釣り船 魚英・兵庫県明石港
激流を釣る!! 兵庫県・明石海峡の“青物”ジギング
興奮!!激流で潮上りを繰り返すジギング船
淡路島と兵庫県・明石との間は明石海峡と呼ばれ、最も狭いところはその距離3.6kmほど。潮の干満によって、瀬戸内海⇔太平洋の海水が行き来して川のように速い流れが生じる。複雑な潮の流れは多くの魚を育み、魚影はきわめて濃く味もよい。勿論、釣りの好ポイントでもあるのだが、潮が速いときは5ノットを超す速さで流れ、刻々とポイントが変わる。激流の中でポイントの上に船を乗せることさえ難しい難所なのだ。
そんな明石海峡大橋付近に、“青物”を狙うジギング船が集結した。波を切り裂きながら、多くの船が競い合うように潮上りを繰り返す。投入前の後進のエンジン音は釣り心を奮い立たせ、“青物”がヒットすれば船上は興奮の坩堝と化す。
ブリクラスの大物ヒットでラインブレイク!
明石海峡大橋西のポイントに到着しての第1投、右舷ミヨシ(船首)の釣り人に大物がヒット!
しかし、有無を言わせぬ強烈な引きに不意を打たれ、残念ながらラインブレイク。ブリか?
「仲間が最近、ブリの93cmを釣ったので来てみた」と言う。
続いてその隣の釣り人にもヒット!ドラグがジジッ!ジジッ!と音をたてる。大物を想定したタックルだが、ロッドはかなりのカーブを描いている。これもブリか?
船長がタモ入れをしようとした瞬間、魚が海面で最後の抗いをみせた。周囲の釣り人から「あ゛~!」と声にならない声が漏れた。最後の最後にシルバー系のロングジグが宙に跳ね上がり、フックが外れて魚は海中へと消えた。「エエ型やったけどな…見えとったんや…」と悔しがる3号船の魚谷吉伸船長。
明石海峡は関西のジギングファンが集まる人気のフィールド。大型台風接近を前に、現在は“タチパターン”でブリやメジロが上がりベストシーズンを迎えている。この日、『魚英』では魚谷英二大船長(父)が舵を握る2号船と、吉伸船長(兄)の3号船、直毅船長(弟)の1号船の3隻が釣り人を満載してジギングに出船した。1号船からの無線は朝からメジロを連発させていると伝えていたが、3号船はいまひとつ勢いに乗れないまま時間が経過していった―。
女性アングラーにサワラ、メジロがヒット!
ジギングは女性ファンも多い。この日、3号船に乗船した深石さんは朝から休まず釣り続けたがノーフィッシュ。しかし、大橋下の激流ポイントでジグをタチウオカラーのロングジグにチェンジした途端、良型のサワラがヒットした。
暫くして、また深石さんのロッドが大きくカーブを描いた。「底から8mのところでエエ反応が出とる…」と船長のアナウンスがあった直後だ。ワンピッチジャークで船長が指示したレンジを攻めていたが、朝方の軽いジグから200g前後の重いロングジグにチェンジした時、巻きのスピードやリズムも変わり、結果的にそれらがうまくマッチしたのかもしれない。
周囲の注目を集め、ファイトの末に激流の中から姿を見せたのは、丸々と肥えたメジロ!「やりました~!」と感激した様子の深石さんだった。
この日は半日便の2号船、3号船より、一日便の1号船の釣果がよく、ブリの80~92cmを3匹とメジロの60~65cmを14匹にサワラ、サゴシの78cmまでを9匹のほかハマチ、ツバスを9匹の釣果だった。『魚英』は今後も“青物”ジギングに出船するほか、タチウオをメインに狙うジギングにも出船する。
(上野 英輝)
今回利用した釣り船 |
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兵庫県明石港『釣り船 魚英』 TEL:078-917-1285 携帯:090-2356-7314 詳細情報(釣りビジョン) 釣り船 魚英ホームページ |
出船データ |
(料金)電話確認、氷別。 (定休)毎週火曜日 ※時期により毎週火曜・水曜(電話確認) (交通)車は第二神明高速道路『玉津I.C』より約10分。電車はJRまたは山陽『明石駅』より徒歩10分。 |