こなや丸・千葉県長浦
安・近・楽、乗合船のシーバス釣り!
シーバス釣り、船なら手軽に楽しめる!
シーバスフィッシングで好成績を上げるには朝、夕のまづめ時、そして夜を狙うのが鉄則。少なくとも陸っぱりでは、真っ昼間にはまず釣れない。ところが、沖の船釣りなら潮ぐあいさえよければ終日楽しめるという。中学1年の時から陸っぱりのシーバス釣りをして来た私には、東京湾奥エリアの船からのシーバス釣りは、驚きの世界だった。
都心から1時間、長浦港から出船!
今回出掛けたのは、千葉県・内房、長浦にある『こなや丸』。ここでは1年を通してシーバス船を出している。東京湾アクアライン・袖ヶ浦ICを下りて10分という立地条件。交通渋滞さえなければ都心からでも1時間で着いてしまう。
まずは、乗船順の番号札を取る
『こなや丸』は、基本的に予約乗り合い制。前日に進藤船長へ出船確認の電話を入れると、『明日は出船しますよ。5時半まで船着場集合ですので5時までには受け付けをして下さい』とのこと。
出掛けたのは、11日の日曜日。午前4時前に自宅がある足立区を出発、首都高速、東京湾アクアラインはガラガラ。アッという間に国道16号線沿いにある『こなや丸』の待合所に到着した。まずは前日、船長に聞いていた通り番号札をとる。この札は前日の夜から待合所前に下げられており、札をとった順番に船に乗り込み、座席を決められる仕組みになっている。
待合所へ入って受け付けを済ませた。乗船料金は午前船7500円(17日・土から4時受け付け、4時半集合)、午後船6500円(正午受け付け、12時半集合)、午前午後通しは1万2000円。いずれも氷付。『陸っぱり用のシーバスロッドはあるけど、船用を持っていない』という人は、迷わずレンタルロッドを頼めばよい。1セット500円で借りられる。
女性客やカップルにも人気!?
『こなや丸』は、待合所と船着場が少し離れている。そのため、初めて乗船する人には船着場までの地図を渡して、女将さんがしっかり説明してくれる。
私も地図のおかげで船着場まで難なく到着、乗船準備にとりかかった。しばらくすると、上乗り役の進藤瑞樹若船長から『それでは、シーバス船番号札1番の方からお呼びしま~す』と、元気な声が掛かった。荷物が多い釣り人には手伝ってくれる。乗船して驚いたことは、若いカップルが2組もいたことである。やはり、沖釣りの船とは雰囲気が違う。また、生餌やコマセに触らずに釣りが出来るということも女性ファンにも受ける要因なのだろう。
出船後5~10分で釣り場に到着
準備も整い、いざ出船!何と10分も走らない内に最初のポイントに着いてしまった。長浦沖の水深15m前後。この日は、晴天無風のベタナギに恵まれた。総員10数名の釣り人が一斉にキャスト。数投の内に次々にヒット。30cmUPのシーバスがたて続けに釣り上がられた。こんなドピーカンの日中にシーバスが次々にヒットしてくる光景にただただビックリ。
そんな中、ひと際目を引いたのがミヨシ(船首)に陣取っていた常連の松本さん。船中ポツリポツリといった状況になっても次々にシーバスをヒットさせていく。
そこで、松本さんに突撃インタビュー。「今の時期は、バイブレーションで横のレンジを釣る場合と、メタルジグで縦の釣りをする2パターンがあります。そのため、バイブレーション用のスピニングタックルと、ジグ用のベイトタックルの2つ用意しておくんですよ」と、数釣りの秘訣を教えて下さった。
また、浅いタナでフッキングさせた場合は、竿を海面に下げて“エラ洗い”をさせない工夫をするのもバラシ防止に有効だということ、更にはアタリがあってもすぐに合わせるのではなく、ワンテンポ間をおいてから合わせると、ルアーを咥えて反転した時に丁度合わせが入る形になるため、ガッチリとハリ掛かりする等のアドバイスも頂いた。
底から10mを狙う
バイブレーションでの具体的な釣り方を伺った。バイブレーションでは、ここ数年ヒットしているのが“湾バイブ”の26gだそうで、軽くアンダーキャスト、着底までフォールさせ、10m程底を切ってからスローリトリーブすればよく、特に誘いは必要ないそうだ。アタリがなければ再びベイルを返して着底させて同じことを繰り返す。
ジギングの場合は、“湾Jig”の60gがお勧めとか。このジグは、クラッチを切った瞬間に瞬時に落ちる。沈下速度が速いため、フォール時にシーバスが食うと言う。ジグは少し投げるかもしくは真下を狙う。ジグは特にフォール時に食うことが多いので、ラインはサミングして落としフォール時のアタリを見逃さないことも数を伸ばすコツだそうだ。
深いレンジはジグが強い
船長は、しばらく長浦沖を狙っていたが、アタリが遠のいて来たのを確認すると、木更津沖へと船を移動した。そこは水深25m前後と10m程深くなった。
水深が深くなれば、バイブレーションよりも沈むスピードが速いジグが有効だ。ほとんどの人が、ジギングで狙っていたが、魚探反応は出ているものの、潮がほとんど流れず、シーバスが口を使わない。そんな中、大ドモ(船尾)に座っていた常連の山崎信一さんは1尾、また1尾とヒットさせていた。しばらく見ていたが、なぜ山崎さんだけにヒットしてくるのか、分からなかった。これはルアー釣りならではのこと。
そうこうしている内に、ようやく潮が流れ始め、カップルのアングラーにダブルヒット。それを皮切りに、船中のあちらこちらで50cmUPが釣れ出したが、残念ながら納竿時間の11時を迎え、ジ・エンド。
船長の話では、決して食いのいい日ではなかったようだが、それでも平均釣果は10本を超えていた。
シーバスの豪快な引きを味わってみよう!
『こなや丸』は、レンタルタックルも充実しており、初心者にも実に親切に指導してくれる。「シーバス釣りはしたことはあるけれども、まだシーバスの顔をみたことがない!」「まだ、小さいセイゴしか釣ったことがない」。な~んて人には、是非お勧めしたい船宿だ。また、この付近で釣れるシーバスは回遊性のものが多く、シーバス特有の匂いも少ない。そのため、ムニエルやカルパッチョなどにしても非常に美味しい。是非お試しあれ!
(吉田 洋一郎)
今回利用した釣り船 | 千葉県 こなや丸 千葉県袖ヶ浦市長浦1-1-111 TEL:0438-62-2707 FAX:0438-62-3561 詳細情報(釣りビジョン) こなや丸ホームページ |
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船長名 | 小沢一滋 |