新幸丸・千葉県大原港
“数釣り”シーズン到来!大原沖“ひとつテンヤ”のマダイ
“数釣り”の中にも“大ダイ”のチャンス有り!
「先週は5kg、6kgなんていう大ダイの他に2、3kg級も結構交じったんですよ」とポイントを目指して舵を握る山口新一船長。確かに14日には船長自ら3.1kg、3.2kgをキャッチしているから説得力も大きい。そんな景気のいい話をしている内に大原沖のポイントに到着。「いいですよ、水深20m」。まだ薄暗い海の上で投入合図が出た。
朝一から“中ダイ”サイズ浮上!
水深は凡そ20m。この日はパラシュートアンカーを入れずに風に任せての“横流し”でスタート。左舷に風を受けて右舷が進行方向となり、私は右舷胴の間に入れてもらう。『新幸丸』オリジナルカブラ5号に冷凍エビをセットして投入。基本通り竿一杯の“リフト&フォール”で誘っていると、道糸が緩やかに船下に入って行く。着底してからこの間が凡そ1分。道糸が船下に入ってからあまり伸ばし過ぎると反対側の仕掛けと絡んでしまう。気を付けながらやり変えていると「少しいいサイズが上がったよ」と船長。左舷トモ(船尾)から2番目の釣り人に1.3kgの綺麗なマダイが上がった。前述した様に最近のアベレージが300~500gという事を考えればナイスサイズである。それを皮切りに船内のあちらこちらで“アベレージサイズ”が上がり始めた。その他にハナダイやソゲ(小型のヒラメ)、マハタなどの“高級ゲスト”が交じってくる。フォーリングを主体に狙っていた私の竿先にもそれらしき微妙なアタリがあり即フッキングすると乗った!釣れて来たのは掌より一回り大きなアベレージサイズだった。“ひとつテンヤ”をバス釣りに例えるのならジグヘッドリグのリフト&フォール。小型でも自分で掛けた爽快感が堪らなく面白い。アタリが頻発してくると、またまた左舷のトモ(船尾)側が騒がしい。先ずは大ドモで1.6kg、続いてトモから2番目で1.5kgとこれまたナイスサイズが上がる。さらにそのお隣の釣り人もサンパク(イナダとワラサの中間サイズ=外房の呼び名)を釣り上げてクーラーBOXの中身は実に賑やかである。新一船長と上乗り役の大地船長も交互に竿を出し“アベレージサイズ”をコンスタントにキャッチしている。その早業はさすがの一言。
“ひとつテンヤ”は“攻めの釣り”
さて、この日は「釣りビジョン」の沖釣り番組(ひとつテンヤなど)で活躍中の吉岡進さんが同船していたのだが、凄まじいペースで釣りまくり周囲の度肝を抜いていた。大型こそ出なかったものの、キャッチしたマダイの数は何と20尾。次点でも“ツ抜け”まで行かなかった事を思えば、その釣果がいかに凄いかが分かる。では何故そこまでの“差”が出るのか?それは吉岡さんが刻々と変化する海の状況に対応した結果だ。この日も大原沖は色々な状況変化があった。沖の潮目が近づいて道糸の流される方向が変わったり、水深40mラインもあれば14~20mまでカケ上がる高根もあり、比較的根掛かりも多い。アタリが多い時もあれば全く無い時もあった。それによって船長はポイントを見極めて行く。私はと言えば船内でアタリが続いている時は、その流れに乗り遅れない様に心がけていたのだが、あまりアタリが出ない時でも吉岡さんだけがマダイを釣るのだ。「ボトムステイです」や「浮いて来ましたね」などテンヤ(カブラ)も3~8号を使い分け、その時々の状況を把握し対応している。ある時は「こんな時に釣るの?」と新一船長がビックリする場面もあった。“ひとつテンヤ”のエキスパートであり、上乗り役の大地船長と日頃から腕比べをしていると言うのだからレベルが高いのも当然だが、吉岡さんの“攻めの釣り”は、見応え十分だった。
トップは20尾!高級ゲストが揃い踏み
結局、この日のトップは20尾のマダイをキャッチした吉岡さん。船内では1.6kg、1.5kg、1.3kgの良型の他にサンパク、ソゲ、マハタ、キントキダイなど食べても最高のゲスト達が上がっていた。大原沖の秋はこれからが本番。比較的に水深も浅く、アタリの多いこのシーズンは初心者にもお奨めだ。“ひとつテンヤ”の入門に、あるいは腕を磨きに出掛けてみてはいかがだろう。(津端 雄大)
(カメラ・兵頭 誠司)
今回利用した釣り船 |
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千葉県大原港『新幸丸』 〒298-0004 千葉県いすみ市大原町大原10240 TEL: 0470-62-1500 詳細情報(釣りビジョン) 新幸丸ホームページ 新幸丸ブログ |
出船データ |
午前船:3時半集合、4時出船、11時沖上がり 11,500円 氷・餌付(餌は使い放題) 午後船:11時半集合、12時出船、日没沖上がり 11,500円 氷・餌付(餌は使い放題) |