船宿 まる八・東京都平和島
東京湾のLTアジ釣りで干物を作ろう!
川崎『中山丸』、東大井『いわた釣船』の船で!
『まる八』の主人・飯島正宏さんは、『東京湾遊漁船業協同組合』の理事長でもある。同組合では、毎年、沖釣りビギナーに対して「沖釣り教室」を開催しており、今回のイベントも組合員に声を掛け、川崎の『中山丸』、東大井の『いわた釣船』の船を使って行われた。一般的には、ハードルが高いと思われている沖釣りだが、実際は竿やリールと言った釣り具は勿論、仕掛けから餌、船宿によっては長靴や合羽まで貸してくれる所もあり、体一つで行ってもすぐに楽しめるのは、沖釣りだけなのだ。つまり、最も入門しやすい釣り、それこそが沖釣りなのである。その点で、『日釣振』と飯島理事長の考え方が一致、組合を上げて今回のイベントに協力してくれた。
手取り足取りレクチャー
今回の参加者は、『日釣振』が、釣り関係以外の媒体を使って募集した沖釣り初体験かそれに近い超ビギナーばかり。LTでアジを釣ってもらい、釣ったアジで干物を作り、釣った魚のビックリするような美味さを味わってもらい、これを機会に沖釣りに嵌ってもらおう-と言うのが、『日釣振』の思惑である。『日釣振』関係の“先生役”約10数人が、A船、B船2隻に分かれて乗船、道具や仕掛けの扱いから餌の付け方、今回の場合はコマセの効用から撒き方まで文字通り手取り足取りレクチャーしての釣りとなった。
アジが喰い出し、船上一気に活気付く
午前8時に出船、航程50分程で釣り場の横浜沖に到着した。天気予報は曇りだったが、夏の日射しが目に眩しい。後で分かったが、この日、関東地方の梅雨も明けたそうで、終日滅茶苦茶暑かった。しかも、アジの喰いは全般に悪く、とくに小生が乗船した「中山丸」(A船)は、開始直後に船中で数尾のアジが上がった後は、“遊覧船”状態で横浜沖一帯をアジの群れを求めて彷徨った。しかし、11時を過ぎた頃、横浜港入口付近で、やっと群れに当たった。船中のあちらこちらから歓声が上がり、17、18㎝から25、26㎝のアジがボツボツながら釣り上げられ、船上は一気に活気付いた。やはり、釣りは釣れなければ面白くない。気が付けば、途中、別の場所を狙っていた「いわた丸」も並んで竿を出していた。どちらの船も、とても好調とは言い難い釣れ方だったが、「美味そうですね。こんなアジが、東京湾で釣れるんですね」、「スーパーで売っているアジとは、目の輝きが違うね」、「イヤ~、魚屋さんで売っている魚が釣れるなんて感激ですよ」などと、超ビギナーならではの感想があちらこちらから聞こえて来た。
焼きたてのアジの干物に歓声
後半になって喰い出したこともあり、予定の納竿時間を15分繰り下げ2時15分に沖上がりした。結局、37人の参加者全員がアジを釣り上げ、まずは第一段階クリア。平和島『まる八』の桟橋に着くと、前日、『東京湾遊漁船業協同組合』の会員が釣って開いておいてくれたアジが船上干しになっていた。まずはこれを焼いて食べて貰った。バーベキューコンロに炭火が熾され、アッと言う間に40枚近くのアジの干物が焼かれた。
「うっま~い!」、「美味しいですね。こんな美味しい干物、初めてです」、「これは美味いですね。私にも作れるんですか」等々絶賛された。中でも7、8人いた女性の参加者は傍らで始まった干物作りの実践に見入っていた。
「アジの干物は、海水よりも濃い目の塩水、大体7%が基準ですね。これに30~40分浸して、釣具店で売っている干し網で一日干せば丁度いいですね」という飯島さんの説明にも聞き入っていた。
ファミリーフィッシングにもピッタリ
東京湾のLTアジ、冬場の一時期を除いてほぼ周年楽しめる。とくに今の時期は、水深20m以下の浅場でも20㎝を超える良型が釣れて来る。自分で釣ったアジで作った干物の味は格別だ。間もなく、子供たちも夏休みになる。ファミリーフィッシングで出掛けるにもピッタリな釣り物と言えよう。勿論、船宿『まる八』には、貸し道具も完備している。仕掛けや釣り方も分からなければ、船長が丁寧に教えてくれるので、何も心配はいらない。この夏、是非出掛けてみては如何だろう。
(野口 哲雄)
今回利用した釣り船 |
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東京都平和島 船宿『まる八』 〒143-0011 東京都大田区大森本町2-15-10 TEL:03-3762-6631 詳細情報(釣りビジョン) 船宿 まる八ホームページ |
出船データ |
アジ乗合=9500円 (コマセ、氷付き=女性2割引き、中学生以下半額) |