作田丸・茨城県鹿島港
茨城・鹿島沖のヒラメ解禁! 竿頭は連日“ツ抜け”の絶好調!
解禁後初めての週末で鹿島港は大賑わい
6日(土)午前4時半、鹿島港に着いてビックリ。駐車場に溢れんばかりの車が長蛇の列をなしていた。解禁後初めての週末、大盛況ぶりも納得である。港内には20隻以上の釣り船の灯りが燈っていた。釣り人は見える範囲だけでもざっと200人。『作田丸』待合所で女将さんに挨拶をすると「今日は20人ですね。ミヨシ(船首)の境野信弥(さかいの・しんや)さんは、常連さんで上手ですよ」と教えてくれた。
1流し目から船中4枚ヒット!
午前5時半の定刻に河岸払い。航程20~30分、水深28~32mがポイントだ。鹿島沖には“ツブ根”が点在し、場所によっては漁礁や岩盤もある。ヒラメの横流しの釣りには最適なポイントだ。「餌のイワシは2尾ずつ配りますからね。魚が掛かった時は声かけて下さいね。すぐにタモですくいに行きますから」と、船長の元気な声が船上に響き、上乗りから活きたマイワシが配られた。「どうぞ。水深は31m。オモリが底に着いたら糸フケをとって、トントーンと底を叩くくらいか、50cmくらい上げてもいいですからね」。アナウンスが終わる間もなく右舷胴の間(中央)で竿が綺麗な弧を描いた。朝日をバックにあがって来たのは1kg級のヒラメ。それと同時に左舷大ドモ(船尾)、ミヨシと次々にヒット、何と1流し目で4人が型を見た。
根掛かりに注意!底はマメに取り直す
「ここは、細長い根際を狙っているんですよ。横流しなので根の上を通ることもあるので、オモリトントンで流していると根掛かってしまいます。根を越える時にはアナウンスをするので3mくらい一気にタナを切って下さい」と船長。その後も船が潮回りする度にヒラメが釣れ続いた。
女将さん推薦の境野さんに釣り方を聞いてみた。「基本は手持ち竿ですね。私はほとんどキーパーに竿は置きません。4.5mと長めの胴調子の竿を使っています。長い竿のほうが魚の食い込みがいいんですよ。底スレスレにオモリを漂わすようなイメージで誘いをかけることと、海底の起伏がある場所を攻める釣りなので、細かく底はとり直して、ゆっくりと誘い上げることが大事ですね」。
丸々太ったワラサも登場!
「朝の内は、もう少し潮が行ってたんだけど、ほとんど止まっちゃったね」と船長。横流しの弱点は、風がなく、潮が止まった状態では極端に釣果が落ちてしまう点。『船が風や潮に押されて動かない=仕掛けも動かず、同じポイントで釣り続けてしまう』というわけだ。それでも、午前9時を回った頃、左舷ミヨシでグン!と竿が曲がった。明らかにヒラメよりパワフルな引きだ。海面に顔を見せたのは丸々太った2kg級のワラサだった。「この時季はよく交じりますよ。昨日はもう少し大きいのが交じりましたよ♪」と、船長ご機嫌。この日は他にも船中でイナダ級が10尾ほど交じった。
11時時点で竿頭は7枚が3人!
沖上がり1時間前の11時になり、「尾数を数えに参りましょう♪」と船長。2人で尾数を聞いて回った。なんと、この時点でオデコはたったの1人。しかもアタリは何回もあり、チャンスはあったと言う。そして、トップは、常連の境野さんを含めた3人の7枚。「実は昨日、私の友達がこの席で11枚上げたんですよ。だからあと4枚何とかしたいけど、厳しいかな……」と境野さん。
最後に“ドラマ”は起きた!
「来たヨ!」。境野さんの竿が大きく曲がった。いい引きを見せている。これはマダイか、それともワラサか。しかし、青物やマダイにしては少々大人しい。海面に上がってくるまではドッキドキ。ジワーッと茶色い影が海中に見えた。「ヒラメだ!デカイよ」と言いながら、船長が慌てて駆けつけ無事ネットイン。3kg級の丸々太ったヒラメを釣り上げたところで沖上がりの時間を迎えた。
ヒラメ釣りは3月まで楽しめる
結局、竿頭は境野さんの9枚。『作田丸』のヒラメ釣りは3月末まで楽しめる。11月は数狙い、12月に入ると海温もグッと下り“寒ビラメ”の時期となる。脂も乗って最高の時期を迎える。『作田丸』では、初心者でも気軽に楽しめるように竿、キーパー、リールを無料で貸し出している。また、常時上乗りも乗船しているのも嬉しい。“絶好調”間違いなしの今シーズンの鹿島沖のヒラメ。1度出掛けてみてはいかがだろう。
(吉田 洋一郎)
今回利用した釣り船 |
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茨城県 鹿島港 『作田丸』 〒314-0253 茨城県神栖市須田2340-102 TEL:0479-46-0283 詳細情報(釣りビジョン) 作田丸ホームページ |
出船データ |
釣り物:ヒラメ 午前5時までに集合・5時30分出船・12時沖上がり 料金:¥12,000(活イワシ・氷・軽食・お土産付) ※タックル一式・キーパーレンタル無料 ヒラメ仕掛け・オモリ販売有り |