野毛屋釣船店・神奈川県金沢八景
白子抱えた“ガマガエル級”東京湾のショウサイフグ
雨予報のせい?釣り人は6人
『野毛屋釣船店』は、京浜急行・金沢八景駅から、徒歩5、6分の好立地。連絡すれば車で迎えにも来てくれる。午前6時30分頃に到着すると先着者は4人。前日は20人以上来たというから、少人数は雨予報のせいか?船宿から桟橋までは徒歩2分程。クーラーボックスは軽トラックで運んでくれる。最終的に釣り人は私を入れて6人になり「第一忠丸」は7時15分に出船した。
「餌のつけ方、釣り方」投入前に説明を受ける
船は平潟湾を出て、左手に『八景島シーパラダイス』を見ながらナギの海を進む。30分弱でポイントの大貫沖に到着。投入の前に黒川健太郎船長は講習会を開いて「餌の付け方」を説明してくれた。その後「釣り方」について丁寧なレクチャーがあり、いよいよ実釣開始となった。
黒川健太郎船長のレクチャー(申し出れば個人指導もある)
・仕掛けを投入したらオモリはベタ底に
・竿はリールで調整して目の高さに(下に向けない)
・3秒に1回、仕掛けを20cm位誘う(エビ餌が跳ねるイメージ)
・誘った後、仕掛けはゆっくり落とし込む
・仕掛けが着底している3秒間はゼロテンションを保つ
・リールのドラグはきっちり締める
・魚が掛かったら、素早く巻き上げる
・仕掛けいっぱいまで巻き上げて、ゆっくり抜き上げる
白子が漏れ出すほどの“プックリサイズ”
早速、カメラ持参で偵察しに行く。誘いの幅も間隔も人それぞれだ。すると右舷トモ(船尾)から2番目の人が、いきなり巻き始めた。しかし、無情にも船縁で外れてしまった。フグの姿が見えただけに残念そう。暫くしてその隣の佐藤賢治さん(横浜市緑区)が、食べ頃サイズを取り込んだ。床で白子が漏れ出すほどの“プックリサイズ”だ。直後、先ほど悔しい思いをした三上正人さん(地元・金沢区)にも待望の1匹目が来た。しかし、「さっき逃がした方がデカかった」と、×○?▽…複雑な表情。
左舷側に釣り座を移動
9時を回って、今にも泣き出しそうだった空が本当に泣き出した。雨は合羽で防げるが釣果は…。船長も「昨日は朝方入れ喰いだったのに…」と首を傾げる。追い打ちを掛けるように潮流が速くなり、右舷側は仕掛けが船下に潜り込むようになった。ここで船長の指示により右舷側の釣り人は左舷側に移動した。船長はポイント移動を繰り返すが、たま~に釣れるだけで後が続かない。結局、最初のポイントに戻って「粘り作戦」に出ることに。ポンポンと4匹連続で釣れることもあったが、後はポツリポツリの拾い釣り。
誘いを入れると竿が「ガシッ」と止められる
正午を回って私も竿を出した。朝の「講習会」で教わった通りに餌を付け仕掛けを投入する。底立ちを取ってから誘う。「餌が跳ねるイメージ」、「3秒毎の誘い」―船長から聞いた言葉を反復する。すると2投目、誘いの後「モソモソ」と何やら反応。誘いを入れると竿が「ガシッ」と止められた。後は無我夢中で巻き上げるだけ。「ドサッ」と取り込んだ途端、通路に白子が漏れた。
船長は「改良型カットウ」を試作中
健太郎船長はフグ一筋に20年。祖父から伝わる術に改良を加えて、独自の「フグ理論」を展開する。道具立てにも「こだわり」を持ち、フグ竿の監修は現在5作目、カットウ仕掛けも近日中に改良型を発表する予定と言う。
期間限定の味わい!釣行はお早めに
最終結果は、私だけが1匹で他は2~4匹(竿頭2人)だった。その週末は土・日ともトップ2桁釣果、翌月曜日には16匹だったことから、私の行った日だけが“エアーポケット”だったようだ。これも沖釣りではよくあること。「オデコ無しが何より」として次回に期待したい。
帰宅後、海のめぐみに感謝して「ショウサイフグの白子」を頂戴した。“クリーミーな味わい”は期間限定。舌鼓を打ちたい御仁には早めの釣行をお勧めする。
※釣ったフグは処理士免許を持ったスタッフが全て捌いてくれるので安心。
(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県金沢八景『野毛屋釣船店』 〒236-0076 神奈川県横浜市金沢区柳町7-5 TEL:045-781-5964 交通 電車:京浜急行 金沢八景駅下車 徒歩6分 車:横浜横須賀道路・朝比奈IC16号線右折直ぐ左折 定休日:毎週木曜日 詳細情報(釣りビジョン) 野毛屋釣船店ホームページ |
出船データ |
釣り物:フグ・ライトアジ・一つテンヤマダイ 料金:フグ 一日船( 7:15~15:00) 9,300円(餌付、氷別200円) 午後半日船(12:30~16:30) 6,200円(同上) エビ餌追加料金10尾500円(船上購入可) |