秀正丸・静岡県宇佐美
伊豆・新島ウラの“遠征釣行”開幕!高級魚アオダイ連発!
外見、食味ともに抜群の美魚アオダイ♪
釣り上げた直後は、光沢のある瑠璃紺色の体色に薄っすらと黄色みを帯びた背鰭、そして暫くすると、鮮やかなコバルトブルーへと変化して釣り人を魅了するアオダイ。新島ウラ遠征で釣りたい魚種を聞くと、多くの人がその名を最初に挙げる。この魚、見た目の美しさも去る事ながら、人気の秘密はその食味。アオダイの身は上品な白身、ほんのりと甘みがあり、表面には薄っすらと旨みのある脂。一口食べれば誰もがその人気を納得するはずだ。
快適大型キャビンで新島ウラまでひと眠り
午前2時半、宇佐美港へ到着。遠征初日である。船上には竿がズラリと並んでいた。右舷胴の間(中央)では毎年1回は必ず来ると言う釣り人がサンマを捌き、切り身にしている。サンマやイカの切り身はメダイやオナガダイ狙いの“特効餌”とか。午前3時、出港準備が整った「秀正丸」は港入口をサーチライトで照らしながら、新島へ向けて走り始めた。『秀正丸』は19tの大型船。ベッドも乗船人数分完備。釣り場まで掃除の行き届いた良い香りのするキャビンでゆっくりと横になった。
潮の速さよりも潮温が大事
午前6時過ぎ、森秀正船長のアナウンスで目覚め、キャビンを出ると釣り座には雨水が溜まっていた。「途中雨が降っていたみたいですね」と、手際よく各釣り座の餌の準備をしながら上乗りの大胡臣弘さん。
午前6時半、船長から投入の合図が出た。「はい、どうぞ。55m。オモリの位置ですからね。間違わないようにね。リールの表示が合わない人は底から10mでやって下さい」。船長に魚の活性が上がるための条件を聞いてみた。私はてっきり潮が速い場合が多い場所なので、潮の速さや、黒潮の近さが釣果を大きく左右するとばかり思っていたのだが、そうではないらしい。「潮が速すぎると確かに釣り辛いですが、魚が喰う条件として何よりも大事なのは潮温です。今日は22℃なので丁度良いですよ」と船長。
イサキ連発!2.5kgのヒラマサも登場!
「53m…はい、50mまで上げちゃって下さい」と指示ダナが数分ごとに上がっていく。船長は70m⇒55mへのカケ上がりの根頭に向けて船を流していく。すると、左舷胴の間~大ドモ(船尾)で4人が同時ヒット!25~30cm級のイサキが次々にポーン、ポンと取り込まれていく。「はい、42m」。更に指示ダナが上がる。すると、再び左舷の2人にヒット。今度はイサキがトリプルだ。魚群探知機を覗くと、根頭付近に差し掛かるにつれてイサキの喰いが良くなっていくのが分かった。すると、左舷ミヨシ(船首)で竿がグーンと入った。いつもなら良型のマダイが顔を出す場所らしいのだが、マダイとは違い引きが豪快だ。ハリスを手繰ると思いっ切り横走りしている。「シイラか~」と釣り人が諦めかけた時、黄色いラインがくっきりと浮かびヒラマサが顔を見せた。無事タモ取りされたのは2.5kgのヒラマサ。マダイよりも嬉しい1尾である。その次の流しでは、右舷トモで明らかに大物がヒットしたが、電動で強引に巻き上げてしまったためか、残念ながら6号のハリスがプッツリ。「この辺りはサメがいないからね、過去に10kgのマダイも上がっているポイントですから、大物が掛かった時は慎重にやり取りして欲しいですね」と船長。
“嫌われ者”のサバも切り身にすれば4kgのメダイへ大変身!
各自イサキが5~10尾。“お土産”を確保したところで、少し深場の80~90mラインへ移動。「どうぞ。75m」。すると、船中各所で一斉に竿が曲がった。右舷ではアカイサキ雄・雌のダブル、左舷ではトゴットメバル。そして、右舷胴の間では朝サンマを切り身にしていた釣り人の竿が大きく弧を描いていた。果たしてメダイか、オナガか…。誰もが固唾を飲んで見守る。すると、クリクリした大きい黒目の魚体が見えた。「メダイだ!」。そう言う間もなくタモ取りされたのは4.7kgグッドサイズだった。それを聞いた左舷大ドモの釣り人は釣れたサバをすぐに切り身にして投入。待つ事5分…グン!と竿が引き込まれた。狙い通り大物のヒット。海面には4kgのメダイが浮上。そして、隣でも同サイズ、右舷でも2kg級が取りこまれた。
潮の変り目で状況一変!ラスト2流しでアオダイ続々浮上!
「あと2流しで上がりますからね」。そう言うと船長は水深90mラインへと移動した。指示ダナは80m。左舷胴の間の白井啓陽(しらい・ひろはる)さんは慣れた手着きで85mから誘い上げて80mでアタリを待つ。すると、ググン!アカイサキが数尾乗った時と同じようなアタリが手元まで伝わった。「なんだか重いです」とにっこり笑う白井さん。すると、右舷ミヨシの大村謙太さんら2人もヒットしている様子。そして、白井さんが海面までハリスを手繰った時だった。「後ろでアオダイが2尾上がりましたよ!」。大胡さんがそう叫ぶと同時に海面には40cm級のアオダイが顔を見せた。待ちに待った瞬間である。その流しで船中5尾のアオダイが浮上、沖上りの12時半を迎えた。
翌日には11kgのヒラマサも登場、今後も期待大!
翌17日には、11kgのヒラマサも浮上し更なる盛り上がりを見せる新島ウラ。『秀正丸』では初島沖でワラサが釣れ始めるまでは、新島ウラをメインに出船する。アオダイ、オナガダイ、マダイ、ヒラマサ、マハタ等々。高級魚を夢見て出掛けてみては如何だろう。
(吉田 洋一郎)
今回利用した釣り船 |
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静岡県宇佐美『秀正丸』 〒414-0001 静岡県伊東市宇佐美425-12 TEL:自宅 0557-47-4802、携帯 090-3158-6890 詳細情報(釣りビジョン) 秀正丸ホームページ |
出船データ |
■遠征五目船■ <新島> 3:00出船~6:30竿入~12:30納竿(餌・氷付) 料金20,000円 <御蔵島> 0:00出船~6:30竿入~12:30納竿(餌・氷付) 料金31,000円 |