釣りビジョン

2013.6.1号

臼井丸・千葉県大原港
ベストシーズンに突入!千葉県・外房、大原沖のイサキ

01_main.jpg
アジサイが色付き始めた。関東地方もいよいよ梅雨入りだ。沖釣りファンは梅雨と聞けばイサキを連想する。船宿ホームページをチェックしていると千葉県・外房、大原港『臼井丸』が連日、イサキの好釣果を上げているのを発見。「ここぞ!」とばかり5月23日(木)に出掛けた。

嬉しいサービス「素泊まり1500円、弁当付」

予約時、確認すると集合は午前4時との事。「道のりが2時間として…」と、出発時刻を逆算する。結局、身も心も楽チンな「前泊、素泊まり」をお願いする事に。夕方、弁当とビール持ち込みで到着すると先客が2人、既に食事を終え、座敷でグラス片手にプロ野球を観戦中。傍らの棚には“持ち込みボトル”が林立している。名札が無いのは「どうぞご自由に!」という暗黙の了解が有るとか無いとか。ゲームセットとともに全員2階の個室に移動して「ZZZ…」。翌朝3時30分に起床すると、大女将が握りたてのむすび弁当を手渡してくれた。これで1500円とは。NHKの朝ドラではないが、「じぇじぇじぇ」。今時あり得ないサービスじゃありませんか。

前泊の駐車場は〒大原小浜局の前(宿まで徒歩1分)
格安で素泊まり可

タナは20m、濃霧の中で釣り開始

船宿の駐車場から港へは車で1分もかからない。ここで前泊組と当日組が合流。到着順に座席を確保して行く。釣り人は私を入れて10人。5人ずつ左右に分かれて座った。私は右舷ミヨシ(船首)から2番目。4時20分、臼井信喜船長の操船で出港。釣り場までは30分程で到着。海上には霧が立ち込め、いいナギである。他船が時々シルエットとなって見え隠れする。5時、船長の合図で一斉に仕掛けを投入した。指示ダナは20m。

右が船長推奨の“カラーバリ仕掛け”
イカ短を使う人も
仕掛け図

「1尾ずつでは非効率」と、1投で3尾

早速、右舷トモ(船尾)の岩崎さんの竿が曲がった。前日、宿で一緒だった人だ。鎌倉から電車で3時間半かけて来たと言う。長めの胴調子竿だから魚の引き込みが鮮明に表れる。釣れて来たのは縞模様が付いてはいるが嬉しい船中第1号。撮影していると後ろから「こっちも来たよ!」の掛け声。村主(むらぬし)さんが、トリプル掛けを披露してくれた。見ていると、最初のアタリがあっても、すぐには巻き上げない。「1尾ずつでは非効率だから」と言う。 一方左舷側では、胴の間(船央)の大澤さんもトリプルで抜き上げ満面の笑み。お隣の鍋島さんは「両隣は釣れるのに俺だけ魚が素通り」と嘆き節。それでも、前夜祭で食べたカツオパワーが効いてきたのか中盤から猛烈な追い上げを見せてくれた。

鎌倉の岩崎さん、1年ぶりにイサキと対面
「1尾ずつでは非効率」と村主さん
千葉市の大澤さんもトリプル

中盤から猛烈な追い上げ 鍋島さん
鍋島さんと一緒に前夜祭 田村さん
村主さんに教わって“イサキ初挑戦”田端さん

隣の村主さんの真似したら…矢口さん
前日、宿でご一緒した横塚さん
岩崎さんもトリプルを披露

付け餌不要の優れ物“カラーバリ仕掛け”

船内を見て回ると、多くの釣り人が“カラーバリ仕掛け”を使っている。ハリに白色のコーティングが施されており「付け餌不要の優れ物」だとか。船長は「イカ短やウィリーなど色々試したけど、最後にたどり着いたのがこの仕掛け。大原では一番良く釣れるのではないか」と言う。私も竿を出して試してみると、なるほど食いもいいし、何より手返しが早い。余りの面白さに取材そっちのけで、気が付いたら20尾も釣ってしまった(勿論スソ=船中最少釣果)。帰港後、船長に聞くと「イサキは8月一杯の予定だけど、抱卵する6、7月が最も面白いし、美味しいよ」との事。型・数・食味と三拍子揃った大原沖のイサキが、いよいよベストシーズンを迎えた。

満足度100%
流山市の仲良し“3青年”(左から田端さん、村主さん、矢口さん)
「6、7月がベストシーズン」と、臼井信喜船長

(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)

今回利用した釣り船
千葉県大原港『臼井丸』
〒298-0004
千葉県いすみ市大原10272-3
TEL:0470-62-2185
詳細情報(釣りビジョン)
臼井丸ホームページ
出船データ
イサキ予約乗合 アミコマセ・付け餌・氷付き1万500円
女性・小中学生割引あり
仕掛け:船内で購入可能
集合=午前4時00分、出船=午前4時20分頃、沖上がり=11時00分
午後船もある(電話確認)
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。
プレミアムメンバー