釣りビジョン

2013.8.1号

かめだや・東京都羽田
東京湾・盤洲のシロギス絶好調!ビギナーでも数釣り!

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東京湾奥・羽田『かめだや』から乗合船で盤洲(ばんず)へ走り、このところ絶好調のシロギス釣りを楽しんで来た。竿先を引っ手繰っていくようなアタリに、暑さを忘れて夢中になった。結果は午後からの3時間ほどで55匹!おまけのイシモチ(シログチ)も5匹加えてジャスト60匹の釣果で、大満足。因みにこの日のトップは2本竿でナント、211匹!ポイントの水深は3~13mの浅場なので、手返しよく釣れば、100匹突破の“爆釣”も今なら夢ではない。

100匹オーバー!200匹オーバーの釣果続出!

『かめだや』のシロギス船は7時40分出船。多摩川に架かる美しい斜張橋、大師橋がランドマーク。多摩川の左岸、大師橋たもとの船溜まりから羽田第二水門をくぐり抜けて東京湾へ出て行く。
「今日は盤洲でシロギスを狙います。50分くらい走ります」と「第16かめだや丸」の佃兼松船長。
ウィークエンド(20日・土曜日)ということもあって、21人が乗船した。水門を出たすぐのところの水深が浅く、大勢乗るとキールが川底をこする。船首側に全員が一時移動して船尾を浮かせ、“難所”を抜け出し東京湾へ向け走りだした。
このところ、『かめだや』では、トップの釣果が100匹オーバー、200匹オーバーと凄まじい。そのせいか、この日“会社仲間の釣り好きグループ”も2組乗船。シロギスの仕立船にも沢山の釣り人が乗って盤洲を目指した。

「うーん…これはいい型だ!」
「仕掛けを動かさないで待ちました♪」
船上は日陰がないので暑さ対策は万全に

浅場に乗っ込んでくるシロギスを狙う

船長の合図で釣り開始。「水深は4mです」。竿先3mくらいのところから落ち込んでいって、深いところで8m程あるという。そんなカケ上がりを選んで流し釣りしていく。盤州干潟(盤洲干潟とも表記される)は東京湾に残された最大の干潟であり、全国的に見ても最大規模。「今日は水深2mから15mくらいのポイントでやってみます」と船長。毎年、この時期にシロギスが産卵のために浅場へ乗っ込んで来て(産卵行動)、数が釣れる。シロギスは1度に産卵するのではなく、海中に何回も産卵する。盤洲は生き物たちの命を育む東京湾のインキュベーターなのだ。
タックルは仕掛け図の通りで、仕掛けはハリス1号の2本バリ。餌はアオイソメ。オモリは15号標準。「2~3mの超浅場では、釣り人が少ない日なら軽めの6~8号オモリで少し投げて待つのも面白い」と船長。竿を引っ手繰っていくような強いアタリが出て、視覚的にも楽しい夏のキス釣りを体験することが出来る。『かめだや』は、釣り人が少ない日なら、船長の許可を得れば2本竿を出すこともOKだ。水深が浅いので、手返しを早くすれば、1本竿でも十分数を釣ることは出来る。アオイソメをあらかじめ適当な長さに切り分けておいて、濡れタオルの間に挟んでおくと餌付けをスピードアップ出来る。

ハリを飲みこまれた時の対策万全に!

シロギス釣りでは、ハリを飲み込まれ、ハリを外すのに汗だくで時間を費やすビギナーが多い。動画にも出てくるように、右ききの人は左手でシロギスの腹を上にして、親指と人差し指をエラの中に差し込む。右手でハリス(口から5cmくらいのところ)を持ち、左右に強く引きながら動かす(回すのではない)と、面白いようにスポッとハリが抜ける。
水深2~3mの浅場は小型主体で数が釣れる。ビギナーもこのポイントでトレーニングを積めば、帰る頃には見違えるほどの腕前になる(夏休みに親子で出掛けるのもお奨め)。全員の“エンジンが始動”したところで、船長はアクアラインを潜り抜けて長浦沖へ船を走らせた。ここは水深は少し深いが、良型が揃うポイントだ。

常連の井出さんは211匹釣ってこの日の竿頭
ヒイラギがシロギスとダブルで上ってきた。
投げて誘って釣果を伸ばしていた

“本気釣り”のスイッチON!あ~楽しかった!

「水深は13mです」と船長のアナウンス。朝方、水深3mのポイントで15号オモリを使って底が取れなかったビギナーたちも、仕掛けを投げて、探り釣りが出来るようになっていた。午前中のポイントに比べると周囲の船数も多く、釣れるシロギスのサイズもひとまわり大きい良型が中心だ。
「群れがどんどん移動するんでしょうね、前回は大型ばかりでしたけどね…100匹釣って小型は3匹ほどでした」と船長。
潮に濁りがまわっていたのと、水深が深いので、少し大きめの夜光玉と金ビーズがハリのチモトに入った仕掛けにチェンジした(これが奏功した)。するといきなり強烈なアタリでイシモチが釣れた。ならば、と…アオイソメを房掛けにして投入。またまたイシモチがヒット!ハリスは1.5 号なので安心して抜き上げた。やがてイシモチポイントを通過したのか、シロギスが釣れ出した。しかも良型揃いだ。最大で23cm、海中での動きがよくわかる。18cmクラスがダブルで釣れると引きは強烈だ。同様に上バリにヒイラギ、下バリにシロギスの18cmクラスが掛かると、合わせた時にリールが「ジッ!」と音をたてて引きも強烈だ。段々調子が出て来た。本気スイッチON!

入れ喰いを堪能!!

左右の釣り人に申し訳ないと思いつつ、入れ喰い状態が続く。少しでもアタリがなくなると、竿先をシェイクさせる。オモリを底に着けた状態で、15回くらいタタイて仕掛けを動かし、ハリスを伸ばす感じでゆっくりと引いてやると、必ずといってよい程アタリが出た。餌の近くまで寄って来ているのだ。餌に食い付くタイミングさえ作ってやれば、面白いようにハリ掛かりしてくる。 「キスは“ノリ”で合わせて掛けろ」と言うが、数を釣る内にその意味が少しわかって来た気も…。ハリを飲み込まれずに口に掛かることが多くなった。1回の餌付けで2、3匹釣れる。餌付けの手間が減り、ますます手返しが早くなってシロギスがどんどん釣れる。 残り時間を気にしながら、終了時間の3時過ぎまで釣りまくり、結果はシロギス55匹とイシモチ5匹。久しぶりに釣りをしたので、つい、“本気釣り”してしまった。あ~楽しかった!(笑) 「今年はキスの魚影が濃いですね!浅場で“爆釣”出来るのはもう暫くの間です。数釣りを楽しみたかったら、スグ来たほうがいいね!」とは佃船長。熱中症にならないよう、飲み物を十二分に用意、暑さ対策を万全にして速攻あるのみでしょ!行くなら今だ!

『第16かめだや丸』の佃兼松船長
大師橋のたもと羽田第二水門の川港から出船する
仕掛け図

(上野 英輝)

今回利用した釣り船
東京都羽田『かめだや』
TEL:03-3741-1258
〒144-0043
東京都大田区羽田2-31-13
(交通) 車は首都高速横羽線羽田ランプを東京方面からは右折、横浜方面からは左折、産業道路を左折、大師橋たもとの左側の側道を直進。電車は京浜急行・大鳥居駅下車、徒歩10分。または京浜急行・蒲田駅下車、予約で送迎バス。
詳細情報(釣りビジョン)
かめだやホームページ
出船データ
乗合船1人8,500円。餌・氷付き。
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