釣りビジョン

2014.6.1号

臼井丸・千葉県大原港
おお盛り・やま盛り・てんこ盛り!!千葉県・大原沖の梅雨イサキ

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沖釣りは「魔性の趣味」かも知れない。一度“いい思い”を味わうと、また足が向いてしまう。1年前、大原港『臼井丸』でイサキの“好漁”を経験した。竿を抑え込むアタリ、幅のある魚体、刺身にカルパッチョ、脂の乗った塩焼きが鮮やかに蘇る。「2匹目のドジョウ」を求めて5月24日(土)出掛けた。

駐車場から15秒の至近距離

『臼井丸』は、夷隅東部漁協ビル前から出船する。駐車スペースはビルの際、乗船場までは15秒の至近距離だ。午前4時に到着すると、既に多くの釣り人が待機していた。船に照明が入って到着順に席を確保して行く。私は空いていた左舷ミヨシ(船首)から2番目に座った。ロッドキーパーと仕掛けをセットして準備完了。4時20分『臼井丸』は13人を乗せて出港した。

照明が入って乗り込む
東の空が明るむ中、準備開始

受け継がれる「漁師の心意気」

20分程走って朝日が昇った。沖で日の出を迎えるのが大原の流儀。「漁師の心意気」が今なお脈々と受け継がれている。30分程でポイントに到着。直ぐに臼井信喜船長の投入合図が出た。タナは上から20m。

沖で日の出を迎えるのが大原流
仕掛け図
右が付け餌不要のカラーバリ仕掛け

悪い日に来てしまったか…心に暗雲

暫くして左舷大ドモ(船尾)で良型のイサキが姿を見せた。コマセが効き始めたのか方々で釣れる。しかし単発で後が続かない。私も竿を出してみた。直ぐに2匹上がったがそれっきり。船長は移動を繰り返すがアタリは遠い。3時間程頑張ったがツ抜け(2桁釣果)は1人もなし。時すでに8時。野球に例えるなら5回表に突入だ。「悪い日」に来てしまったか…心に暗雲が横切る。しかし、このままでは終わらなかった。船長は大移動を告げた。

最初の1匹は嬉しいもの
左舷ミヨシ(船首)でも良型
マグネット板を借りる(船に常備)

終わってみれば“8回コールド”大勝利

15分程走って再投入の合図。今度の指示ダナは25m。一旦28mまで仕掛けを下ろしてコマセを撒きながらタナで待つ。すると、いきなり竿が引き込まれた。暫く待って巻き上げるとかなりの重さ。いきなりの3点掛けだ。ここから怒涛の入れ喰いタイムに突入。最初のアタリから5、6秒待てばダブル・トリプル当たり前。こうなると数が伸びる。2時間程で半数以上の人が定量(申し合わせ=50匹)に達してしまった。リリースする人も出始め、船長は定刻より1時間早い沖上がりを告げた。何のことは無い。終わってみれば“8回コールドゲーム”の大勝利だ。

近日中に職場の仲間を引き連れて来る

右舷胴の間(中央)の佐々木さんは今回、職場の仲間を代表して偵察に来たとのこと。「近日中に7人を引き連れて来ることになりそう」と声が弾んだ。
右舷大ドモの親子も、これほど釣れるとは思わなかったらしく、持参したのは小さめのクーラーボックス。急遽、船宿に発泡スチロールを用意してもらった。スソ(最低)の私でさえ30匹の釣果だった。食味の方も「梅雨イサキ」の言葉がある通り、これから脂が乗って一番美味しい季節を迎える。こんなに釣れると「3匹目のドジョウ」を求めることになりそうで…。

「こんな大漁は初めて」と笑顔
後半はリリースした

強力な助手が乗船

今回、強力な助手が乗船した。臼井達彦さん(船長の三男・19歳)だ。常連さんからは「たっちゃん」と親しまれている。準備や帰港後の片付けは勿論のこと、オマツリの処理、クーラーボックスの運搬など、精力的に働いていたのが印象的だった。

臼井達彦助手
臼井信喜船長
午後便の準備にかかる「たっちゃん」

(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)

今回利用した釣り船
千葉県大原港『臼井丸』
〒298-0004
千葉県いすみ市大原10272-3
TEL:0470-62-2185
詳細情報(釣りビジョン)
臼井丸ホームページ
出船データ
イサキ予約乗合 1万1,000円(アミコマセ・付け餌・氷付き)
女性・小中学生割引あり
仕掛け:船内で購入可能
集合=午前4時00分、出船=午前4時20分頃、沖上がり=11時00分
午後船もある(HPで確認)
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