かめだや・東京都羽田
東京湾の“主役”シロギス、シーズン盛期へ
釣り場は航程30分程の“中の瀬”
4月17日の日曜日、午前7時30分に多摩川・大師橋脇にある船着き場を出船した。左手に羽田空港を眺めながら多摩川を下り、東京湾に出た。少々風は冷たいが、晴天に恵まれ、まずまずの釣り日和。航程30分程で釣り場の“中の瀬”に着いた。既に10数隻の船が集結していたが、“中の瀬”は、広大な釣り場だけに船同士が肩を突き合わせるようなことはなく、のびのびと竿が出せる。「はい、お待たせしました。やって下さい」。舵を握る佃勇二船長から声が掛かり、一斉に釣り始めた。初獲物は丸々太った20cm級
片テン2本バリ(仕掛け図参照)に餌の青イソメを付けて第1投。水深は16、17mとこの時期にしては少々深い。オモリの着底を待って道糸を張った瞬間、クッと小さなアタリ。竿先を立てて合わせると、心地よい引き込みでしっかりとハリ掛かりした。釣れて来たのは、20cm級の丸々と太ったシロギス。左手で掴んだ瞬間、「魚が冷たい」と感じた。底潮の温度が低い証拠であまりいい傾向ではない。しかし、シロギスの喰いは、思った程渋くはなく、その後もやや断続的ながら順調にアタリが続いた。
この日のトップは122尾!
小生は右舷胴の間(中央)に座ったが、右舷の大ドモに座った台東区の池田隆さんは、自作の胴突き仕掛けを駆使して次々にシロギスを釣り上げていった。
シロギス釣りの仕掛けと言えば、片テンビンを使った2本バリが一般的だが、近年、ベテランファンを中心に胴突き仕掛けを使う人も多くなっている。オモリのすぐ上とオモリから30~40cm上にハリスを結べるプラスチック製の“誘導式ハリス止め”を付け、25~30cmのハリスを結べばよい。この仕掛けの利点は、投げた時に絡みにくい、アタリがダイレクトに出るという点。逆に欠点は、テンビンにある“遊び”がないので、ビックリ合わせになりやすい点だ。しかし、この日は明らかに胴突き仕掛けの方が喰いはよく、最終的に122尾を釣り上げて竿頭になった池田さんを始め、左舷大ドモで68尾を釣った人、更に小生の隣で正味3時間程で36尾を釣った同行のカメラマンらは皆、胴突き仕掛けを使っていた。
全員“おかず”には十分な数、釣り上げる!
結局、この日の釣果は、22尾、35尾、36尾(カメラマン)、50尾、62尾(小生)68尾、72(左舷ミヨシ2番)、76尾(右舷ミヨシ)、122尾と少々バラつきはあったものの、これは水深が少し深いために釣り人の慣れ、不慣れの差が出たものだろう。それでも全員が“おかず”には、十分な数を釣り上げており、魚影の濃さに疑いを挟む余地はない。気温、潮温が上昇して、水深10m前後で釣れ出せば、ビギナーや子供たちにも30~40尾は確実に釣れそうだとの印象を強くした。
(野口 哲雄)
今回利用した釣り船 |
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