2013.2.1号
長崎屋・神奈川県横浜本牧港
大型連発!ジギングで狙う東京湾のシーバス絶好調!!
神奈川県・横浜本牧の老舗船宿『長崎屋』が出しているルアーシーバス船が絶好調だ。連日のように70cmオーバー、時には80cmオーバーのランカーサイズが釣り上がりアングラーを熱狂させている。また、1月11日にはトップ148尾、船中728尾(!)というビッグゲームも記録され、その後も安定。数もサイズも狙える絶好の時期となった。
期待値MAX!出船は朝8時30分。
出掛けたのは1月27日(日)。数日間続いたシケも治まり、晴天で風も弱く絶好の釣り日和。この日は私を含め15人のアングラーが集まり、定刻の朝8時30分に本牧港を出船。若船長・長崎功さん操船の「第十長崎丸」は航程10分程で川崎沖の釣り場に到着。目印となるのは沖のシーバースだが、狙いはストラクチャーではなく、その周辺の海底に点在する根周り。ここをピンスポットで探る作戦。「ハイ、どーぞ!水深32m。底から約5m上まで良い反応が出ていますよ」と、船長の合図でスタート。皆、気合十分。各々の戦略で選んだメタルジグを海中に滑らせていった。
タイミングが重要!
ルアーシーバスフィッシング。年が明けた頃からが冬季のベストシーズンとなる。秋から冬にかけて産卵活動を終えた魚が体力回復のために条件の良い場所を回遊し始めるからだ。また、潮温も一年で最も低くなり、結果として群れが固まり魚の居場所は比較的イージーに見付けられる。だが、ベイトの動きは勿論、様々な要因が影響しシーバスに口を使わせるのが難しい局面もある。したがってタイミングが合わなければ爆釣は望めない。いきなりの連続ヒット!!
出船前から「この場所で釣り始める」と決めていたと言う船長の読みが的中。このピンスポットで開始早々からヒットが続いた。初めはサイズこそ30~40cm級がメインだったが、バイトが続くほどにシーバスのスイッチも入り、活性も上がり、50UP!、60UP!!、そして70UP!!!も飛び出す展開に船内は活気づいた。特に、右舷胴の間(中央)に入った横浜市の若林勉さんは一人別次元で魚を掛けていた。この日の早朝にタイから帰国、船に飛び乗ったと言う若林さんの必釣パターンは、「ジグは投げて広範囲を探る。アクションはジグがキビキビと動くようにハイピッチショートジャークが基本。見切られないようにルアーを魚に見せ過ぎない。アクションの強弱でもシャクる幅でも、一定のリズムから一転してイレギュラーな動きを演出し、喰わせのタイミングを入れてやる」との事。聞いてしまえば基本に忠実なだけなのだが、これを高次元なレベルで確実にやってのけ、自分のイメージ通りに実践し、圧倒的な釣果で実証しているのは見事という他はない。
タックルチョイス!
タックルはバスロッドや一般的なシーバスのベイジギング・タイプが使いやすい。この時期はフォーリングのアタリを取ることが多いので、瞬時にクラッチのオンオフができるベイトタックルが断然有利。ジグのウエイトは80gをメインに55g、60gを揃えておきたい。「今は狙う水深も30m前後と比較的深いので、重い方が“仕事が早い”んですよ。場合によっては100gも使います」とは、ルアーシーバスを知り尽くした船長のアドバイス。
親子タッグで60UPゲット!そしてついに…81cmランカー現る!!
この日同乗した木村さん親子。息子の和希君(8歳・小学3年生)は釣り歴4年の天才アングラー。父親の尊(たける)さんを尻目に上手にジグを操り、60オーバー2尾を含む計10尾のシーバスを釣り上げてしまった。強烈な引きに耐え親子でゲットした記念すべき自己新記録サイズのシーバスは、いつも以上にキラキラして見えたに違いない。他のアングラーたち全員も開始1時間足らずで“本命”をキャッチするという快挙。ただし、決してイージーな釣りではなく、魚の活性が上がった瞬間のタイミングや、何かの拍子にスイッチを入れてバイトに持ち込むなど工夫が必要で、1尾ずつ着実に掛けて行くイメージ。それでもその後暫くは、飽きる事なく船中そこかしこでシーバスがキャッチされる好展開が続いた。そんな中、1人“ビッグフィッシュパターン”を見付けていた若林さん。宣言通り狙って70UPを連発し、そしてついにはこの日最大の81cmをゲット。「やったー!狙い通りですよ。嬉しいですねー」と雄叫びを上げた。聞けば、中々乗らないバイトにカラーチェンジや魚を焦らすようなアクションと喰わせのタイミングを演出、見事ランカーを引きずり出したと言う。この引き出しの多さも明らかな腕の差になるのだろう。これには船長も感心しきりだった。
最後に再びプチラッシュ!今後も期待十分!!
その後、潮止まりの時間帯となり、日も高くなり紫外線が海中深く差し込んだ影響からか、一気にバイトが遠退いた。船長はほんの数日前まで良かったという実績の高いスポットをチェックするため走り回ってくれたものの“やる気”のある魚にリンク出来ず、場所替えを繰り返した。「魚は確実にそこに居るけど、簡単には口を使わない気難しい状況。それが日替わりなので正直読みにくいですね」と船長。しかし、午後から上げ潮が効き出し、日も傾き始めたせいか徐々に状況は好転。ようやくヒットが連発するようになり、終了時間間際に再びプチラッシュが訪れた。船長の計らいで少し納竿時間が延長され、15時30分この日の釣りが終了した。やはりほんの少しの状況変化で魚は口を使ったのだが、釣れる、釣れない、は本当に紙一重の差であったと改めて痛感した。今回釣れたシーバスの魚体を見る限り、銀ピカなグッドプロポーションの個体ばかり。腹の凹んだアフタースポーンの個体もまだ少し混在したが、明らかに状況は上向いている。「ご覧の通りこの時期は目まぐるしく状況が変化しますが、数もサイズも揃います。ビギナーや不慣れな方でもベイジギングの入門編として十分楽しめるので是非遊びにきて頂きたいですね」と功船長。
レンタルタックルも完備しジグも船宿で購入出来る。今度の週末には気軽に『長崎屋』のルアー船に乗ってみては如何だろう。
(鈴木 恭介)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県横浜本牧港『長崎屋』 〒231-0822 神奈川県横浜市中区本牧元町33-4 TEL:045-622-8168 定休日:毎週木曜日 詳細情報(釣りビジョン) 長崎屋ホームページ |
出船データ |
乗船料金:9000円(氷付き) 貸し道具:500円(竿&手巻きリール) 駐車場:500円 |