昼過ぎになると各筏を船が回って、スカリに貯まった釣果をスタッフが締めてくれる。この“締める”という作業。釣った魚を美味しく食べるには非常に重要なタスクなのだが、釣りをしながらの片手間だとどうしても雑になってしまう。また、スキル不足で巧く行かなかったりする。これをスタッフに任せられるのが実は大きなメリットで、エラ蓋の内側で頸椎を切り、迅速に大量の氷海水でしっかり血抜きするという、効果も仕上がり後の見た目も非常に理想的。締め方は魚種やサイズによって工夫がされており、氷漬けの状態で沖上がりまで管理しておいて貰えるもありがたい。この「美味しく食べるための下処理と品質管理」がオススメポイントの4つめ。スカリに付いた2枚の番号札のうち1枚を渡され、帰港後に処置後の魚と交換するので番号札は無くさないようくれぐれもご注意を。ビギナーは勿論、ベテランにもお薦めしたい!13時30分に迎えの船が来るので、13時を過ぎると少しずつ片付けを始め、13時25分にはバケツで釣り座を洗い流し、竿を仕舞って沖上がり。冬の時期はどうしても馴れ不慣れで釣果に差が出てしまうのだが「水温が高くなれば、極端な話、ハリに餌さえ付いてれば魚の方からハリに掛かってくれるので、初心者にも常連の方々と同じくらいの釣果になるのでお楽しみに」と、スタッフの青木さんも太鼓判。逆にマニアや玄人釣り師にとっては、今こそ真摯に魚と対峙出来て面白い季節と言える。暖かい時期に沢山釣っても、技術を駆使して釣るこの時期も「釣って楽しい」ことを5つめのオススメポイントとして挙げたい。この日に上がったのは3kg級のマダイを頭に、4kg超のカンパチ、シマアジ、イナダ、クロソイなど。サイズも良いが何より特筆なのは魚たちの美味しいこと。所謂“天然魚”を日常的に食べている読者のみなさんにもここで釣れる魚のバランスの良い味覚を是非お試し頂きたい。道具の片付けも魚の下処理もプロにお任せで安全安心な「海上つり堀」という選択。ビギナーやファミリーのレジャーフィッシングには勿論、沖や磯での釣りをやり込んだベテラン層、シルバー層にも強くお薦めしたい。