釣りビジョン

2011.6.1号

浅八丸・神奈川県平塚港
湘南・平塚沖のシロギス釣りで遊ぼう!

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ビギナーからベテランまで幅広く楽しめるシロギス釣り。今回は神奈川県・湘南の平塚港『浅八丸』からビギナー向けのシロギス釣りを紹介しよう。バスフィッシングをやっているアングラーにも是非このシロギス釣りにチャレンジして頂きたい。意外と思われるかも知れないが、双方の釣りには共通点が多い。また、シロギスは、“天ぷら種”としても有名だが、釣りたての新鮮なシロギスは刺し身も絶品。そんなシロギスの料理方法も併せてお届けしよう。

まずは勇気を出して船に乗ってみよう

釣り船に乗った事がない人にとって“沖釣り”のハードルは高いはず。しかし、魚の居る場所まで船長が連れて行ってくれて竿を出すのだから、魚を釣るという点ではこれ以上確かなことはない。特に『浅八丸』は、沖釣りビギナー大歓迎の船宿。船長やスタッフが何でも教えてくれるので全く問題無く楽しめる。何を聞いたらよいかも分からない場合は、事前に電話で「ビギナーなので」と言えばOK。船宿側で細かく色々と教えてくれる。貸し道具(有料)も完備されているので、最初から釣り道具を買い揃える必要も無い。

ここが船宿『浅八丸』
釣り船は、平塚港フィッシュアリーナに停泊している

いよいよ出船!

出掛けたのは5月14日(土)。出船は朝の7時だが、余裕を持って出船1時間前には船宿に到着し受け付けを完了しておきたい。平塚港では受け付けする店舗と乗船場所が離れているので送迎車に乗って移動する。この時、忘れ物のないように。桟橋では既にスタンバイを終えたシロギス船担当の石井信幸船長が元気に出迎えてくれた。最近の状況を聞いてみると「前日までの強風で浅場は底荒れしている可能性がありますが、何とかなるでしょう」と頼もしい。この日は私を含め11人が乗船、定刻に出船した。仕掛けはテンビンに15号のオモリと2本バリ。これらは船宿で購入可能。餌はジャリメを使うが状況によって色々な付け方があるので、出船前に船長に直接聞くことをお勧めする。

シロギス船担当の石井信幸船長(左)と田中友章船長(右)
この日乗船した「第十六浅八丸」
これが船宿で購入できる仕掛け一式

いざ実釣開始!

港を出て約2分で「まずはここから始めてみましょう」と船長から合図。水深は6mの超シャローエリア(浅場)。バスアングラーがマイタックルを持込むのなら、6ft(約1.8m)前後の長さでバッド(胴)がしっかりしたファーストテーパー(先調子)のスピニングタックルが扱いやすいだろう。アタリを弾かないためにも食い込みのいいティップ(穂先)を搭載したモデルであれば尚ベターだ。ラインは感度重視で1号前後のPEがお勧め。
船長の予想通り、シャローエリアは強風にかき混ぜられ底荒れ状態。アタリが遠いと見るや船長はすぐに見切りを付けて移動した。続いては一気にディープレンジの水深20mエリアでリトライ。すると、すぐにアタリが出始めシロギスがポンポンと釣り上がった。ただし、この日は“外道”のヒイラギも活性が高かったようで釣り人は活発な餌取りに苦戦した。

幸先良く“本命”ゲット!
良いペースで釣っていた
餌取りを交わしグッドサイズをキャッチした!

キモは遠投にあり!

そんな中、右舷大ドモ(船尾)の釣り人は仕掛けを遠くまでキャストして着実にシロギスを釣っていた。しかも相当な良型揃いだ。ここで私も我慢できずに竿を出した。持参したタックルはルアーロッドに良く似たシロギスの専用2ピース6.6ftロッド。それに0.8号のPEを100m巻いた小型のスピニングリールをセットした。感度と操作性を重視し、なるべく軽量の道具を選んだ。PEはしなやかなので糸グセの心配がない。スプール径の小さなリールでも全く問題が無いのだ。釣り方だが、船の真下に落として釣っても良いが、広範囲を探れるという利点から、なるべくロングキャストし遠くから仕掛けを引いてくるのが有効だ。ただし、乗合船では振りかぶったキャストは危険なので禁止。ピッチングやサイド又はアンダーキャストを多様して遠投する事。バスアングラーであれば楽勝のはずだ。そして仕掛けが着低したらラインスラッグを巻き取り、竿を立ててズル引く。イメージ的にはヘビーキャロライナリグやスプリットショットリグを、ボトムを感じながら引いてくるのとほぼ同じ感覚で行えばOK。あくまでもリーリングではなくロッドストロークで仕掛けを手前に動かし、余ったラインを巻き取る動作の繰り返しだ。たまにボトムバンピングを加え、仕掛けをイレギュラーにアクションしてやるのも効果的だ。そしてアタリがあったら一呼吸おき、ガツッ!ではなく、ロッドを1時位の位置までスイープに立ててフッキングしよう。あとは確実にノッたのを確認してから落ち着いてリールを巻けばいい。

25㎝前後のナイスサイズが揃った

結局、この日はこの遠投ズル引きパターンでヒイラギの猛攻も防ぎ(ヒイラギは横の動きに反応しなかった?)、沖上がりの正午を迎え終了となった。結果、トップは27匹、それも25㎝前後のナイスサイズばかりの好釣果だった。この日は終始、風が強く、釣りにくい状況だったことを思えばまずまずの成績と言えよう。翌日には海の状況も安定し10m前後の水深で30匹、40匹、50匹と日を追う毎に釣果も伸びて行った。季節も初夏を迎えアウトドアのベストシーズンを迎える。短時間で料金も手頃、誰にでも気軽に遊べる『浅八丸』のシロギス釣り。今年は釣り船に乗り新しい釣りの世界にチャレンジしてみてはいかがだろう。

グッドサイズを連発し竿頭!

この日はとにかくサイズが良かった
これがレギュラーサイズ!

仲の良い仲間で遊びに来たよ!
仕掛け図

(鈴木 恭介)

今回利用した釣り船
神奈川県平塚港『浅八丸』
〒254-0803 神奈川県平塚市千石河岸57-13
TEL:0463-21-0904 定休日:原則として第2・4・5火曜日
詳細情報(釣りビジョン)
浅八丸ホームページ
出船データ
出船時間:朝7:00出船~12:00沖上がり
乗船料金:¥5500-(氷・ジャリメ付)
貸し道具:無料
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