2013.1.15号
宏昌丸・千葉県勝浦川津港
千葉県・勝浦沖で狙う、極上“寒サバ”とスルメイカリレー!!
千葉県・南房総、勝浦川津港の船宿『宏昌丸』ではこの時期、脂が乗りに乗った極上の“寒サバ”と、スルメイカをリレー船で釣らせてくれるスペシャルな冬季限定プランを実施している。「新年は6日から営業です。2013年の初釣りにどうですか」と、誘われ二つ返事で初出船日に出掛けた。
新年初出船には“ゲン担ぎ”の儀式!
当日は熱心な沖釣りファン6人が集まり、定刻通り朝5時半に出船。新年初出船日と言う事で、船に御神酒をかけて清め、反時計回りで港前を大きく3周回ってから沖に走った。これは、昔からこの地域に伝わる“ゲン担ぎ”、今でも脈々と受け継がれている儀式のひとつとの事。私も「今年も無難に魚が釣れて無事に取材が出来ますように」と祈った。ブリッジには笹の葉付きの青竹に松の葉のお飾りが立てられ、船尾のスパンカーには国旗を揚げての目出度い“出陣”。吉清良輔若船長操船の「第三宏昌丸」は、航程約40分で勝浦沖、水深200mの釣り場に到着。海風はさすがに冷たいが風もなく最高の釣り日和。まずはサビキ仕掛けを使いサバ狙いで開始した。
期間限定!極上“寒サバ”を狙う!!
サバの喰いは活発。開始直後から6~8本バリに面白いように極上の“寒サバ”が鈴なりで船上はお祭り騒ぎ。サイズにはバラつきがあったが、「見るからに美味そう!」な、丸々と太った魚体だ。この時期の勝浦沖のマサバは、ただ単に脂が乗っているだけではなく、春の産卵に向けてひたすら栄養を蓄えているタイミング。しかも、腹に子を持つ直前なので、その美味しさはハンパない。この僅かな期間にだけ味わえる、本当に価値のある極上“寒サバ”なのだ。
小移動を繰り返し、群れに船を当てて行く船長。良いサバの群れはどうやら中層から下に居るらしく「低めのタナを狙ってみて下さい!」と船長もその都度細かな指示を出す。しかし、驚いた事にサビキ仕掛けに普通にスルメイカが掛かってくることが多々あった。「基本的にはサバもイカも同じ場所に居ますからね。イカの活性が高くて乗りが良いと普通にサビキでも釣れますよ!」と船長。その後、小1時間サバを釣り、皆十分なお土産が確保出来たのを確認すると「では、そろそろ仕掛けをツノに変えて下さ~い」とアナウンス。スルメイカ狙いへとシフトした。
スルメイカ道具&釣り方!
そもそもサビキ仕掛けで普通に釣れていたスルメイカ。ツノに変えれば、「それはそれは大変な入れ掛かりになるだろう」と期待したが、そうは問屋が卸さなかった。皮肉にも、あれだけノリノリだったスルメイカも時間の経過と共に潮の流れが変わって行き、それに伴いイカの乗りも徐々に渋くなってしまった。ここで船長にスルメイカの基本的な釣り方を聞いてみた。「釣れるタナは様々です。最初はなるべく広範囲に探ってみて欲しい。それと、仕掛けは入れっ放しにせず、イカが乗らなければ一旦回収して再投入して下さい。イカに仕掛けを見せ続けると乗りが悪くなるのと、手前マツリ防止にもなりますので」と言う。道具や仕掛けの詳細は別図を参照して頂きたい。良輔船長直伝の釣り方講座の動画も用意したのでこちらも必見。
スルメイカにヤリイカ交じる!
船長は小移動を繰り返し、水深200mから最深250mまで探り、イカの群れに船を当てて行った。それが功を奏したのか、乗りは悪くなったものの飽きない程度にポツポツと釣れてくる状況が続いた。「イカの活性が悪い時は、底付近を中心に探り、あまり仕掛けを動かさない方が良いですよ」と言う船長のアドバイス通り、この日も終盤は底付近でしか乗らなくなり、海底から約20m上げた範囲のタナを誘い上げては落しの繰り返しで、皆着実に数を伸ばして行った。イカのサイズはこの時期ならではの、中型交じりの大型中心で船上にはアッという間に干されたイカが空を泳いでいた。そんな中、ヤリイカも時たま顔を出した。小さなメスのヤリイカのみで、大きなオスは1尾も交じらなかったが、今後に期待が持てる展開に船長も納得顔。
今後も期待値はMAX!!
結局、その後も状況は好転せず沖上がりの11時を迎え終了となった。トップ27尾、スソ(最低)で11尾という結果。「途中から潮が悪い方向に流れてしまったのが全てですね。でも、何より“寒サバ”はこれからが最盛期です。自分で釣らなければ決して食べられません。是非この極上のサバを味わって欲しいですね」と船長もパワープッシュ!今度の休みには期待を裏切らない極上の“寒サバ”とスルメイカを狙って『宏昌丸』に乗ってみては如何だろう。
(鈴木 恭介)
今回利用した釣り船 |
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千葉県勝浦川津港『宏昌丸』 〒299-5232 千葉県勝浦市川津1473 TEL:0470-73-1082(定休日:第1・3土曜) 詳細情報(釣りビジョン) 宏昌丸ホームページ |
出船データ |
出船時間 午前船/05時30分出船~11時沖上がり 午後船/12時00分出船~17時沖上がり 乗船料金 午前船10500円・午後船9000円・1日船18500円(全て氷付き) |