道東滞在の初日に屈斜路湖のヒメマスを釣った我々は、翌日、翌々日は別のトラウトを撮影するため、道東の他の河川へと向かい、それぞれ無事に釣果を収めていた。そして最終日。なかなかの晴天だ。どうする? 網走にアキアジ(サケ)を釣りに行くか? それとももう一度、屈斜路湖へヒメマスを釣りに行くか? 本多さんと考えた結果、答えは屈斜路湖。もう一度、ヒメに会いに行こう!「この前よりも魚が見えますね」と本多さん。晴天で風もないため、湖沿いを泳ぐ赤く染まったヒメマスの群れがよく見える。ヒメマスの接岸は水面の紅葉と言われるそうだが、その意味が分かった。釣行時の10月初旬だと、まだヒメマスシーズンも初期のため水面の紅葉も盛りではない。でも、これから加速度を増して秋が進むと、湖畔の紅葉と接岸数が増えるヒメマスによって、赤く染まった屈斜路湖の景色はさぞかし壮観だろう。ただ、この日はヒメマスの群れが多く見られるものの、前回と同じパターンでは反応が渋いようだ。本多さんは前回同様、樹脂製スプーンだが、比重の異なるパラト+GF30の1.3gをキャスト。どうやら、この日のヒメマスはボトムから10cmほどをキープするか、スローにリフト&フォールさせながら巻いてくるパターンで口を使うようだ。なかなかセレクティブ。前回のように比重のあるスプーンを巻いてくるだけではあまり反応してくれない群れのようだ。「きましたよ!」。本多さんのロッドがしなり、水柱が立つ。これまた体高のあるセッパリ。オスのヒメマスだ。おぉ! 雨のヒメマスも美しかったが、陽光を浴びたヒメマスの美しさよ……。この屈斜路湖でのヒメマスフィッシングは、10月の初旬より11月初旬まで楽しめるという。つまり、今が最盛期。真っ赤に染まった屈斜路湖のヒメマス。ぜひ、また会いに行きたい!