新盛丸・千葉県勝山港
春本番!千葉県、洲崎沖のヤリイカ釣りが最盛期!!
乗船までの流れ
勝山港は、館山自動車道路・鋸南富山ICを降りて約5分という所にあり、IC出口から港に向かう途中にはコンビニもあるので非常に便利な場所だ。港に入り右手に進むと、すぐに『新盛丸』の乗船場と、受け付け場所にもなる軽の1BOXカーが止まっているので迷うことはまずないだろう。まずは、船長の指示に従って車を停めてから、看板に設置された釣り座の札を取って受け付けを行うのが朝の流れ。ヤリイカ船には氷が1個付いているので受け付け時に受取ろう。この日は祝日ということもあって、多くの釣り人が集まり大盛況。早速、船長の艫居正悟(ともい しょうご)さんから事前に頼んでおいたレンタルタックル一式(電動リールセット2000円)を受け取り船に乗った。出船は朝6時。私を含め17人を乗せた「第一新盛丸」は定刻通り港を離れた。
この日の釣り場は洲崎沖・川名前
航行約40分、この日の釣り場は洲崎沖・川名前。水深160mから緩やかなカケ上がりラインを流し始めた。「朝のプラヅノは11cm、18cmのどちらを使ってもOKですよ。まずは底から広範囲を探ってみて下さい」と船長の合図でスタート。勿論、狙いは海底付近に群れるヤリイカだが、中層でもヤリイカやスルメイカが乗ってこないとも限らない。「朝イチ、イカの活性が高い時間帯には、柔軟に釣りを組み立ててみるのが良いようですよ」と船長。しかし、1流し目は不発。すぐに潮回しをして探り直した3回目の流しで、“本命”ヤリイカのダブルとスルメイカ1尾が乗ってきた。いきなりの3点掛けに船内の活気も上がり船長もホッと一安心。この日はサバも少なく釣りやすかった。その後も様々な水深のカケ上がりを流して行き、船中ポツリポツリではあるが、確実にヤリイカを追加、2点、3点、と多点掛けもある好展開となった。
艫居正悟船長が教えるヤリイカ釣り!
8時頃になると、更にヤリイカの乗りは良くなり、船を流す度に船中そこかしこでヤリイカの顔が見られるようになった。たまに、4点、5点、6点掛けもあり釣り人たちは大いに盛り上がっていた。この乗りの良いタイミングで私も竿を出した。基本的な釣り方を船長に聞いてみると、「自分の思うヤリイカ釣りのコツとは、竿はシャクるというよりは、ゆっくり大きく煽って“しっかり誘う”イメージで竿を動かすことですね。動かし過ぎても、待ち過ぎても駄目で、スー、ピタッ。スー、ピタッと、上げて止めての繰り返しがキモになります」と、アドバイスをくれた。更に、「イカは、ツノを追って上へ上へと誘われて、ピタッの止めでツノに抱き付いたら自ら引っ張りますので、向こうから勝手にカンナに掛かります。こういうイカはしっかり乗りますのでバレも少ないです。イカに追っかけさせて乗せるイメージで釣ってみて下さい」と、より実践的な戦略も授かった。また、「仕掛けのさばき方で難儀する場合には、ツノを5本から4本、3本と減らしてみるのも良いと思います」との事。この日、私が使った仕掛けは船で買った11cm・5本ツノのブランコ仕掛け(1枚900円)。オモリは浅場(120m前後)で120号、それ以深は150号を使用した。船長が実際竿を握って釣り方の説明をした動画も用意。普段、中々聞けない船長のイカ釣り理論や、ちょっとした技も見られるこの動画は必見。是非参考にして頂きたい。
時合?タイミング?多点掛け連発でノリノリ!!
ヤリイカノリノリ!のベストタイミングで“参戦”したつもりの私。しかし、一向にイカの乗りや触りは訪れない。そんな中、右舷トモ(船尾)と胴の間(中央)の間に座った釣り人は、ククククン!と小気味良く竿先が入るアタリに、「この引きはサバだよ!いや~参ったな」と言いながら上げてくれば“パラソル級”の大型ヤリイカが、6本ツノにパーフェクトに乗ってくるという場面に仲間から、「いくら何でもイカとサバのアタリと引きは違うだろ~!?」と大笑い。普通に考えれば確かにその通りなのだが、あのサイズの6点掛けともなれば引きは相当なもの。間違えるのも無理はない。「これが春のヤリイカの醍醐味のひとつ」と船長も笑った。その後も船中で、ポロポロと5点、6点、7点…と、多点掛けが連発。但し、一瞬の時合なのか、単純にタイミングの違いなのか、乗る人と乗らない人の差は大きかった。私は、というと、辛うじて小型のメスのヤリイカを数尾キャッチしただけ。
「今後も良い状況は続く!」と船長も太鼓判!!
結局、この日はこのままの釣れ方で沖上がり時刻の13時半を迎え終了。トップはヤリイカ32尾、2番手で29尾、3番手で27尾。この数字とは別に各自スルメイカが10尾弱交じる成績となった。サイズは、“パラソル級”のオスの大型を主体に、抱卵した中、小型のメスのヤリイカまでバラエティー豊かに揃った。ただ、釣り人の技量や運は除いて、この日釣れた人と、そうでない人の違いが良く分からなく、下船後船長に改めて聞いてみた。「今日のパターンは、誘い方云々よりも、イカのいる場所に道具が入った人の勝ち!みたいな感じだったと思います。イカの活性は高いので目についた仕掛けには飛び付くが、イカの数は少ないので始めに降りた道具にイカが乗ってしまい、それで終わり-みたいな感じなんですかねえ!?」というのが船長の見解。勿論、潮加減ひとつでイカのご機嫌や群れは激変するので、仕掛け投入の合図の瞬間に、いち早く仕掛けを沈められるように常に準備していることが大切だとも教えてくれた。
『新盛丸』はビギナーも大歓迎。例年通りなら4月一杯はヤリイカ釣りに出船予定との事。また、出船時間は4月初旬から朝5時30分、4月中旬から5時に変更とのこと。詳しくは予約時に問い合わせて欲しい。ヤリイカを釣りたいなら今が大チャンス!是非、内房・勝山港に出掛けてみては如何だろう。
(鈴木 恭介)
今回利用した釣り船 |
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千葉県勝山港『新盛丸』 〒299-2117 千葉県安房郡鋸南町勝山273-1 TEL:0470-55-1687 詳細情報(釣りビジョン) 新盛丸ホームページ |
出船データ |
乗船料金:¥9,000-(氷1個付き) ※WEBで更に1000円引き! 出船~沖上がり時間/5:30~13:30 ※出船時間変更あり。問い合わせ下さい。 貸し道具:電動リール¥2,000-(一式セット) |