二宮丸・神奈川県宮川港
2017.7.22号
カツオだっ キハダマグロだっ! 相模湾の夏祭り開幕!
相模湾の夏祭りの主役、キハダマグロ&カツオがついに揃い踏みだ! キハダは6月後半から回遊しはじめルアー船で好ファイトを展開中だったが、7月の梅雨明けとともにフカセ釣り船にカツオが猛チェイス。各ポイントで猛烈な釣果が出始めた。そこで先日、カツオ船中計500kgの入れ食いを演じてきた回遊魚大好き人間、神奈川県宮川港『二宮丸』の宮川剛船長から最新情報を入手。8月1日からはコマセ釣りも解禁されるから、しっかり頭に入れておこう!
さあ本番、カツオはパヤオにべた付き、キハダはスーパーボイル
今期は回遊魚の入りがちょっと遅かったのだが、ここへきて宮川船長が全開宣言だ。 「キハダはね、ちょっと前から入ってきて、10~30kgクラスがポツポツと釣れてましたが、19日には新群れが入ってイワシ団子やらスーパーボイルが頻発。20kgと30kgをゲットしましたが、今後も大丈夫でしょう。
カツオがあまり見えなかったんですが、その前日の18日に相模湾のパヤオに出現。このパヤオにバッチリ付いちゃったみたいで、1~3.5kgがイワシのフカセ釣りで入れ食い。一流しで500kgくらい釣っちゃったんで早上がりしました。 ここも当分はいけそうで、たとえスレてきも、探しにいけばすぐ新しいのが見つかりそう」と太鼓判を押す。
折しも19日は関東地方が梅雨明け。夏全開となったわけだが、主役のキハダ&カツオも全開。汗がほとばしる爽快なファイトを味わえそうだ。
もっか7月なのでルアーとイワシ餌のフカセ釣りのみだが、来る8月1日からはコマセ釣りが解禁。そこで宮川船長に3ジャンルの勘所を聞いてみた。
伝統のフカセ釣りはイワシの泳ぎ方が命!
もっかカツオがメインになるフカセ釣りだが、もちろんキハダにも有効。タックルをヘビーにして臨めばよい。この釣りは餌のシコイワシの扱いが非常に大切になってくる。というか、どこに掛けて、どう泳がせるかがカギ。
「イワシはカマ掛け。エラブタ開けてカマの縁にハリを通すと下に向かって良く泳ぐ。糸の角度が45度くらいで沖に向かって元気に泳いでいくのが正解で、泳ぎが止まったらすぐ回収して次の餌に交換です。活きの良さが命。水面をチョロチョロしているのや、船下に潜っていくのは、すぐ交換ですヨ」。
完全フカセでオモリも何もない仕掛けを送り出さなければならないため、道糸がPE2~4号と細め。ただしリーダー(ハリス)は14号とカツオ等としては通常の太さ。
この両者を直結することになり、ダブルラインを構成するなど処置が必要だが、分からない場合は船長へ。しっかりとした結節をガイドしてくれる。なお、竿はカツオだけならワラサ用やイカ用でも流用可能だ。
ルアーは正確なキャストが明暗を分ける!
6月から始まっているルアーキャストだが、カギは飛距離と正確さ。「飛距離は大事。鳥山やボイルを狙うわけですが、近寄ると消滅してしまうことがあるから、なるべく遠くから狙った方がいいに越したことはない。
その意味で、うちではリーダーを80cm前後と短く指示しているんです。長くてダブルラインの結節部分がリールのスプールに巻かれちゃってる人なんかもいるけど、あれは飛距離が格段に落ちますよ。ショックリーダーは80cmでも全然大丈夫だから」とは船長。
もう一つのキャストの正確さは、キハダの反応に差が出てくると言う。ロングキャストしても、魚の鼻っ面を通過させられるポイントに投げるテクニックが必要。尻尾付近をルアーが通過しても、まず見向きもしないという。
「魚が目視できる範囲を通過しなければ、存在しないと同じ。斜め前からでも、斜め後方からでもいいから、目先を通過するトレースラインを取れる点へキャストしましょう。取れるかどうかは別として、ヒット率は断然違います」
コマセ釣りはとにかく指示ダナを守れ!
8月1日解禁するコマセ釣り(オキアミ)は、マダイなど他の魚のコマセ釣りと同様、タナが命だ。乗船者全員でしっかりタナを合わせ、ビッグワンに口を使わせよう。
「うちの基本はハリス6mで、指示ダナから4m下まで落とし、コマセをしながら指示ダナに合わせる。魚探で見るから分かるんですけど、タナが2m狂っている(深い)人がたった1人いるとします。その人がコマセを振ると、当然そこだけ2m下までコマセが漂っていることになります。それでもうキハダたちは浮いてこない。みんなが迷惑してしまいます」と船長。
なお、コマセ釣りは魚がコマセに慣れず、ベイトを追っている状態だと泳層が浅くなり、なかなか難しい釣りになる。
8月1日のコマセ解禁直後は思うような釣果が得られないかもしれないが、船宿の情報などをしっかり仕入れて釣行することをお勧めする。