春盛丸・神奈川県長井漆山港
早くも盛期、相模湾・長井沖のスルメイカ
港で受付け 希望する座席札を裏返す
出船時刻の1時間前の午前5時に到着。船着き場の手前で女将さんの沼田典子さんが受け付けしている。座席位置を示す「船形」は既に12枚裏返しになっていた。私も左舷胴の間(中間)の札を裏返す。ここで今年の正月、ヤリイカ釣りで一緒だった前田涼君と再会。今は中学2年生、すっかり青年の顔つきに変わっていた。嬉しい再会に気を良くしていると、船が桟橋に横付けされて準備開始。船は沼田孝章船長の操船で定刻通りに出船した。
長井沖、水深110mで開始
船は、前日好釣果(51~64尾)だった長井沖を目指す。船上でも、正月に一緒した釣り人に出合う。左舷ミヨシ(船首)に着座した大塚さんだ。サングラス姿のため気付かなかったが、声を掛けてくれた。これまた嬉しい再会だ。そうこうしている間に釣り場に到着。「やって下さい。水深110m、タナは80mから底まで」とのアナウンス。全員、期待を込めて仕掛けを投入する。
大ドモ(船尾)の2人が絶好調!
早速、左舷大ドモ(船尾)の鈴木さんから「乗ったよ」の声。直結仕掛けで3尾が取り込まれた。2投目は反対側大ドモの坂田さんの竿が大きく撓った。潮を噴き上げて9尾のイカが取り込まれた。1投9尾は今までの私の記憶にはない。しかし、これはまだ序章に過ぎなかった。次の流しで“伝説”が起こるのだ。
驚きの“水鉄砲11連射”
電動リールのスイッチを入れた坂田さんが、私の方を振り向いて「沢山付いてるよ」と教えてくれた。「近日上映!」の予告みたいだ。上がってくるイカが次々と水鉄砲を噴き上げる。実にその数11連射。バケツの中はイカ墨で何も見えない。船が移動する間に手早く捌いて「船上干し」にしていく。沖漬けにもするが、用意して来た容器は直ぐに一杯になってしまった。
ビギナー全員もイカと“ご対面”
右舷胴の間に座った4人、全員がイカ釣り初挑戦だ。「3年前に職場で計画が持ち上がり、やっと実現にたどり着いた」と市川さん。電動リールの操作、仕掛けの回収、取り込みなどを船長付きっきりで教わる。そのお陰で全員がイカとの“ご対面”を果たせた。4人で計22尾を釣り上げ帰港後、全員ワンボックスカーに乗り込み市川さん宅に直行して行った。
前、後ろ、“二階”にまで咲き乱れる “船上干し”
左舷胴の間に座った前田涼君は、最近では珍しい手釣りでのスタート。しかし、道糸が太い分オマツリし易く「迷惑掛けるといけないから」とすぐに竿釣りに変えてしまった。手釣りの技は次の機会に拝見させて頂こう。気付くと、前も後ろも“二階”も“船上干し”が咲き乱れる。最終結果はムギイカ交じりで2~64尾。釣果も“レジェンド”との出会いも当初の期待通りだった。長井沖のスルメイカは早くも最盛期突入の様相だ。
(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県長井漆山港『春盛丸』 〒238‐0316 神奈川県横須賀市長井6-9-36 ※カーナビ入力は横須賀市長井6-3-13 TEL:046-856-1548 詳細情報(釣りビジョン) 春盛丸ホームページ |
出船データ |
スルメイカ予約乗合 料金8500円(※女性は1,000円引き。子供割引あり) 受付:午前5時30分までに 出船:午前6時 沖上がり:午後1時 電源・投入器完備、氷無料 |