緑龍丸・神奈川県真鶴岩港
“お土産”バッチリ!真鶴・岩沖の“落ちダイ”五目釣り!
“かながわの橋100選”の岩大橋下から出船
真鶴道路(新道)を通り、トンネルを抜けると“かながわの橋100選”に選ばれている岩大橋が見えた。『緑龍丸』へは、この橋を通過後、左手の岩ICを降り、突き当たりを2回右折する。午前5時に到着、「今日は少し風が心配だけど大丈夫でしょう」。向笠仁志船長がそう言いながら迎えてくれた。定刻の5時半に河岸払い。港を出たと思ったら、「はい、どうぞ~。水深30m、下から11mでやって下さいね~」と船長。港の目の前が釣り場と言うから驚きだ。
38cm級アジに続いてイナダがヒット!
私、マダイ釣りは人生2回目。船長に伺うと、丁寧に誘い方まで教えてくれた。「仕掛けの全長は8m、クッションゴム2mを足すと全長10mです。オモリが着底したら仕掛けが潮に馴染むのを5秒程待ち、底から3m巻き上げて竿を大きくシャクって下さい。すぐにシャクった分の3mを巻き、もう1度同じ動作を繰り返します。最後に2m分をシャクって巻き、底から11mでアタリを待ちます」。3+3+3+2mで合計11m、納得である。アドバイス通りに誘い上げてくると2流し目にクンクンとアタリ。上がってきたのは35cm級のアジ。続いて右舷ミヨシ(船首)の釣り人にも38cm級のアジが釣れて来た。続いて私の竿が胴から曲がった。「それは多分青物だよ」と船長。心地よい突っ込みを味合わせてくれたのは、予想通り45cm級のイナダだった。さらに右舷ミヨシの常連さんもイナダを立て続けに2本釣り上げた。しかし、次の投入からサバが回って来たため水深58mラインへと移動。
3kg超え?のマダイがヒット!?
「ひと昔前に水中ウキを使ったマダイ仕掛けがあったんですが、それより釣れる仕掛けがないかって船長何人かで考えたのが今使っている仕掛けなんですよ。もちろん、ウチに来てくれた釣り人には丁寧にお教えしますよ♪」と船長。そんな話を聞いている時、左舷ミヨシの釣り人の竿先が一気に海中へ突っ込んだ。強烈な突っ込みは、紛れもなくマダイ。しかし、次の瞬間、痛恨のハリス切れ。原因はマダイの歯。「運悪く餌を飲み込まれたね。きっと3kg以上あったよ」と言う船長の言葉に釣り人は肩を落とした。
良型のイトヨリダイが入れ食い!
次の流し。「上から50mでやってみましょう」。船長の合図とともに仕掛けを投入。上からの指示の場合は道糸の目印を見て落としていく。55mまで落とし、仕掛けが馴染むのを待ってから3m、2mとシャクリを入れてタナに仕掛けを持っていった。するとククン、何とも小さなアタリ。重量感はあるものの巻き上げ最中の引きはほとんどない。上がって来たのは鮮やかなピンクにイエローのラインが入った良型イトヨリだった。その後、2投に1尾ペースでイトヨリが釣れ、納竿の時間を迎えた。当日の釣果はイナダ2本、アジ2尾、イトヨリ8尾と“お土産”には十分。しかし、マダイが出なかったので、翌日リベンジを誓って、当日の取材は終了となった。
翌日、早朝からアジが連チャン!
翌3日、天気は晴天。「このところ、2日連続で型が出なかったことはないから問題ないよ」と船長から心強いセリフ。最初に向かったのは前日後半に攻めた水深58mライン。3投目、両舷ミヨシにヒット!ここから大型アジが3尾ずつ入れ食いで上がる。釣り人もグッドサイズにニンマリだ。
午前8時!ついに“本命”が姿を見せる!
午前8時を回った頃、「急に潮が動き始めたよ。底から少し上にいい反応が出ているよ」と、船長からアナウンスがあった次の瞬間、「これはいい突っ込みですよ!」。左舷ミヨシの釣り人から声が上がった。ゆっくり慎重に巻き上げられた仕掛けには、鮮やかなピンクにブルーのアイシャドウを引いた700g級のマダイが掛かっていた。2日掛かりでお目に掛かったマダイである。その美しさにしばし見とれてしまった。
食い渋り時には誘いが有効
その後、サバの猛攻があり、流れていた潮も止まってしまった。「いい反応が出ているんだけど、口を使わないね~」と船長。そこで、船長に食い渋り時の誘い方を聞いてみると、「攻めの姿勢が必要な時もありますね。まず竿先を海面下まで突っ込んで5秒程待って、ゆ~っくりと竿を頭上まで誘い上げてその状態でまた5秒待ち、ゆっくりと通常の位置に戻します」。この誘いを入れることによって水中で沖アミが上下にフワ~ッと揺れていい誘いになるという。これを実践すると、竿先がググンと入った。釣れて来たのは36cm級のアジだったが、誘い方が効果的だったのは間違いない。その後、イトヨリ数尾とアブラガマスを釣り上げ、納竿の10時30分を迎えた。結局、マダイは2日で船中1尾だけだったが、十分に面白い釣りだった。
刺し身でも、干物でもお好きな方で♪
今回、何尾も釣れたイトヨリはウロコを引いて3枚に下ろした後、皮は残して、バナーで炙ったり、マダイのように湯引きにして食べるとゼラチン質があるため非常に美味い。また、刺し身で食べ切れない分は干物にして置くとよい。イトヨリの干物は船長&女将さん一押しの逸品だ。是非お試しあれ。『緑龍丸』の“落ちダイ”五目釣りは2月まで続く。
(吉田 洋一郎)
今回利用した釣り船 |
---|
神奈川県 真鶴岩港 『緑龍丸』 〒259-0201 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴345-2 TEL:0465-68-1080 詳細情報(釣りビジョン) 緑龍丸ホームページ |
出船データ |
コマセマダイ五目 午前5時集合・5時半出船・午前10時半沖上がり 料金: 乗り合い¥10,000(コマセ・餌・氷付) 仕立 5人で¥40,000(コマセ・餌別・氷付) 平日のみ(1人減)¥35,000(コマセ・餌別・氷付) (2人減)¥30,000(コマセ・餌別・氷付) 『緑龍丸』では、仕立てが優先。平日乗り合いで出船する場合は1週間前からHP上で募集。 詳しくは『緑龍丸』HPを。 |