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その歴史は1億年!?奥深きタナゴの世界

2023年10月04日公開

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観賞用として人気の高いタナゴは、世界最小クラスのゲームフィッシュとも称されている。昔を辿れば、”大名釣り”という言葉は、タナゴ釣りからきているのではないかとも耳にする。それだけ日本という風土に、古くから根差した釣りというわけだ。今回はそんなタナゴに魅了された釣り人とともにその魅力に迫っていく。

日本で最もタナゴが豊富な場所

日本には16種類のタナゴが生息すると言われている。中でも琵琶湖淀川水系は、日本で最もタナゴが豊富な場所として知られており、滋賀県立琵琶湖博物館では希少なタナゴ類などの保護増殖活動に取り組んでいる。そんな琵琶湖博物館の学芸員、川瀬成吾氏によれば、

川瀬「琵琶湖淀川水系は春産卵のタナゴ、秋産卵のタナゴのどちらも生息している特殊な場所。また、タナゴは二枚貝に卵を産むという非常に珍しい繁殖生態を持っており、その歴史はおよそ1億年前に遡る。貝とタナゴの関係性はそれだけ長い年月をかけて育まれてきたと考えられています」

とのことだ。ちなみに世界的に種の多様性が高いエリアは東アジアだそうで、東アジアを代表する魚と言っても過言ではない。

タナゴの生態について、動画をCHECK!

関東と関西のタナゴ釣りの違い

「一言でいえば自分にとってタナゴ釣りは宝探しみたいなもの。見つける、発見する楽しみが非常に大きいですね」。そう語るのは、大手釣具メーカーに勤務し、様々な釣りを経験してきた結果、現在はすっかりタナゴに魅了されてしまったという水廣昭次氏。

水廣「できるだけ、その時期その時期の婚姻色のきれいな大きな個体を釣りたい、というのが自分の目指しているところです」

自己流だというこの考え方は関西在住ということも影響しているらしい。

水廣「関西では在来種が中心で、シーズンごとのきれいなタナゴを追いかけるスタイルが多い。これに対して、関東ではバラタナゴ(オカメ)を楽しんでいる方が多い。いかにうまく小さなタナゴをハリにかけて数をたくさん釣るか、そんなところがあると思います」

生息する個体や土地柄によって、楽しみ方もいろいろというわけだ。また、その道具立ても楽しみ方のひとつ。実際の釣りには怖くて使えないという、美しい京竿をはじめ、水廣氏の道具立ても見せていただいた。

芸術的な美しい京竿の動画はこちらから!

 

タナゴ違えば、釣りもさまざま

琵琶湖本湖周りでの大型カネヒラ狙い、水路でのヤリタナゴとカネヒラ狙い、そして内湖と呼ばれる琵琶湖に隣接する水辺でのバラタナゴ狙いと、動画では数々の釣りを披露してくれた水廣氏。

水廣「同じタナゴ釣りでも、狙う場所や種類によって別の釣り。竿だって大場所なら9尺、足元なら70cmとポイントによってまったく違う。当然それに合わせて仕掛けも変わるし、アカムシ、グルテン、黄身練りと、餌の使い分けも必要になってくる」

魚体こそ小さいが、生涯かけて楽しむ釣り人がいるほどに奥が深いタナゴ釣り。水廣氏が今釣ってみたいタナゴとは。

水廣「春の淀川水系で、イチモンジタナゴは釣ってみたいタナゴのひとつ。ネイティブはここ3~4年釣っていない。自分の中で一番きれいなタナゴの位置づけになっている」

水廣昭次の宝探しはまだまだ終わらない。

数々のタナゴ釣りの模様はこちらから!

最後に

水廣「本来生息していない地域に他所からタナゴを持ち込んで、自分の周りに放流するということは絶対に慎んでほしい。本来そこにいるべきタナゴやその他の魚に必ず影響を及ぼします。生態系の保存という意味でもそういう行為は慎んでいただき、自分の足で探し歩いて、その土地土地でいろいろなタナゴ釣りを楽しんでください」

釣りビジョンVOD『魅惑の釣り1 深淵なるタナゴ釣りの世界』はこちらから!

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