荒川屋釣船店・東京都葛西橋
東京湾のLT(ライトタックル)アジ、完全復調!!
平日も総勢14人が乗船!
午前6時過ぎに『荒川屋釣船店』に着き、乗船名簿を見ると、懐かしい名前が2つ。『釣りビジョン』の番組・関東沖釣り爆釣会の“先生役”でもお馴染みの飯妻武夫さんとその友人、佐々木清宗さん。お二人とも小生の古い友人で、いずれも釣りの腕には折り紙が付けられる達人である。一番乗りでやって来たそうで、左舷のトモ(船尾)に並んで座っていた。小生が4人目の乗船者だったが、その後続々と到着。出船時間の午前7時前には総勢14人が乗船した。小生同様、6日の釣果に期待を寄せてやって来たに違いない。
23cm級の船中初獲物をゲット!
定刻に河岸払い、荒川を下って東京湾に出た船は、快晴の海を爽快に走り、8時前には釣り場の中ノ瀬に到着した。舵を握るのは、山下裕之船長。寡黙で決して愛想がいいとは言えないが、実にキチンと仕事をする好青年である。饒舌になれとは言わないが、船上でもう少し口数を多くするだけでも釣り人からの信頼は、より大きくなるはずだが…。裕之船長は、慎重に船を操り、舳先からイカリを入れた。6日には、1回だけイカリを入れたままのカカリ釣りで終始釣れ続いたそうだ。さて、この日はどうか。「お待たせしました。下から2mまでをやって下さい」と裕之船長からの合図で釣り始めた。40号のビシにイワシのミンチを6、7分目程詰めて沈めた。水深は17m、底から1mビシを上げ、ここでコマセを振って50cm上げてアタリを待つと、すぐにククッと明確なアタリ。釣れて来たのは23cm級の黄色みがかった幅広のアジ。脂が乗っている事が明白なコロッとした魚体に、思わず「美味そう」と声が出た。何と船中の初獲物を釣ってしまった。
カカリ釣りで入れ食いタイム
しかし、その後は誰にもアタリが無く、船長は10分程でイカリを上げに操舵室を出て来た。ところが、イカリ綱に手を掛けた時、小生の左側の人に27、28cm級の良型アジが釣れて来た。「船長、釣れたよ」と伝えると、「型が出ましたから、もう少しやってみましょう」と言いながら、操舵室に引き揚げた。間もなく、船中のあちらこちらで22、23cm級を中心にした良型アジが次々に釣れ出した。船長がホッとした顔でエンジンを切り、本格的にカカリ釣りがスタートした。エンジン音のしない沖釣りは格別だ。この日は木曜日で神奈川側の船宿は定休日が多く、船数も全般に少なかった。快晴の東京湾に浮かび釣りを楽しむ-何ともいい気分である。しかし、船中では、そんなノンビリムードに浸っている御仁はなく、入れ食い状態のアジに無我夢中。特にコマセ釣りが大好きな飯妻さんは、鬼のように釣り続け数を伸ばしていった。
サバの猛攻に止む無く場所替え
暫くすると、あちらこちらで奇声が上がり出した。サバの猛攻で周辺の仕掛けが絡み、2人、3人の仕掛けがゴッチャゴチャになってしまい、うっかりすると船の両舷でオマツリしてしまう始末。アジ釣りには付き物のサバ。ほとんどの場合、歓迎されざる“客人”だが、この日は7、8尾に1尾くらいの割合で全長40数cm、片手では握れない程の体高(幅)がある大サバが交じった。どこからどうみても「美味そう!」という大サバである。これには全員が目の色が変わったが、狙って釣れるわけではないので難しい。
午前11時を過ぎてもアジの喰いは好調そのもので、6日の再現が予想されたが、この頃から目立ってサバが多くなって来た。小生も次々に仕掛けを切られたりオマツリしたりで、飯妻さんから頂いた7組の仕掛けの大半をロストしてしまった。それは全員が同じ状況で、見兼ねた船長は、遂にイカリを上げた。
水深22mラインに移動
エンジン音が響き、同じ中ノ瀬でも、かなり東京湾口方向に移動した。この頃になると、少し東風が吹き出し、潮の流れも速くなった。「お待たせしました。水深22m。下から2mまでやって下さい」と、船長からの合図で再び釣り始めた。ビシが潮に流され、少し釣りにくかったが、ここではエンジン流しに切り替わったので問題はない。間もなく、竿先に小さなアタリがあり、移動後の船中初獲物になる22cm級のアジを釣り上げた。これを皮切りにボツボツとアジが釣れ出したが、最初の場所では釣れなかった17、18cmの小型がかなり交じり出した。その内、半分以上がこのサイズになってしまいアタリは続くものの、最初の場所であまりに良型が多かったので、全員が少々ダレ気味。それを見て取った船長、再び船を移動させた。
トップは104尾の“爆釣”!!
最初の場所のすぐ近くに戻り、再び舳先からイカリが入れられた時には、午後2時を回っていた。船が落ち着き、エンジンが切られた頃には、朝と同じような入れ食いになった。しかも型はほとんどが20cm以上の良型だ。小生のクーラーボックスには、35、36尾のアジが入っており、「もう十分」と思っていたが、再びやる気になってしまった。それからの1時間足らずの間に15尾を追加して丁度50尾を釣り上げた。小生同様、ノンビリと楽しんでいた佐々木さん(御年79歳)が40尾、最後までしっかり釣っていた飯妻さんは、途中、釣り方の動画撮影等に付き合ってくれたにも拘らず104尾を釣って竿頭。船の2番手も93尾を釣っており、6日と変わらぬ“爆釣”と言ってもいい成績だった。
その後も束釣りこそないものの、連日好成績が記録されている。台風来襲前の状況からは、確実に脱した感があり、完全復調!と言ってもいいだろう。脂の乗った東京湾の絶品アジ、是非出掛けて頂きたい。
(野口 哲雄)
今回利用した釣り船 |
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東京都葛西橋『荒川屋釣船店』 〒136-0074 東京都江東区東砂6-17-11 TEL:03-3644-3397 (定休日:毎週水曜日(祭日は営業)) 詳細情報(釣りビジョン) 荒川屋釣船店ホームページ |