釣りビジョン

【シカやイノシシの足跡だらけ】テンカラ釣りでイワナとアマゴ!

2023年07月04日公開

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長野県・木曽川水系王滝川の上流部には多くの支流があるが、鈴ケ沢は王滝村中心部に近く、入渓は楽で釣り人も多い。1984年の地震で沢は崩壊、一時渓流魚の死滅が心配された。しかし、「地元漁協の積極的放流で今の状態になった」と、地元釣り師に聞いたことがある。災害対策の砂防堰堤(ダム状態)が連続しているので体力を使う釣り場。3年ぶりの連続堰堤越え釣行に出掛けた。

気温17℃ 水温14℃。午前7時に入渓

林道脇に車を停め、入渓ポイントまで歩く。辺りはシカやイノシシの足跡だらけ。クマ対策を施し、3人で慎重に歩いて最初の堰堤(鈴ケ沢第一ダム)下に着いた。堰堤直下には20m程度のプールと渓流部があり、友人2人がプールの右岸と左岸に分かれ流れ込みを狙う。私が渓流部で準備を開始していると、左岸の友人の竿がいきなり曲がった。
コンクリートエプロンから流れ込んだ水深1m程度の石際から、23cm級のイワナが飛び出した。黄色が強い体色のイワナで、友人曰く「無警戒でポンと出たね」との事。「晴天の昼間に掛かるとは楽な釣り。だけど1匹だけがやる気かな?」と冷やかしたが、2投目の毛バリを打ち込むとまたもヒット、同型が釣れる。ここで、右岸にいた友人に釣り座を譲ると、またも連続ヒット。怒涛の5連続。
「最近釣り人が入っていないのかな」とは友人、「この沢を選んだ私のお陰でしょう」と私。しかし、私の竿は未だ曲がらず、堰堤を右岸から越えて上流に向かった。

止水溜まりに良型が見えたのだが…

苦労して堰堤を高巻きすると大きなプールで出た。そこには25cm級のアマゴが複数回遊していて、時々流れてくる餌(虫?)を食べに水面に顔を出している。止水なのでゆっくりと地べたにはいつくばるように近付いて、ライン長6.5mで毛バリを打ち込む。ところが木の枝やブッシュが被っていて、思うように毛バリが流せず、数投で見切られてしまう。
気合を入れ直して、第2堰堤を右岸から高巻き、第3堰堤までを狙うもノーヒット。続く第3堰堤も右岸から高巻き、更に上流部へ向かった。ここから先は終了ポイントまで大石が続く山岳渓流(約500m)で、魚は川を渡る時には良く見えるものの、竿が振れないポイントが多い。

 

水深40cmの中トロ場で24㎝のアマゴ!

朝食を済ませて、9時から釣りを再開して9時20分過ぎ、水深40㎝くらいの中トロ場でやっと24㎝のアマゴが掛かった。取り込み時に、掛かった魚の後ろに同じような型が付いて来たのに驚いた。9時45分、友人が流れ込み大石の裏で20㎝のイワナを釣って10時15分に納竿。「御岳御厨林道」に掛かる橋の右岸から林道に出た。
入渓場所の九蔵部落上流取水堰堤から、3人でここまで約3時間、距離約4km。3ヵ所ある堰堤ダムは全て右岸を高巻く。林道橋周辺に空地はあるが、林業トラックの回転場所なので駐車は出来ないので注意。林道橋上流は地元の釣り師が入渓するようだが、3mほどの鉄骨砂防が連続してあって大変苦労する。1度経験したが軽装では無理。我々オールド釣り師やビジターの方には今回の場所をお薦めしたい。

施設等情報

■『木曽川漁業協同組合』
 住 所:長野県木曽郡木曽町福島4935-1
 電 話:0264-22-2580
 遊漁料(アユ以外の雑魚):年券9,000円
              日釣2,000円
              現地3,000円
 ※遊漁券は木曽町ふるさと納税でも入手可 木曽川漁業協同組合

施設等関連情報

【釣り場】
 ・長野県木曽郡木曽川水系 王滝川支流鈴ケ沢

【ベースキャンプとなる町】
 ・木曽郡木曽福島町または王滝村
     
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この記事を書いたライター

野口 渓壮子
神奈川在住、70歳代。電動リールも巻くが、毛鉤も巻く。水溜まりを見たら竿を出したくなる。自称、釣りの伝道師。
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