弁天屋・神奈川県金沢八景
東京湾・金沢八景沖のLTアジが絶好調!
前日は「トップ40匹!」に心弾む!
『弁天屋』は、京浜急行・金沢八景駅から徒歩5分、電車でも車でも交通の便のよい船宿だ。午前船は、7時15分出船なので、6時には着こうと自宅のある横須賀を5時半前に出た。国道16号線を東京方面に一本道、金沢八景駅を過ぎて直ぐの信号を右折(海側)した瀬戸橋の袂に『弁天屋』はある。店内はアジをはじめマダイやシログチ、シロギスを求める多くの釣り人で賑わっていた。カウンターの隣の柱に魚種別の船座の番号札が掛かっている。先着順に好みの座席番号を取るシステムだ。カウンターで料金を払い、座席札を取って船にいくと、LTアジ担当の森本直樹船長は出船準備に大わらわ。「昨日は風が強かったけど良型や“金アジ”も交じって40匹ほど釣れましたよ」と言う心強い話に胸が弾んだ。
付け餌の選択はキモの1つ!
定刻に出船、左手に八景島、右手に造船所のクレーン塔を見ながら平潟湾を進む。前日の強風が嘘のように穏やかな海だ。目前に朱色と白に塗り分けられた造船所のクレーン塔がある夏島沖が最初の釣り場。「前日、午前中に良型が喰った場所だ」と船長。ハリス1.5号2本バリが基本だが、3本バリ仕掛けの人もいる。配られた餌は、定番の赤タン(イカを米粒大に切って食紅で染めたもの)とアオイソメ。潮の動きや濁り具合でどちらかを使い分けるのが肝心だ。「アオイソメは小さく切って下さい。大きく付けても喰いませんよ」と船長。周りの様子を見ていると赤タンを付けている人が大半、3本バリの人は、1本にアオイソメを1㎝程にして付けている。
「魚探反応あるが…」と船長、困惑顔!?
「ハイ、やって下さい。水深は30mです。ビシが底に着いたら1m上げて竿を強く振ってコマセを出し、更に1m上げて1回振って下さい。コマセカゴが小さいから直ぐ空になりますよ」と船長からアドバイスが飛ぶ。「型は、最初は小さいけど、だんだん大きいのが喰ってくるから、しっかりコマセを撒いて下さい」と再度アナウンス。間もなく、右舷ミヨシ(船首)の4人グループが「オマツリだ」と言いながら巻き上げてくると、オマツリした仕掛けに小型アジか1匹付いていた。「誰のだ」と楽しそうにワイワイやっている。しかし、その後はサッパリ。30分程頑張ったが音沙汰なし。船長は、「反応はあるんだけどなあ」と困惑顔。たまらず移動の合図。
喰い渋りの中、ゲストはシログチやシロギス
少し灘(岸)寄りに移動。「ハイ、やって下さい。28m、タナは先程と同じ2mです」という船長からのアナウンスで再スタート。間もなく左舷ミヨシから2番の橘 毅さん(横浜市)の竿先にクンクンとアタリ。引き込みが強い。良型かと海面を見ていると海中に白っぽい姿が現れた。釣れたのは25㎝程のシログチだった。トモ(船尾)側でもシログチを取り込んだのが見えたが、アジもポツリポツリと顔を見せ始めた。左舷胴の間(中央)で、彼氏に連れて来てもらったと言うこの日の船中紅一点、小原由梨さん(柏市)が、「引いてる、引いてる」とリーリングを始め、25㎝級のグッドサイズをゲット。「釣れた、釣れた!」と大はしゃぎ。彼氏の坂田啓さん(柏市)も隣で負けじと釣り上げたが、少し小振りの20㎝足らずに苦笑い。アオイソメ餌にはシログチの他にシロギスも喰って来た。船長は、魚群探知機と睨めっこで少しずつ船を流してくれるが、アジのアタリは少ない。ミヨシから3番の篠原繁雄さん(横浜市)もシログチ。前日の強風で底潮が濁ったようだ。
ベテラン勢も苦戦
今度は、30mダチに移動。すると、右舷トモの島田真吾さん(横浜市)がポツリポツリと取り込み始めた。トモから3番目の神藤正彦さん(横浜市)もシログチ交じりながらポツリポツリと釣っている。間に挟まった田代淳一さん(横浜市)は「やっと3匹ですよ。やはり師匠に敵わない」と笑う。左ミヨシ3番の篠原繁雄さんは、「私はシログチばかりだよ」と言いながら釣れたシログチを目の前にかざした。トモの方で「貴重なアジなのに、取り込みでバレた」の声。橘さんも取り込みの際のポチャンに悔しそう。私も竿を出したが、ここではアタリはなかった。
トップは“金アジ”交じり15匹
残り時間も少なくなって来た。船長は、「何とかお土産を-」と良型を諦め、数が出ると言う造船所の近くに船を移動させた。「30mです。タナは2.5mにしてやって下さい」と指示が飛ぶ。コマセが馴染んで来た頃、竿にアタリ。クンクンの引き込みに慎重にリーリングして来ると海中に白い影。2匹ついていた。手を一杯に伸ばして船中に取り込む。入れ直すとすぐにクンクンとアタリ。魚が回って来たのか船中、「やっと来た!」、「久し振り!」の声が聞こえる。左舷トモ側や、橘さん、坂田さん、小原さんの竿も上がった。私はカサゴと砂ハゼ。「タナが低いか…」とタナを高めに取って入れようとしたところで「上がります」のアナウンス。「う~ん、残念」。 数を聞いて回ると、島田さんが、“金アジ”交じり15匹でトップ。2番手は神藤正彦さんの10匹、後は6匹から2匹とまれにみる貧果。しかし、その日の午後釣りのトップは5匹だったと後から知ってビックリ。更に翌日の釣果もトップは48匹を記録、たまたま釣れなかった「たまたま」に当たってしまったようだ。
森本直樹船長の見通し
「今日は底荒れのせいか、型狙いも、数狙いも反応はあったのに喰わなかったね。今まで“金アジ”交じりでよかったのに…。でも魚影は間違いなく濃いので又釣れますよ。これからの時期は、釣り場も定まって来ますし2月頃まではやれると思いますよ」。
(釣りビジョンAPC・倉形金幸)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県金沢八景『弁天屋』 〒236-0027 神奈川県横浜市金沢区瀬戸2-22 TEL:045-701-9061(定休日:毎週木曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 弁天屋ホームページ |
出船データ |
LTアジ乗合船 出船時間:午前船=午前7時15分~11時15分、午後船=12時00分~17時00分 貸道具:竿・リール500円 仕 掛 け:ビシ仕掛け300円 |