かめだや・東京都羽田
東京湾・盤洲のシロギス、絶好のスタート!!
盤洲のシロギスは大人気!
シロギスと言えば、東京湾では、周年狙える釣り物としてアジと並び最もポピュラーな釣りの対象魚である。特に春、秋のシーズンは数釣りが楽しめる時期として人気が高い。中でも盤洲のシロギスは大人気である。その理由は、水深の浅さにある。深い所でも7、8m、浅い場所になれば4mを切るような水深で釣れて来るのだ。当然、手返し(仕掛けを振り込み、アタリを取って魚を取り込み、再び仕掛けを振り込むまで)が圧倒的に早くなり、ベテランは容易に数釣りが楽しめ、ビギナーや子供達にも釣りやすくなる。盤洲干潟の中央はアクアライン
午前7時40分、多摩川に架かる大師橋の直ぐ下流左岸側にある船着き場を出船した。左岸側に羽田空港を見ながら多摩川河口に出ると、ほぼ正面に“風の塔”が見える。延長線上には“海ほたる”があり、アクアライン海上橋へと繋がっている。盤洲干潟は、そのアクアライン海上橋をほぼ中心に湾奥は『袖ヶ浦海浜公園』、逆に湾口側は『陸上自衛隊木更津駐屯地』前あたりまで広がる広大な干潟である。シロギスの釣り場は、湾奥側の干潟へのカケ上がり部分になる。多摩川河口のほぼ真沖に位置しており、航程30分程で到着した。20cm級の丸々と太ったシロギス!
舵を握るのは、『かめだや』の若主人・野口勝弘船長。屋形船では天ぷらまで揚げてしまう“江戸前船長”である。「お待たせしました。やって下さい」と、船長からのアナウンスで一斉に仕掛けを投入した。乗船者は小生を含め9人、片舷4人と5人の“大名釣り”である。30m程投げて糸フケを取った。水深は7、8mといったところ。道糸を張った途端にククッと明確なアタリがあり、小気味よい引き込みで20cm級の丸々と太ったシロギスが釣れて来た。潮の流れがほとんどないため、パラシュートアンカーが機能せず、この時点では、エンジンを切ってのぶん流しで狙った。そのため、2本竿で投げてしまうと右舷大ドモ(船尾)から2番目に座った小生の位置では、置き竿にすれば両側の釣り人に迷惑を掛けてしまう。そこで1本は船下で“オモリトントン”状態で置き竿にして、もう1本でキャストを繰り返す釣り方で狙った。
浅場では天ビン仕掛けが好適!?
船長は、マメに場所替えを繰り返し、水深5~8mあたりを流していく。暫くすると、下げ潮が効き出し、パラシュートアンカーが機能し始めた。乗船者全員に次々にアタリがあり、頻繁に竿が立つ。小生は、始め胴突きの2本バリ仕掛けを使っていたが、両隣の天ビン仕掛けに比べると、明らかにアタリが少ない。特に水深が5m未満の浅場になると、ヒイラギばかりが掛かるようになってしまった。そこで2本とも天ビン仕掛けに替えると効果覿面。明らかにアタリの数が増えた。最近は、シロギスの胴突き仕掛けが人気を集めているが、ここまで水深が浅いとあまりよくないようだ。
20~23、24cmのグッドサイズ揃い
浅場のシロギス釣りと言うと、ピンギス(小型)が多いと思いがち。しかし、まだ狙っている船が少ないシーズン始めと言う事もあるのだろうが、この日のシロギスは型がよかった。しかも大半が抱卵しており、丸々と太った魚が多かった。14、15cmの小型も交じっては来るが、10尾釣って2、3尾の割合で残りは20cm前後から23、24cmのグッドサイズ。2本バリにシロギスがダブルで釣れて来ることも何度もあったが、一番多かったのは、ヒイラギとシロギスのダブル。これは浅場ならではの現象なので致し方ない。
船のトップは138尾!
その後、船長は、水深3.6mという超浅場まで船を流したが、ここでも良型のシロギスが次々に竿先を絞り込んでくれた。途中から小型(15、16cm以下)はリリースしながら釣ったが、それでも納竿時間の3時30分までに70尾を超えるシロギスをクーラーボックスに収めた。釣り上げたシロギスのトータルは間違いなく束(100尾)を超えており、船のトップは138尾の成績だった。
船長の話では、少なくとも6月一杯は、盤洲で釣れ続くとの事。浅場のシロギスはアタリも大きく、引き味も抜群で実に面白い。
ビギナーや子供達にも確実に釣れる盤洲のシロギス、家族揃って出掛けてみては如何だろう。
なお、『かめだや』では周年、屋形船も出船している。お台場や話題の“恐竜橋(東京ゲートブリッジ)”見学も可能だ。
(野口 哲雄)
(カメラ・兵頭 誠司)
今回利用した釣り船 |
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東京都羽田『かめだや』 〒144-0043 東京都大田区羽田2-31-13 TEL:03-3741-1258(定休日:毎週火曜日) 詳細情報(釣りビジョン) かめだや |
出船データ |
シロギス船 料金:8,500円(エサ・氷付き) 出船時間:7:40~ |