釣りビジョン

2011.8.1号

栃木丸・神奈川県長井新宿港
夏本番!城ケ島沖で旬のスルメイカ釣り

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昨年に続き猛暑が続く日本列島。“夏イカ”の異名を取る今が旬のスルメイカがいよいよ最盛期を迎えた。「イカの長井!」と沖釣りファンに言われる通り、神奈川県・三浦半島の先端近くに位置する長井新宿港『栃木丸』も、やはりイカ釣り専門の船宿だ。台風6号が通過した7月24日、“夏イカ”を求めて船に乗った。

なんと大船長と釣行!

出船は朝5時半。その40分前に船宿に到着した。「今日はベタナギ!絶好のイカ釣り日和ですよ!」と開口一番、笑顔で出迎えてくれた『栃木丸』の大船長・栃木稔宏さん。なんとこの日は大船長も一緒に船に乗り、竿を出してくれるとのこと。イカのスペシャリストの釣りを間近で見られるなんて、こんな機会は滅多にない。舵を握るのはその息子の拓船長。つい先日、双子の女の子が生まれたばかりという。この日は15人の釣り人と大船長、そして2人の上乗りさんが乗船し、定刻通り出船した。

船宿・栃木丸
栃木稔宏大船長
栃木拓若船長

釣り場は城ヶ島沖109~200mライン

看板に偽りなし!イカの栃木丸
釣り場は城ヶ島沖。港から20分程で到着。エンジンをスローダウンしてイカの群れを探して10分後、「ハイ、どーぞ!水深109m。90m位まで探って」と拓船長からアナウンス。当日はイカ釣り初体験の釣り人が3人“イカ釣り教室シート”に座った。『栃木丸』では、ビギナーを対象に特別席を設けてイカ釣りのイロハを指導してくれる嬉しいシステムがある。詳細はプレミアムマガジン2010.11.1号の『栃木丸』を参照して頂きたい。

これぞ名人芸!大船長のイカ釣り

皆と同じく釣りを始めた大船長。実は身体を壊し、約1年ぶりに竿を握ったとの事。しかし、開始早々誰よりも早くスルメイカをキャッチしてみせた。「流石である!」。流れるような無駄の無い動きでツノを扱う手捌きは見ていて惚れ惚れする。とにかく釣りの上手い人の動作はキマッている。要するにカッコイイのだ。

速い潮の流れに苦戦…!

この日は朝から潮が速く、苦戦を強いられた。魚群探知機(魚探)でスルメイカの反応を見付け素早く仕掛けを投入するのだが、イカの移動速度と落ちて行く仕掛けがタイミング良く交差しない場面が多かった。また潮が速いためにオマツリも多発。そんな時は上乗りさんや大船長、そして操舵室から拓船長まで飛び出してオマツリを解いてくれるので有難い。しかし、そんな釣りにくい状況でもポツポツとスルメイカが顔を出す。時計が8時を回る頃には水深も140m、160mとグッと深くなった。「触りはあるがノリきらない感じ」と常連さんも首を傾げるが、それでも各自のバケツには数尾のスルメイカが泳いでいた。この時点で“イカ釣り教室席”に座ったビギナーにも1尾ずつのスルメイカが釣れて満足気。

嬉しい初ヒット!
「うまそー!」と歓声が沸いた
常連さんオリジナルの仕掛け捌きBOX

その後、最高11点掛けも!

9時半、左舷大ドモ(船尾)と隣の釣り人に多点掛けがあった。船長も手応えを感じた流しだったようだが、イカの反応と仕掛けが上手くリンクした結果だ。更にその直後の流しでは、左舷トモ寄りの人が13本ヅノに11点掛けの快挙。その前の流しで6点掛けの大ドモの人、今度は7点掛けと、双方一気に数を伸ばした。多点掛けしたスルメイカを両手で持ち“どや顔”をキメる。
その後、10時半頃には水深が200mラインまで深くなった。相変わらず潮の流れは速いが、澄んだ別潮が沖から差し込んで状況が好転するかとの期待もあったが、そのまま空振りの流しが多くなり、沖上がりの12時半を向かえた。
結果はトップで20尾、オデコ(0尾)も出てしまったが、ほんの少しの状況変化でノリが変わるスルメイカ釣り。「厳しい状況ではツノに触ったイカを確実に取り込みたい。それが釣果に大きく影響する」と大船長。
例年9月一杯まで楽しめる夏のスルメイカ釣り。これから肝もパンパンになり、更に美味くなる。まだシーズンは始まったばかりだ。是非出掛けて頂きたい。

11尾の多点掛けを達成した釣り人
キモがたっぷり入った“夏イカ”
常連さんも今日は手こずった!

(鈴木 恭介)

今回利用した釣り船
神奈川県長井新宿港『栃木丸』
〒238-0316 神奈川県横須賀市長井5-3-9
TEL:046-856-2446(定休日:第1・3金曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
栃木丸ホームページ
出船データ
出船時間:05:30~12:30
乗船料金:¥8500-(氷付)
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