幸丸・千葉県飯岡港
2016.7.8号
飯岡沖でカツオ・キハダ絶好調!
千葉県・外房飯岡沖でカツオ・キハダが絶好調だ。飯岡港『幸丸』のルアー船では6月18日に2~3kg級のカツオ狙いでスタートしたが、釣果は日を追う毎に良くなり、月末には10~20kg級のキハダも浮上。船宿はルアーマンで賑わいを見せている。カツオ・キメジのベイトは小さいらしくペンシルなどのトップにはほとんど反応しないのが今シーズンの様相。“カツオ・マグロ船”の舵を握る向後恵一船長に攻略方法を聞いた。
飯岡港でのカツオ狙いの歴史は?
「飯岡港も10年以上前はカツオ狙いで釣り船も出船していたみたいですが、うちがカツオ狙いとして再び船を出したのは昨年からですね」と話す恵一船長。
まだ、昨年からのためカツオの回遊ルートなどデータ的には多く取れていないため、群れの場所もソナーで探りながらの釣りとなっているそうだ。狙う水温は23~25℃のエリア。「7月に入って黒潮がだいぶ岸に寄ってきているので釣り場までの航程は約1時間ですね。一時よりもかなり近くなってきています」。
カツオ・キハダは遊泳スピードが速いため群れを追いかける釣りとなる。港から1時間半走っても、まだ群れを探している事もあるのだとか。「沖に走って狙いの潮に当たってからの捜索となります。ナブラはほぼ毎日出るので、チャンスはあります。サメもいないので、今はすごく釣りやすいですよ」と船長。
ベイトの種類は日々変わる
「カツオやキハダのマッチザベイトは、その群れ全体が何を追いかけているかによって変わりますね。6月のカツオが出始めた頃のベイトはシラスでした。ここ一週間は5~10cmのカタクチイワシ。7月6日には20cmのスルメイカが胃袋から出てきましたね」。つまり、その群れごとにマッチザベイトが違うという事だ。ただ、ベイトが小さいため、大きめのシルエットのものはお勧めできないそうだ。
40~50gのタングステンのジグは必需品。色やメーカーは特に拘りはないそうだ。ハリは青物と同じような感じでダブルを使用する人が多いが、船長のお勧めは魚が掛かってもバレ憎いシングルだ。シルエットはなるべく小さい物が良い。トップゲームで使うようなペンシル系のルアーはシルエットが大きいため、投げているルアーマンもいるが、今までほとんどヒットしていないのだとか。「狙う水深は80mまでやる事もあるので、100gくらいまでは持ってきた方が良いですね」と船長。
上でカツオ、少し沈めてキメジ、もっと沈めてキハダ
まずカツオやキハダなど足の速い魚を狙う時に重要となるのが、常に船長の合図とともにキャストできる体制が整っているかどうかだ。「幸丸」では必ずアンダーキャストでの投入がルールとなる。船長の指示ダナ=魚が実際にいるタナである。魚がいると思われるタナでルアー(ジグ)をいかに泳がせてアピールできるか。単純ではあるが、それが重要なのだ。
「船の前や横に小さなナブラが出ていても、ナブラの下に一番の大型の反応が出ている事もあります。その場合は見えている表層のナブラよりも少し沈めてナブラの下を誘った方が大きいのが出る事があります。表層でカツオ、ジグをキャストした後に少しフォールさせて、キメジ。かなり沈めてキハダ。わかりやすく言うとそんな感じです」。船の真下に反応が出ている時には群れも沈む傾向にあるため、マイクで伝えたタナよりも下から誘った方が良いそうだ。
誘い方は釣り人次第になるのだが、エビングよりも早く、ジギングよりも遅くが基本。状況にあわせてリトリーブスピードなどは臨機応変に変えよう。「釣れない人は、釣れている人の真似をするのが一番の近道です。真似も含めて、そこが皆さんの腕の見せ所です(笑)」 水深的には40m前後に出る反応が一番熱い! 指示ダナ40mと言われた時には特に釣りに集中しよう。
カツオ用・キハダ用2タックルは必需品
竿はカツオ・キメジを狙う場合はシイラ用2.1~2.4mキャスティングゲームロッド。キハダ狙うにはマグロ用ロッドを用意しよう。最低でも2タックルは必要だ。リールはDAIWAであれば3,500~4,000番がお勧め。道糸はカツオ用がPE2号300~400m、マグロ用はPE3号以上300m以上が必要だ。
カツオ用のリーダーは40lb1m、マグロ用は80lb1.5~3m。ジグは30~60gのタングステンを各種類用意しておこう。「2週間前に釣った人はカツオを狙っていて、親指より少し小さめのジグで大型のキハダがヒットしました。PE2号だったんで、どうかなと思いましたが、約30分かかって無事に獲りましたね。20kg位なら慎重にやり取りすれば獲れると思います。」と船長。
新造船「第一幸丸」も就航!
「常に魚がいるところを探して、合図をだしていますのでアタリがしばらくなくてもスイッチが入る群れが一日の中で必ずあります。そのチャンスを逃さずに、一日を釣りきってください」。釣り場までは距離があるため、『幸丸』では安全第一で運行している。
海が悪くなった場合は釣り人のマナーとして船長判断に従おう。カツオ・キハダは夏場に一旦収束しても、秋にはもう一度盛り上がりがあるため『幸丸』の釣果は要checkだ。6月19日には新造船「第一幸丸」の進水式も行われ、大型船6隻体制で出船中だ。