釣りビジョン

作田丸・茨城県 鹿島港

2016.11.22号

茨城県・鹿島沖ヒラメ解禁! 今期は群れが固まる傾向あり!?

表紙

11月1日解禁となった茨城県・鹿島沖のヒラメ。解禁直後は各船竿頭10匹以上が連日続いたが、11月半ばを過ぎヒラメのいるポイントや捕食の傾向もなんとなくわかってきたようだ。今シーズンの様子を鹿島港『作田丸』の作田一美船長に聞いた。

高い根の縁(へり)=硬い場所に群れが固まる傾向あり

1.5kg級の食べごろサイズを連発

「今日(11/17)は磯場の掛けあがり12~13mあたりを攻めていました。状況によっては7~8mの極浅場もやるんですが、解禁直後は漁礁周りの深い40mラインをみんな攻めていましたね」と船長。今の所、今シーズンの傾向は浅い場所から深い場所まで万遍なくいるようだ。そのため、釣れる場所は水深では決める事が出来ないと言う訳なのだが、地形や場所は大きく影響している。

その地形によってヒラメの“いる”“いない”がはっきりしているのが今シーズンの傾向なようだ。それでは具体的にどのポイントにいるのか?船長に尋ねた。

「沈船ポイントなどの高い根やストラクチャーの縁回りについている感じですね。例年はこの時期になると、地形になんの変化もない平らな底質が柔らかい場所(砂地等)にもいるのですが、今年はまだ硬い場所の縁回りにまとまってへばりついている印象です」。

捨て石の際、漁礁の根掛かりが多い場所の際などでアタリが多いのだとか。気になる水温はまだ例年より高く、11月頭はまだ20.4度あって、時化などが続いたせいかここにきてようやく18度くらいまで下がってきたそうだ。

やったね良型ゲット

「昨シーズンは解禁直後17~18度くらいまで水温も下がっていたと思うのでまだヒラメにとっては気持ち水温が高い気がしますね。更に今年はヒラメのいる場所が固まっていると思います」。

良い場所を見つけると船中一気にアタリがきて、バタバタバタっと連続で釣れ盛りその後は一気にアタリが遠のくのだ。「いかにそうゆう場所を見つけられるかが船長の腕の見せ所って感じですね」。と船長。

イワシの魚群探知機の反応が中層から低層へ行けばチャンス拡大!?

「ここ数日ようやく中層にイワシの反応が出てきたくらいで、それまではイワシの群れも全然なかったですね」と話をする船長。イワシが回っていなくてもヒラメは丸々太った魚体が多いとの事で、他のベイトを食べているのかもしれない。この入ってきた中層にいるイワシの群れが底層にいくとその反応にヒラメが着く事もあり、なんの変化もない砂地などでもヒラメが釣れるようになるそうだ。

「船の流し方は横流しが基本です。あまり風が吹くようでしたらスパンカーを張って船をたてる場合もあります」。船長のおすすめはオモリ80号が基本。竿は長くても3.6mくらいまで。最近は短めが主流になりつつあるため2.4~3mのアングラーが多いそうだ。LTも可能だが、竿があまり短いと船底に道糸が擦れて高切れの原因となってしまう可能性があるので、3m前後あると安心できるだろう。

道糸は3号200mあればOK。仕掛けは幹糸6号で三又サルカンまでが1~1.2m。ハリスの長さよりサルカンまでの長さを長くしないと絡まってしまうため自作する場合は注意しよう。捨て糸は30~50cm4号、ハリスは6号90cmがおすすめ。ハリスを長くするのも良いが、長すぎると潮が弛むと絡まってしまう。

軽く5kgを超える大型にニッコリ

潮が流れていない時には70~80cmにハリスを変えても良いだろう。いちいちチェンジするのが面倒な人は90cmが一番無難だそうだ。 親バリから孫バリまでの長さは12cmくらい。ハリは親バリがチヌ6~7号、孫も同サイズでOKだ。

孫バリはトリプルフックでもOK。慣れない人はトリプルフックを使って、慣れている人はチヌでバリが良い。「孫は背鰭の後ろに掛けてくださいね。仕掛けは船宿でも販売していますので、初めての人は受付時に購入してください」。

一度逃げても諦めずちゃダメ!

「オモリが底についたら糸フケをとって50cmタナを切る。そこで基本的にじっと待ちます。地形は変化しますので、マメに底は取り直してください。アタリがきたらチョンチョンと竿先が動きますので、そのまま竿を送り込まずに待ってください。竿先が気持ち曲がるくらいまでジッと待って、そのままグッと海に引き込んだらそこで合わせる!って感じですね」。

大きさもさることながら、この肉厚の凄さにはびっくり!

潮の流れがある時には一気にグッと入る場合が多いが、潮が流れていない時には結構待つそうだ。ヒラメからチョンチョンを我慢してヒラメの重みを感じたらアワセる。「チョンチョンときてアタリがなくなっていなくなった場合は、もう一度クラッチを返してすぐ底まで落として糸フケを取って底からスッと持ち上げる。すると、餌が付いていれば再び喰ってくる可能性が高いです」。

アタリがあって“本命”から逃げられたと思った場合はそれを繰り返せばまだ“本命”が乗る可能性は十分にあると言う訳だ。

11月27日のヒラメ釣り大会に12月1日の全面解禁と楽しみ一杯!

鹿島港と鹿島新港合同で11月27日(日)に『第4回鹿島灘ヒラメ釣り大会』が行われる。

参加人数800名の大会なのでもし船に空きがあれば是非参加をしてみよう。11月の解禁は緯度36°から南へ8マイルまで。12月に入ればヒラメの釣り場も広くなり、釣果も上がってくるだろう。鹿島沖のヒラメ釣りは今後も楽しみ一杯だ。

今回紹介した釣り船
釣り船

茨城県 鹿島港
「作田丸」

〒314-0253 茨城県神栖市 須田2340-102 TEL:0479-46-0283
詳細情報(釣りビジョン)
「作田丸」ホームページ

出船データ

ヒラメ船乗合
ヒラメ船乗船料金:12,000円(餌、氷、弁当、お土産付き)
集合時間:午前5時
沖上がり:午前11時30分
定休日:第三月曜日

※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。