新明丸・神奈川県鶴見
横浜・鶴見川河口で“江戸前”のハゼ釣り満喫!
初日のトップは250尾!
午前時、鶴見川に架かる潮見橋脇の『新明丸』に到着。主人の新明利勝さんに状況などを聞いて愕然とした。初日のトップは250尾、釣り方は和竿のハネ込み-「えっ、和竿のハネ込み。と言う事は、釣り場は川?」。思わず大声を上げてしまった。鶴見川河口近く右岸側の運河が釣り場、エンジン流しなので、和竿のハネ込みも可能とのこと。まさか横浜で“江戸前”スタイルのハゼ釣りが出来るとは思わず、愛用の和竿(7尺=約2.1m=のハゼ竿)を置いてきてしまったのだ。事前に電話1本掛けておけば…と悔やんでも後の祭り。
水深は3m足らず、ハネ込みで釣れる
この日の乗船者は、当方を含めて9人。リール竿を使っていたのは3人だけで残る6人は手元に糸巻きの付いた中通しのハゼ竿だった。当方以外は全員が2本竿で竿掛けもしっかりセットされていた。左舷大ドモ(船尾)に座った人は、2間(3.6m)の対の和竿を構えていた。水深は3m足らずとのことなので、この竿ならハネ込み(糸を手繰らず取り込める)で釣れる。短い竿なら合わせた後、糸を取って手繰ればよく、他の人たちはそのスタイルだった。羨ましいこと夥しい。当方が最も好きな釣り方であり、ここ数年、やりたくても出来なかった釣り方なのだ。せっかくのチャンスを……。
気を取り直し、空いていた左舷胴の間(中央)に入った。かくなる上は「1本竿でせめて束釣り(100尾以上)」と目標を定めた。
“江戸前”スタイルのハゼ釣りには持って来いの場所
船着場から釣り場まではものの10分。鶴見川右岸側に繋がる運河、と言っても横浜港の一部ともいえる場所(地図参照)である。水深は2.5~3m、周囲が倉庫などで囲れているため風の影響も受けにくく、“江戸前”スタイルのハゼ釣りをするには、持って来いの条件が揃っていた。舵を握る高橋英夫船長の合図と共に一斉に仕掛けを下ろした。早速、左舷大ドモの和竿の釣り人の竿が立った。気持ちよい弧を描いた竿の手元に13cm級のハゼが踊った。当方の竿にもすぐにアタリがあり、少し竿先を送り込み気味に合わせると、小気味よい引き込みで同型のハゼが釣れて来た。しかし、釣り始めてすぐに気が付いたが、当方の持参したシロギス竿は硬過ぎた。使用した5号のオモリでは、穂先すら曲がらず、放って置いたのでは、アタリがあっても弾いてしまい“向こう合わせ”では、まず掛かって来ない。それでもアタリは頻繁にあるので、合わせさえしっかりすれば数は伸びっていった。9人中8人が束釣り!!
その後、一時食い渋った時間帯もあったが、船長は、まめに場所換えを繰り返し、終始好調に釣れ続いた。トップは、左舷のトモから2番目に座った8尺(約2.4m)のハゼ竿2本を出していた人の152尾、当方は終始1本竿で通して107尾の成績。9人の乗船者で束(100尾)に届かなかったのは1人だけだった。
釣れて来たハゼのサイズは、10~16、17cmで平均サイズは11、12cmといったところ。この時期としてはまずまずだ。「ハゼはひと潮1cm」と言われるように、半月に1cm前後は成長する。したがって、今月末には13、14cmが中心になり、天ぷらにピッタリのサイズになるはず。「今度は2本竿を持ってプライベートで……」と船長に告げたのは言うまでもない。
(野口 哲雄)
今回利用した釣り船 |
---|
横浜・鶴見 『新明丸』 〒230-0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央5-13-24 TEL:045-501-2081 (定休日:毎週木曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 新明丸ホームページ |
出船データ |
料金=平日は午前7時45分出船、午後2時納竿で6,500円。 土、日曜日、祭日は同時刻に出船、正午に1度船着場に戻り、ここで降りれば5,500円、 午後1時に午後釣りイシモチ船として出船、通しで乗れば8,000円。 |