2022年01月21日公開
茨城県の“水郷”一帯、タナゴを中心に小物狙いの釣り人が集う光景は“真冬の風物詩”。高速道路を利用すれば、都内から小1時間で行ける「小物釣り場ワールド」へ探索に出掛けてみた。
仕掛けと餌の準備
この日の日の出時間は6時50分、釣り場に着くと川面は結氷していた。気温は4℃。時計と睨めっこしながら暫し休憩。恣意的にこの氷をかち割り、無理やり仕掛けを入れてみる-それでも釣れないこともないが…。車へ戻り、仕掛けと餌の準備。この日は、80cmから1.2mの和竿に道糸0.2~0.6号を竿の長さいっぱいにとり、親ウキ+シモリウキにタナゴバリ、ハリスは3cm以内の1本バリ(ハリス付きの市販バリでも問題なし)。小物釣りでは、このハリ先が命!と言っても過言ではない。使用したハリは、ハリ先を傷付けぬように次回まで保管、またバレが多かったり、障害物に掛けた時には、帰宅後「#2000」の紙ヤスリなどで軽く撫でておくとよい。
餌はマルキユー「グルテン1」(グルテン1と水とは1:1)または、マルキユー「黄味練り」を表示通りに作ったモノ(餌は2~4日程置いて使用すると発酵が進んでハリ残りがよくなる)を使った。
50km程走って稲敷郡まで移動
この日は、まずは境島方面に行ったのだが、どうやら氷が解けそうにない。そこで、思い切って50km程を車で走って稲敷郡まで移動してみた。この日は、休日だったため、主だったポイントには小物釣りファンがたくさん入っていた。名ポイントを避けて、枯れ葦にひっそりと隠れたポイントを探して進んで行く。この繰り返しではあるが、この“探釣”という行為は飽きることがない。
やっとスペースを見つけた。陽が昇ってきて氷も解け、水中で小魚がキラキラとヒラを打ち始める圧巻の光景。まずは底狙いで始めた。少しずつ釣りのレンジ(タナ)を上げ(5cm前後の幅)、活発なアタリの出る範囲を探し出すのも「この釣りの妙味」と言える。
美しい魚体のオカメ!
水中のシモリウキが静かに動き、合わせた途端に心地よい手応え。美しい魚体のオカメ(タイリクバラタナゴ)だった。2匹目もすぐに来て、自然に頬が緩んだ。10数匹釣ったところで喰いが渋くなって来たので、再び“探釣”。水位の低い場所も多かったが、1月の枯野にあっては、何処も十分に満足できる釣りを楽しませてくれた。
時折飛来するヨシキリの声を聴きつつ、冬晴れの青空高く通り過ぎるチュウヒの羽ばたきに目をやって、丸くなった背中を伸ばしてみる。実に気持ちの良い、新鮮な空気に抱かれて釣りに集中することが出来た。
各所で釣果にも恵まれた
その後も移動しながら各所で釣果にも恵まれ、定番“ゲスト”のスジエビにも遊んでもらい、タナゴを20匹ほど釣ってはリリースしていった。再びコロナ禍に見舞われ、塞ぎ込みがちな最近。たまには冬枯れの晴れ間に出かけて、メンタルやフィジカルをリフレッシュするのもいいだろう。