臼井丸・千葉県大原港
2016.5.8号
千葉県・外房、大原沖のイサキ、梅雨へ向け好発進!
4月に解禁になった千葉県・大原沖のイサキ釣り。解禁直後はまだ水温が14℃と低く、数も伸びなかったが、5月に入り18℃まで上昇。イサキの活性も一気に上がってきた。大原港『臼井丸』では少し遅れた5月7日にイサキ船をスタート!今シーズンの状況と梅雨時期のイサキ釣りのコマセワークについて臼井信喜(うすい・のぶよし)船長に話を聞いた。
イサキの釣り場はとにかく広い“大原沖”
「イサキの釣り場は、この辺は凄く広いんで、場所に困る事はまずありません」と臼井船長。それもそのはず、イサキの狙える場所は太東、大原、岩船沖。港から航程20~40分圏内の根回りと広範囲に及ぶのだ。船長は「特に大原沖は岩礁域が多く、迫り立った高根が沢山あります。そこの水深20~30mの浅場にイサキが着いているわけです」と言う。
潮色に左右されないカラーバリを使おう
船長お勧めのタックルは竿2.1~2.4m、7:3~6:4調子。オモリ負荷は60号(LTは40号)。道糸はPE2~4号を100~150m、テンビンは腕長30cmの片テンビンを使用する。コマセカゴはサニービシFL60号、LTは40号。クッションゴムはφ1.5mm×25~30cm、仕掛けは船宿で購入できるオリジナル仕掛けがお勧め。全長3~3.5mで幹糸、枝スともに1.5号の3本バリ、枝スの長さは25cm。ハリはカラーバリのムツ9号、グリーン、白、ピンクと3色を使用。「何もついていないハリにオキアミを付けるよりもカラーバリの方が餌取り対策にもなり、“本命”のヒット率が上がります」と船長。カラーバリであれば、色の順番や、特にどの色が良いといった事はないようだ。
コマセの出し過ぎはNG!指示ダナから上下2mで勝負!
「一番気をつけてほしいのはコマセの出し過ぎですね。コマセの撒き過ぎはかえって釣果を落とします。サニーカゴの場合は上の穴を半分閉め、下の穴は完全にコマセが出ないように閉め切って下さい。これで十分にイサキは釣れます」。船長の指示ダナは、ハリスの長さ(3~3.5m)も考慮しての指示ダナ。基本的には船長の指示ダナから上下2mで釣りをする。潮が澄んでいる場合はイサキの警戒心が強くなり、ウマヅラハギなどの餌取りも増えるため、指示ダナより下1mから1m刻みで誘いをかけてコマセカゴの上の穴から出たコマセの煙幕の中に仕掛けを入れていくイメージ。また、潮が濁っている場合はイサキの警戒心も薄くなり活性も上がるため、指示ダナでコマセを振る、もしくはそこから1m上げて待っても良い。
オキアミよりも餌持ちの良い“イカ短”
「大原沖のイサキ釣りは、基本的にカラーバリのみで餌は付けません。イサキ釣りと雖もルアー感覚なので、ハリをフワフワと動かしてあげてイサキが食うようにアピールして下さい」。オキアミなどの餌は、餌持ちが悪くウマヅラハギなどの餌取りの恰好の餌食となるため、オキアミは絶対につけないようにしたい。濁り潮の時には、米粒大くらいの大きさの“イカ短”が効果的。“赤短”などの着色餌はウマヅラハギが寄りやすくなるためご法度だ。また、船宿ではバイオベイト(無料)も用意してあるので、“イカ短”を忘れた人は、バイオベイトを貰って付けるのも良いだろう。濁り潮、澄潮の時にも両方対応できるカラーバリは手返しも良く、どんな場合にも対応できる優れものと言うわけだ。
水温が上がれば更にチャンス拡大!
「これから水温は、日を追うごとに上がっていきます。例年20~22℃くらいになるとイサキは抱卵し、産卵に備える魚が増えるのでこれからが楽しみですね」と船長。大原沖の抱卵したイサキは脂が乗って非常に美味い。例年5~7月までで抱卵し8月になると卵をはたいて終盤を迎えるイサキ釣り。ぜひお試しあれ。