番匠高宮丸・静岡県下田須崎港
2016.5.22号
新島沖で良型抱卵キンメダイ連日浮上!
新島沖のキンメダイが5月に入り2.5kg級が連日浮上し、数・型ともに期待できる季節がやってきた。18日の釣果では1~2kg級が中心で12~15匹、19日も同サイズが6~20匹と好釣果。その前後の釣果を見ても、数こそ竿頭一桁台が多いものの、連日2.5kg級の良型抱卵キンメダイが浮上している。静岡県下田須崎港『番匠高宮丸』の小澤長夫船長に現在の状況を聞いた。
キンメダイの価値は上がる一方!?
ここで、皆さんに再認識していただきたいのが、キンメダイの価値についてだ。近年キンメダイと言えば魚名をあまり知らない人ですら名前を知っているほどの高級魚としてメジャーになっている魚だ。伊豆半島の海産物を扱う店ではキンメダイを看板に掲げている店も多数存在する。その一方で下田近辺ではキンメダイを狙う漁師船が年々増えており、漁師の間ですら十年以上前の数釣りは現在では夢のまた夢となり、潮具合の悪い日には1日丸々オデコで帰ってくる漁船もあるほどだ。1匹の価値が高くなっている今だからこそ、2~3kg級の良型キンメダイには価値があると言えるだろう。
キンメダイは産卵が2回、浅場でも2.4kg浮上!
「キンメダイは年に2回産卵をします。例年6と11月頃の年に2回。マダイも春の乗っ込みと秋の数釣り産卵シーズンがありますよね。それと同じイメージです」。と船長。新島沖のキンメダイを狙う際、240m前後の浅場と450m前後の深場の大きくわけて二つあるのだが、通常は浅場で釣れるサイズは1kg前後の小~中型が中心になるのだが、5月に入り浅場でも2.5kg級が上がっているのだそうだ。キンメ釣りで使用する船長お勧めのタックルは竿が2.0m前後の胴調子キンメ用ロッドに大型電動リールをセット。道糸は高切れしても釣りができるようにPE12号1000m以上巻いておこう。仕掛けの幹糸はナイロン30号前後枝間1m、枝スはナイロン16号1m、捨てオモリはナイロン12号3尋、オモリは鉄筋2kgを使用する。
中オモリの重さを使い分けよう
「中オモリはハリ1本につき、+オモリ1号が基本です」と船長。例えば20本仕掛けだとオモリ20号、15本仕掛けだとオモリ15号を使用が基本だ。しかし、例外もある。それはカケ下がりを攻める場合だ。その場合は基本より2倍、20本バリでも40号のオモリを使おう。カケアガリや平地は基本でOK。「皆さんヨリトリリングなど大きな重めのリングを使用する方もいますが、中オモリはあくまでリングの重さを含めての重さで考えて頂きたいですね。」と船長。大きめのヨリトリリングは魚が掛かってからはヨリが取れるため良いかもしれないが、頑固な根掛かりの原因にもなる上に魚が食い渋りの時には魚が警戒してしまい逆効果になり釣果をかえって落としてしまう可能性が高いのだそうだ。魚が掛かってからのヨリトリも考えたいのであれば、水中でも違和感のない5連ベアリングサルカン等の方が魚にも警戒心を与えないし、オマツリも軽減できるのだそうだ。
着底後はラインを張り過ぎも這わせ過ぎも禁物!
キンメ釣りでは水深が深いため、2枚潮などで潮に仕掛けが影響されて海底に落ちていくケースがほとんどだ。船長ももちろんそれを計算してキンメのいる海底付近に仕掛けが入るように操船していく。「キンメは基本的にはベタ底にはいません。海底から少し浮いて泳いでいる姿をイメージしてください。着底後は道糸を送る事も大事なのですが、道糸の送り過ぎは潮が流れていない時には仕掛けが海底を這う事になります。そうすると、カラスザメなどの“外道”が掛かってきてしまいます。逆に潮が速い場合は、仕掛けをとめて張り過ぎると道糸に抵抗がかかって仕掛けが浮いてフケ上がってしまいます」。カワハギ釣りの弛ませ釣り、ゼロテンション釣法。それらの釣りをイメージすると、キンメの遊泳層で仕掛けがどのように動いているのかが想像が付きやすいそうだ。また、キンメの食いが渋い時にはハリ数が多くて魚が警戒している可能性もあるため、ハリ数を減らした仕掛けで狙うのも効果的だそうだ。
番匠高宮丸感謝祭り今年も7月から開催!
「昨年は7、8月頃には3.5kgが上がっているので、産卵シーズンの大型を狙うのであれば7月末までは狙えます。7~9月まで2.5kg以上のキンメを釣った人は無料で参加ができる“番匠高宮丸感謝祭り”を開催しています」。1位の方にはなんと番匠高宮丸船長とG社コラボの超高級キンメ竿をプレゼント。その他、2、3位外道賞など豪華賞品盛りだくさん♪ ぜひイベントも併せて参加してみて欲しい。