釣りビジョン

2014.1.15号

宏昌丸・千葉県勝浦川津港
千葉県・外房、川津沖の特大“寒サバ”&スルメイカのシーズン到来!

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釣行前に心が昂るのはいつもの事。しかし、今回ほど胸躍る思いをしたのは珍しい。それは1年前の正月のこと。釣友から「お裾分け」として頂いた“寒サバ”の味が未だに忘れられないからだ。年末、千葉県勝浦川津港『宏昌丸』のHPで「“寒サバ”とスルメのリレー釣り開始」との情報を見て、私の“舌の記憶”が騒ぎ出した。年明け6日(月)に出掛けた。

座席札を確保してから港に向かう

圏央道・市原鶴舞ICから大多喜街道経由で川津港を目指す。最後のトンネルを抜けると港はすぐそこ。100m程下ると、右手に『宏昌丸』の黄色い看板が目に飛び込んで来る。看板の右手が船宿と駐車場だ。階段を上がって入口の左に番号札の掛かった“座席予約表”がある。私は左舷ミヨシ(船首)から2番目を確保した。そのまま船着き場まで1、2分歩くことも可能だが、クーラーボックスの運搬は辛い。車で往復することにした。

看板が目に飛び込む
座席札を確保(入口左手前)
船は「卸売市場」の真ん前から出る

本年最初の釣り!30分で釣り場に到着

港で荷物を降ろしていると、軽トラックが来て卸売市場の前で受け付けが始まった。暫くすると船が横付けされた。操舵室前に正月飾り、船尾には日の丸が翻っている。本年初出船とのこと。午前5時30分、「第三宏昌丸」は吉清良輔船長の操船で出船した。釣り人は私を入れて11人。ポイントの川津沖には約30分で到着。直ぐに投入合図が出た。フラッシャーサビキによる“寒サバ”狙いからスタートだ。

受付時に投入器・バッテリーを借りる
左からフラッシャーサビキ・ブランコ・直結仕掛け
船に乗り込み準備開始

船上がいきなり“戦場”に

「支度の出来た人から始めて下さい。水深は180m、反応は170m位。仕掛けは弛ませないように」と船長からアナウンス。期待の第1投だ。結果は直ぐに出た。竿がガクガクと震え出す。いつものイカ釣りなら「ありゃー、これはいかん」となるところだが今日は別。大・中・小サバが勢いよく船内に取り込まれた。船上はいきなり“戦場”と化した。私は、最初こそ撮影に専念していたが、次の流しでは辛抱しきれず竿を出した。

上層は小型、“大サバ”は海底近く

「上層は小型、大きいのは底近くです」と船長。最初の投入は100mの手前で仕掛けが止められた。案の定、大型はいない。次の投入では「海底まで届け」と念じる。150mを無事通過170mで仕掛けが止められた。上がって来たのは丸々と太った大型ばかり。中に1匹だけ46cmの特大サイズが交じった。早速、平笊に3匹だけ並べて写真に納めた(巻頭写真)。

1時間程でこの釣果
大型だけ持ち帰る
帰宅後、干物にも

1時間程でスルメイカ狙いにチェンジ

1時間程すると船長から「サバは充分という人はツノ仕掛けに替えて下さい」とアナウンス。ここで全員スルメイカ狙いにチェンジした。しかし、ブランコ仕掛けの人にはサバが掛かってくる。こうなるとサバは“邪魔者”になるから勝手なものだ。スルメイカ狙いは直結仕掛けに軍配が上がった。最終結果、サバは全員が“山盛り”。スルメイカは11~38杯だった。

全て大型サイズ
左上が欠けて申し訳ない
2杯でも重量感たっぷり
黒田広三さん(岩槻市)の最終釣果
竿頭の金子至誠(しせい)さん(板橋区)
定番の「船上干し」

冬季限定につき早めの釣行を!

吉清良輔船長
船長によると「サバ&スルメイカのリレー釣り」は2月末までとの事。今後、潮温の低下とともに“特大サバ”の比率が増えるとも。冬季限定だけに早めの釣行をお薦めしたい。帰宅後造った〆サバはマグロのトロに負けない美味しさだった。「1年前の恩」がある釣友にお裾分けしたら、「来週は俺に任せろ」との返事。絶品のサバ三昧は暫く続きそうだ。

(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)

今回利用した釣り船
千葉県勝浦川津港『宏昌丸』
〒299-5232
千葉県勝浦市川津1473
TEL:0470-73-1082(定休日:第1・3土曜)
詳細情報(釣りビジョン)
宏昌丸ホームページ
出船データ
出船時間:5時30分集合(電話確認)
乗船料金:10,500円(氷付き)
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