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静岡県のトップを切って興津川のアユ釣りが解禁!

2022年06月06日公開

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静岡県・興津川は田代峠に源を発し、清水区内を南流して駿河湾へ注ぐ22kmの小規模河川である。県内の他河川と比べ、アユ釣りの解禁が一番早いことからファンに人気のスポット。水質抜群の清流としても知られ、狩野川と共に静岡県を代表するアユ釣りの名川としても有名だ。“清流の女王”との出会いに思いを馳せ、小雨降る中、興津川へと車を走らせた。

【この記事を書いたライター】SHOHEY

女性アユ釣り師の皆さん!なんと年券が500円!!

今回は、10年ぶりの興津川への釣行。ポイントもすっかり分からなくなり、先輩方にいろいろと教えて頂いた。釣りもご一緒頂き、先輩方には感謝!先輩方との待ち合わせ場所に行く前に、まず目指すはオトリ店。新東名高速道路・新清水ICを降りるとすぐに川沿いの国道52号線を走る。眼下には底石までもハッキリ見えるほどの清流が広がっていた。あまりの川の美しさに私のテンションは上がる、上がる。

川に気を取られすぎて、ちょっと道に迷いながら、やっとオトリ店に到着。満面の笑顔でオトリ屋のおじちゃんが迎えてくれた。やはり、1日の始まりは笑顔と挨拶が、今日という日のスタートを気持ちの良いものにしてくれる。日釣り券とオトリアユを購入しようとすると、オトリ屋のおじちゃんから何ともビックリな情報が。漁協へ行けば、女性は年券が500円で購入出来るとのこと。もう1度言います!女性アユ釣り師の皆さん!こんな美しい清流でのアユ釣りがなんと年券500円です。ちなみにオトリアユは1匹600円。オトリアユより安いなんてこと…あるのですね。勿論、私はすぐに漁協に向かい、無事500円の年券を手にしました。まだ早朝というのに、ここまでテンションの上がることが続きっぱなしで、体力が一日もつか心配だ。

1匹を皮切りに3連チャン!

先輩方との待ち合わせ場所へやっと到着。今回は先輩おすすめの上流のポイントへと入る事となった。相変わらず空模様は重く、雨もパラパラと降り続いている。解禁2日目、週末ということもあり、混雑覚悟だったが、天候の悪さもありさほど混雑もなく、駐車場に停まる車の台数も多くはなかった。

しかし、テンションの上がっている私は雨など全く気にならず、早くこの清流に足を浸けたかった。気温も低かったのでアンダーシャツを着て、カッパも着て、準備万端と河原に降りて仕掛けを出そうと思ったらタモが無い。今日はミスが多い。車に戻りタモを持ち、気を取り直して橋の下流のポイントが空いていたので、そこで竿を出すことにした。

仕掛けを張っていると私の下流のおじちゃんが竿を立てタモを構えた。小ぶりなアユのようだが、その1匹を皮切りに3連チャン!本日何度目だろうか…ここでもまた私のテンションは上がる。私の入ったポイントは手前が少し流れのあるポイントで、奥は緩い小砂利のポイントだった。流心も緩い浅場も探るために今日は複合仕掛け0.04のツケ糸を長めにとったものを使うことにした。アユは小さめが多いようなので、ハナカンもハリも小さめのものを用意

 

「アユの気配」が…

ひと流し目。下流でおじちゃんがアユを掛けていた場所は小砂利で石色が白い所だったので、同じようなポイントを攻めてみた。アユの姿は目視できなかったが、オトリアユを泳がすと「アユの気配」は感じる。気配を感じるばかりの時間が経ち、なかなか掛からない。30分程経った頃だろうか、オトリアユが突然不自然な動きをした。「ん?掛かったのか?」。明確ではなかったがそっと竿を立ててみると何ともかわいい小ぶりなアユが掛かっていた。「興津の初アユ」がそっとタモへと吸い込まれた。オトリにするか迷ってしまうぐらいのサイズだが、このチビちゃんは意外とパワフルに泳いでくれる。掛かった場所に再度送り出し、泳がせてみる。すぐに反応がある訳では無かったが、ちゃんと“友達”を連れて帰って来てくれた。先程よりは少しサイズアップ。こんな調子が続き、ポツリポツリ。なかなか難しい状況だったが、午前中に「5匹のかわいいアユを掛けることが出来た。水温は15、16度と低めな上に、雨も降り続き、太陽も顔を出すことがなかった。このような状況も影響したのだろう。しかし「アユの気配」はあちらこちらで感じたので、数はそれなりにいるはずだ。

“清流の女王”はキラキラと川を輝かせ“御褒美タイム”!

お昼休憩で一旦上がり、皆でランチ。先輩方にいろいろな事を教えて頂きながら楽しいランチタイムを過ごした。少しすると雨も弱まってきたので再び川へ。

午前中に入ったポイントでは、数は出なかったもののどうしてもあの「アユの気配」が気になり、午前中に入ったポイントに行ってみたが先行者がいたので、少し下流で竿を出すことにした。すると午前中と同じ現象で、私の下流のおじちゃんが掛けた。そして、そこから立て続けに5連チャン!ここで午前中と違うのは掛かったアユのサイズと追星の色だ。私はまたしても慌てて仕掛けを張る。そして、オトリアユを送り出すとすぐに反応があった。午前中とは明らかに違う明確なアタリが手元に伝わる。ガガガ、ガツーン!この引きは何度味わってもたまらない。決して大きなアユでは無いが、海産の天然アユらしい力強い引きだ。そこからは何と8連チャン!!

川の中でもあちこちでキラキラとアユがヒラを打つ輝きが見られた。あっちでキラキラ、こっちでキラキラ。川の透明度が高いのでアユの輝きもハッキリ目視でき、実に美しい。そして、タモに収まるアユはスイカのような良い香りがした。香りがお届けできないのが残念だ。

トータル16匹の大満足釣果で納竿

雨の中で頑張った“御褒美タイム”はこの後も続き、16匹まで数を伸ばし、この日の釣りは大満足で終了となった。今回は生憎の天候とだったが、とても楽しい釣行だった。興津川のトリコになりそうだ。これから梅雨を迎え、天候に振り回されることが多くなると思うが、天候が安定し、気温、水温が上がってくれば興津川のおチビちゃんたちはスクスク成長して状況もドンドン好転するはず。美しき清流・興津川は、多くのアユたちでキラメクことだろう。

施設等情報

■イシガキ小屋(オトリ店)
〒424-0303 静岡市清水区但沼町1115-1

■興津川非出資漁業協同組合
〒424-0303 静岡県静岡市清水区但沼町82-1 興津川非出資漁業協同組合ホームページ

施設等関連情報

車:新東名高速道路・新清水ICより13分
料金:全魚種年券:7,000円、日釣券:1,500円(現場売り1,000円増)※女性は年券500円(組合事務所で写真撮をし、組合発行の確認済証が必要)
・オトリ鮎:1尾600円
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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