敷嶋丸・千葉県大原港
2016.4.8号
底だけが狙いじゃない、大原沖で根魚五目が好気配!
千葉県・大原沖では高級魚チカメキントキをメインターゲットとした“根魚五目”が好気配。これから南の潮が差し、水温の上昇と共にヒラマサ等の“青物”も期待出来る。大原港『敷嶋丸』山本幸夫(やまもとゆきお)船長に現状をヒアリングした。
何が釣れるか分からないのが“根魚五目”の魅力
『敷嶋丸』では9月からロングランで釣れ続いていたショウサイフグも、3月末で禁漁(5月一部日程除く)を迎え、“根魚五目”などに釣り物をシフト。ここの“根魚五目”と言えば、高級魚・キントキ、マハタに始まり沖メバル、黒メバル、ヒラマサ、ワラサ、ハチカサゴ、カサゴと釣れる魚種は多彩。良い時には30~40cmのキントキや1~3kgのマハタでクーラー満タンなんて事もあるから涎ものだ。
棚は水深25~50m、浮いた反応も狙う
「“根魚五目”と言っても、ウチの釣りは底から浮いた反応を釣る場合もあるんです」と、船長。“根魚五目”と聞くと、通常は海底を意識して、オモリトントンの状態で竿をゆっくり上下して誘うオーソドックスな釣り方を思い浮かべるのだが、キントキなどは群れで回遊してくるため、浮いた反応が出る場合が多いそうだ。中層を攻める場合は、一度着底させて船長の指示ダナまで一気に巻き上げる。そして、そのタナで上下にゆっくり誘う。大原沖の“根魚五目”は、岩礁帯エリアを攻めるため、着底後に底を這わせるのは根掛かりの可能性が高くなるためご法度だ。浮いた反応を狙う場合は、船下から反応が抜ける前に仕掛けを一気に群れの中に入れてアピールしよう。
タックルはヤリイカ竿で流用可能
「竿はヤリイカ用の少し軟らかめのものが良いですね。オモリ負荷は60~100号、長さは2.4m前後が丁度いいです。リールは電動が楽ですよ」と船長。タックルはヤリイカのセットでも流用できそうだ。餌は冷凍イワシの1匹付け。顎から頭までを抜いてハリに刺す。仕掛けは船宿でも購入できるが、自分で作ってくる人も多いのだとか。全長4~5m、幹糸、枝スともにフロロ5~6号、ハリは丸セイゴor角セイゴ16号前後の3、4本バリ。枝スの長さは40cm、枝間1m、上下は約80cm、オモリは80号を使用する。胴突き仕掛けにしてはかなり太めの仕掛けなのは、ヒラマサなどの思わぬ大物も取るためだ。
刺身でも、煮ても美味な根魚
“根魚五目”に通年出船している『敷嶋丸』だが、「これからの時期、潮次第ですが期待できますよ」と船長。キントキなどの群れが少ない時でもカサゴが釣れれば煮つけやアクアパッツアにすれば最高だ。