渚丸・神奈川県片瀬江ノ島港
釣ってよし、食べて最高!隠れた人気魚・湘南の“大カマス”!
仕掛け、釣り方はシンプル
11月5日(金)朝6時前、片瀬江ノ島港に到着。遠くに雪帽子をかぶった富士山が朝焼けに照らされオレンジ色に美しく染まっていた。そして港内にはオレンジ色の“渚丸”が停泊していた。「おはようございま~す」とやって来た船長と挨拶を交わし、早速釣り方のレクチャーを受けた。私、カマス釣り自体が初挑戦。仕掛けを聞くと、胴突きの3本バリの極めてシンプルな道具立て。餌はサバの切り身だそうだ。釣り方は、底から数mタナを切り、軽く誘うだけという。だがしかし「5尾釣れれば上等、10尾も釣れたら大漁って釣りだよ」と言う船長の言葉に不安が過ぎる。
水深は、何と157m!
午前7時に出船、港を出て15分程で釣り場に到着。狙うエリアは茅ヶ崎沖だ。船長は魚探とソナーに映し出される画像を読み取り慎重に操船。そして、間もなく「ハイ、やって下さい」と合図が出た。水深は何と157m、ビックリである。カマスと言うことで、勝手に20~30mの浅場と思い込んでいた。指示ダナは底から2mオモリを上げたところだ。
誘い方がキモ!
第1投からポンポンと2尾の大カマスが釣り上げられた。間近で見て、その大きさに驚いた。想像以上だった。太さが違う。これなら“大カマス”と言っても納得だ。先の動画の中でも説明されているように誘い方がひとつのキモとなる。実はカマスという魚は以外と臆病で神経質らしくガシャガシャと仕掛けを動かし過ぎると散ってしまうとのこと。竿をシャクるのもソフトに動かすことを心がけたい。当然、竿の調子や長さ、硬軟などの違いによってシャクリ方も変わってくる。「自分の竿の特徴をよく理解したうえで実践してほしい」と船長。
初獲物は良型アジ
朝イチの好調な滑り出しに“大漁”の予感がしたが、現実はそんなに甘くなかった。「釣るなら朝からやった方がいいよ」と船長が耳打ちしてくれていたが、時既に遅しの感。船中では、たまにポロポロと釣れてくるが“連チャン”はない。カマスは群れで行動する魚なので、誰かが釣ればそこかしこで釣れてもおかしくないのだが……。魚の活性が低いのか、正午を過ぎても朝イチ以外に“時合”はなかった。しかし、それから間もなく、ガンガン!私の竿にもやっとアタリが来た。船長に教えてもらった通り大合わせをくれ、電動リールのスイッチを入れた。しかし、釣れて来たのは良型のアジだった。嬉しいゲストだが、“大カマス”が釣りたいのだ。しばらくして、また大きなアタリ。今度はアジとは違う感じ。だが、合わせのタイミングが悪かったのか掛からなかった。仕掛けを回収して見てみると、ハリスがザラザラに切られていた。「本命だった……」。カマスには鋭い歯があるのでハリの掛かりどころが悪いと一発で切られてしまう。
ラストチャンスに“大カマス”
その後も船中ではポツポツと本命の“大カマス”が釣れるのに私にはアジと丸々太ったマサバ、小さいカサゴが釣れただけ。負け惜しみではないが、この釣りはゲストで釣れる魚も高級だ。右舷大ドモ(船尾)では立派なオニカサゴも釣れていた。そして最後の最後、「動きのあるいい反応が出たよ。ラストチャンスだよ」と船長。大きな期待を胸に竿を握る手に力が入った。するとすぐに胴の間(中央)の人が“本命”をゲット。反対側の胴の間でも“大カマス”が釣れた。しかし、私には最後まで“大カマス”は掛からず、沖上がりの午後2時を迎えた。最終釣果はトップが8尾、スソ(最低)は1尾。私以外に“オデコ”は居なかった…。
(鈴木 恭介)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県・片瀬江ノ島港『渚丸』 〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-20-25 TEL:0470-62-0603 (定休日:毎週火曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 渚丸ホームページ |
出船データ |
乗船料金:9500円(氷、餌付き) レンタルタックル一式2000円(竿、電動リール、ロッドキーパー) 出船7時/沖上がり14時 |