新幸丸・千葉県大原港
秋ダイ好機到来!千葉県・大原沖の“ひとつテンヤ”
“午前便”で7.1kgの大ダイ!トップは14尾!
午前11時前に大原港に着くと、乗船場にはすでに“午後便”を待つ釣り人が“午前便”の帰りを待ちわびていた。その“午前便”が戻って来た。大型のクーラーBOXを山口新一船長と2人で下ろしてくる釣り人。フタが開けられ姿を現したのは7.1kgの大ダイ!「朝一の流しでいきなり喰ってきたんですよ」と山口船長。「どういうわけか、今年は夏の間から乗っ込み期のような大ダイがポツポツ上がるんですよね」。その他にも4.3kg、4.8kgの大ダイが仕留められ“午後便”を待つ釣り人達は逸る気持ちを抑えきれない。軽量化されたスピニングタックルで7.1kgの大ダイとのやり取り―考えただけでも胸が高鳴る。
イメージはジグヘッドリグのリフト&フォール
私を含めて9人を乗せた『新幸丸』は定刻に出船。航程およそ30分の大原沖でパラシュートアンカーが投入された。水深は20m前後。まずは山口船長の息子さんで上乗りの大地さんの釣りをじっくりと拝見。『新幸丸』オリジナルカブラ4号に解凍したエビ餌をつけてスタート。“ひとつテンヤ”をルアーフィッシングに例えるならジグヘッドリグ。基本の誘いは“リフト&フォール”という表現が一番分りやすいのではないか。要はしっかりと“底ダチ”をとってテンヤ、またはカブラを上げ下げする。明確なアタリもあれば微細なアタリもあり、そのアタリを見逃さず確実にフッキングする事が重要だ。テンヤとカブラの重さは自分が“底ダチ”をとれるギリギリの“軽さ”が基本になる。その他にも入門者が気を付けたい事など大地さんが動画で紹介してくれているのでお見逃しなく。マダイ釣り、こんなに簡単でいいの?
大地さん、2投目にアタリを捉えて大きくフッキング。ガンガンガン!と力強い3段引きを見せて上がってきたのは美しい1kg級のマダイ。続けて1.5kgを立て続けに釣り上げてしまった。その早業にあっけにとられていると、船中のあちらこちらでロッドが曲がっている。サイズは500gから1kg級が多く、秋の数釣りというイメージがピタリと当てはまる状況だ。「マダイ釣りが、こんなに簡単でいいのか?」と思いたくなる程の釣れっぷり。アタリが遠くなると大原沖から太東沖へと少しずつポイントを移して行く。そして、この日たまたま同船していた“ビンビンソルト”でもお馴染みの吉岡進さんが、2.5kgのナイスサイズをゲット。「日中これだけ喰うのは見た目以上に潮が濁っているのかもね」と山口船長。
夕まづめに掛かる大ダイの期待
赤く染まった太陽が西の空に傾き、『新幸丸』は最後のひと流しを迎えた。ここまでは2.5kgを頭にそこそこの数が釣れ、それぞれが“お土産”を手にしていた。ならば期待されるのは“午前便”で上がったような大ダイである。夕焼けに染まる大原沖で誰もがそんな瞬間を待っていた時だった。左舷胴の間(中央)の釣り人が根掛かりを外そうとロッドをあおっていた。すると急にラインが走り出し、明らかな“生命反応”が現れた。しかし、魚だと気付いた時にはハリが外れてしまった。「あ~あ」と天を仰いだところで船長から沖上がりが告げられた。
入門に最適。秋ダイの本格シーズン!
この日、『新幸丸』が流したポイントの水深は15~25m。トップの人は9尾。スソ(最低)でも1尾とマダイ釣りとしては十分過ぎる釣果だった。「これでもう少し灘(岸寄り)で喰うと秋本番ですね」と山口船長。興味はあるけど未だに経験がないという方、入門に最適な秋の大原沖で“ひとつテンヤ”に挑戦してみてはいかがだろう。
(津端 雄大)
今回利用した釣り船 |
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千葉県 大原港 『新幸丸』 〒298-0004 千葉県いすみ市大原10240-1 TEL:0470-62-1500 (定休日:第1、第3月曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 新幸丸ホームページ |
出船データ |
乗り合い料金=11,500円(餌・氷付) 集合時間 午前便4:00 午後便11:30 |