佐円丸・神奈川県三崎港
三浦半島のカワハギ釣りに“穴場の港”登場!
出船前のひとときを釣り談義
『佐円丸』では、3年前からカワハギ船を始めたばかり。その歴史は浅い(仕立て船がメインだった)が、主人の柳下昌則さんは、道具や仕掛け、釣り方などを熱心に研究している努力家の船長でもある。「この2日で潮温が21℃台まで下がっているから“餌取り"も少なくなり釣りやすいかも知れませんよ」と穏やかな口調で話す。船長を交え、私と仲間3人で出船前のひとときを釣り談義に花を咲かせ、定刻の午前7時30分にもやいが解かれた。
“腕の差”歴然
乗船者は我々4人を含めて7人。右舷側に我々4人、左舷側に3人という余裕タップリの釣り座である。船長は船首を西に向け相模湾側から出港。「釣り場はすぐですから準備をしておいて下さいね」。10分足らずで城ヶ島西沖のポイントに到着。岸まで僅か500m程の至近距離である。「ここからやってみます。水深は20m。アタリの出方は色々ですから、誘いも色々試してみて下さい」。船長推奨の仕掛けにオモリ25号をセット。プリプリの新鮮アサリを3本バリに付けて第1投目。見よう見まねで“聞き合わせ釣り”に挑戦してみると、すぐにアタリが出た。そーっと竿を立てると乗った。巻き上げてみると25cmのべラが一番下のハリに掛かっていた。カワハギ釣りが初めての私は操舵室の横に座り、船長のアドバイスを受けながら釣った。右舷側の仲間達にもベラやトラギスといったカワハギ釣りの“ゲスト”の常連が顔を出す。
2流し目、左舷側が気になり覗きに行くと、すでに3人とも型を見ており、足元の桶にはカワハギが3~6尾泳いでいた。どうやら状況は悪くないようだ。完全に“腕の差”が出ている。一番釣っている人をしばらく見学していると“タタキ釣り”をメインに釣っていた。早速席に戻って真似てみると、トラギスが数尾掛かった後に手の平サイズの“本命”が釣れて来た。その頃になると、仲間達にもカワハギが釣れ始め、カワハギとトラギスのアタリの違いなどが少しずつ分るようになって来た。おそらく「カワハギであろう」アタリは分るが乗せられない。そんな状況に仲間達も一喜一憂しながら少しずつではあるが“本命”の数を伸ばして行った。
25cmの“納得サイズ”をキャッチ
アタリが遠くなると、船長は小マメに移動を繰り返す。次のポイントは三崎港の西側にある巨大な防波堤のすぐ目の前。その距離僅か50m。どうやらカケ上がり状の地形らしく、底を取り直していると水深がコロコロ変わる複雑な海底形状だ。根掛かりを避けるため“聞き合わせ釣り”をメインにタナを探っていると25cmの“納得サイズ”をキャッチした。船内でもあの特有の“金属的”な引きを見せて次々にカワハギが上がった。アタリが続いている間は、皆夢中で竿先に集中していた。よく晴れた穏やかな土曜日。気が付くと、近くには、三浦半島の各港から集まった釣り船が20隻以上の船団を形成していた。
トップは28尾の好成績
その後、水深40m前後の深場も探ったが、「潮が濁っているせいか、アタリが少ないね」と船長。午後になり、もう1度城ヶ島西沖のポイントに戻ると、大小交じりでアタリが連続した。私も手の平サイズを中心に数を伸ばせた。仲間の1人が、最後の1投でこの日最大の29cmをキャッチして大いに盛り上がった。当日の成績は、トップから28、27、26尾(左舷側3人)、初体験の私も20尾を数え、ビギナー集団の仲間達も17、14、9尾と十分にカワハギ釣りを満喫する事が出来た。
シーズンは年明け2月まで!
『佐円丸』のカワハギ釣りは、年明けの2月頃まで続く。やはりどう見ても城ヶ島周辺のポイントには三崎港が一番近い。また、風向き次第では東京湾側、あるいは相模湾側どちらにも行ける利点もある。カワハギ釣りの“穴場”三崎港、是非出掛けてみてはいかがだろう。
(津端 雄大)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県 三崎港 『佐円丸』 〒238-0243 神奈川県三浦市三崎2-19-4 TEL:046-881-7627 (定休日:第2・4金曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 佐円丸ホームページ |
出船データ |
料金:¥7,500エサ(1袋)・氷付き 出船7:30・沖あがり14:30 |