二三丸・千葉県片貝港
千葉県・外房、片貝沖のヒラメ解禁。絶好のスタート!
LT(ライトタックル)ヒラメの魅力
午前4時、平日にも関わらず『二三丸』に集まった釣り人は私を含めて11人。「今日は“祭り”ですからね」とこの日を待ちわびていた右舷ミヨシ(船首)の常連氏の隣に入れて頂いた。『二三丸』のヒラメ釣りはオモリ40号、PE2号以下の道糸を使用したLT(ライトタックル)仕様である。ノーマルタックルとの大きな違いは、軽量ロッドで持ち重りが少なく、ラインが細く潮切れがいい分アタリが大きく明確に出る事。アタリが分かり易くなる分早合わせに繋がってしまう事も多いが、その一部始終を堪能し腕を一杯に伸ばしてのフッキングが決まればノーマルタックルには無いダイレクトなヒラメのファイトが楽しめる。「“手軽な入門”といった紹介も目立ちますが、ノーマルタックルが重いという年配の経験者にこそ特にお薦め」と小倉忠船長。
1流し目の1投目からダブルヒット!
「来た!来た!来た!」。私の“LTロッド”に明確なアタリが伝わって来たのは、この日の1流し目、投入して間もなくだった。それと同時に右舷ミヨシの常連氏にもアタリ。水深は28m、片貝東沖の漁礁ポイントだ。海面近くまで下げた竿先の“生命感”が大きくグイッと引き込まれたタイミングでゆっくり竿を立てると嬉しい重量感がロッドに伝わって来た。隣に目をやるとやはり“LTロッド”が気持ちよく曲がっている。いきなりのダブルヒットで上がって来たのは1kg級のヒラメ。しかし、この流しでは船内にポツリポツリと同サイズのヒラメが上がったのみで“スタートダッシュ”と呼ぶには少々無理がある様子。これを見て小倉船長は竿上げを指示した。
2流し目から“ヒラメラッシュ”スタート!
「いいですよ、水深28m、漁礁のトップで23mくらいです」。船長の投入合図で仕掛けを落とすと、またもやすぐにアタリが出た。竿先を下げて待つ間もなくハリ掛かりを確認。「ヒラメ40」の半分も待たずに竿を立てると乗った。時折2mのショートロッドをグイグイと締め込み、強烈なファイトを見せて上がって来たのは1.5kg級の“本命”。夏のヒラメは活性が高く、難しいとされる合わせもどこへやら、同時に4人の竿が曲がる事もあり、船内のあちらこちらでヒットが続く。「仕事している所も撮ってもらわないとね」と小倉船長もタモ取りに大忙しである。
3kgオーバー、そして圧巻の82cm、4.9kgが浮上!
「大ビラメが出ましたよ」という声で右舷大ドモ(船尾)に行くと目測3kgオーバーの大型が上がっていた。「大きいですね」と声を掛けると満足そうな笑顔で応えてくれた。この2流し目の“ラッシュ”で船中全員がヒラメを釣り上げ、さすが実質解禁初日の盛況ぶりである。しかし、これで最後の流しという所で更なるドラマが待っていた。左舷ミヨシから2番目の釣り人が強烈なファイトを始めたのだ。道糸を巻き取れば引き出され、一進一退の攻防が続く。そのやり取りから想像するに間違いなく「この日一番の大物」だ。その“大物”が海面に姿を現すと、どこからともなく「デカイ!」という声が沸き起こった。「やった!こんなの初めてですよ!!」。無事にタモ取りされた大ビラメを手に興奮冷めやらないのは、四街道市の権守博文さん。「良かったね、最後まで諦めないで」と船長も満面の笑顔で祝福。即、重さと長さを測ると82cm、4.9㎏の大ビラメだった。
トップは8枚。スソ(最低)でも2枚の好釣果!
この日のトップは8枚を釣り上げた権守さん。4.9kgの大ビラメと合わせて数も型も大満足の釣果である。途中まさかの連続バラシに泣いた私は4枚だったが、十分に“LT”を堪能する事が出来た。『二三丸』の“LTヒラメ”は8月の解禁から1週間。そして9月1日から1週間。10月1日の全面解禁から本番を迎える。今年の片貝沖はヒラメの魚影が半端ではなく濃い!間違いなくロングランで楽しめそうだ。
(津端 雄大)
(カメラ・兵頭 誠司)
今回利用した釣り船 |
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千葉県片貝港『二三丸』 〒283-0102 千葉県山武郡九十九里町小関2347-12 TEL:0475-76-9957 詳細情報(釣りビジョン) 二三丸ホームページ |
出船データ |
LTヒラメ・予約乗合船 料金:11,550円 時間:集合4:00、出船4:30、沖上がり11:00 備考:LTヒラメには、9月1日から1週間と10月1日から毎日出船。それ以外の8月中と9月中はハナダイに出船。 |