あままさ丸・千葉県大原港
千葉県・大原沖の一つテンヤ・マダイ“乗っ込み”カウントダウン!
まだ暗い午前4時40分に出船
外房の船宿は総じて朝が早い。午前4時少し前にログ(受付所)に灯が入った。手続きを済ませて船着き場に直行すると、桟橋には釣り船が所狭しと2列で着岸している。「あままさ丸」は『いさばや販売所』の前から出る。釣り人は岸壁に荷物を置いて待機している。座席は電話予約時に確保してあるので急ぐ必要はない。8人全員の着座を確認して午前4時40分、天野正毅船長の操船で出港となった。(4月15日以降の集合・出船時刻は巻末参照)
痛恨のラインブレイク
40分程走ってポイントの岩船沖に到着。日の出が迎えてくれた。船長はパラシュートアンカーを打って投入合図を出した。水深は67m。開始早々左舷トモ(船尾)の釣り人がやり取りを始めた。鋭い突っ込みが見てとれる。「マダイに違いない」。そう思った瞬間、痛恨のラインブレイク。本人は勿論、船長も私も「ウーン残念」。暫くして、隣の釣り人の竿も曲がった。強い引きから“大ダイ”かと期待したが、上がって来たのはワラサ。直後、右舷でもワラサが上がった。その後はホウボウやマハタ、キントキダイが交じったもののウマヅラハギの猛攻に遭い午前船は不発に終わってしまった。
船長のヒントは「竿を操作して幸運を作り出す」
逆転を期待して、午後船にも乗せてもらうことにした。正午前に一旦帰港し、5人の釣り人が入れ替わった。5人の内3人は初心者らしき若人。右舷ミヨシ側(船首)に3本の貸し竿が並んだ。実はこの3人が“本日の主役”に躍り出る。船長は船を沖に戻して水深50mのポイントで再開。そして3人にレクチャーを始めた。私も傍で聞き耳を立てる。底ダチの取り方、誘い方など一通り説明した後「幸運が向こうから来るのを待っていてはダメ。竿を操作して自分の方から幸運を作り出すように」とヒントも。
夕方始まった若人3人の快進撃
陽が傾いた午後4時30分過ぎ、若人3人の快進撃が始まった。右舷側から「ダブルヒット」の声。駆け付けると土川真喜子さん(川崎市高津区)がファイトの真最中。タモに納まったのはこの日最大1.65kgのマダイ。隣の影沢英司さん(横浜市神奈川区)にもワラサが来た。そして終了間際には、巴博昭さん(相模原市)にも待望のマダイが来た。土川さんによると、定宿とするアジ船の船長から先週「君たちにマダイは20年早い!」と言われたばかりだとか。「来週報告に行こう。どんな顔するか楽しみ」と微笑んだ。
“大ダイ”狙うならシーズン後半がチャンス!
「一つテンヤ」の釣り方は、ルアーフィッシングやフグのカットウ釣りに通じるものがある。自分の演出した誘いでアタリを出し、取り込めた時の喜びは格別だ。私も船長のヒントのお陰でマダイ2匹(900g・650g)、ハタ2匹を上げることが出来た。
天野船長は「例年、GWを挟んで数釣りシーズンに突入するけれど、“大ダイ”を狙うなら、連休明けから7月上旬位までがチャンス」と言う。数を狙うか大きさか、大原沖のマダイの“乗っ込み”はカウントダウンに入った。
(釣りビジョンAPC・谷口 晴治)
今回利用した釣り船 |
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千葉県大原港『あままさ丸』 〒298-0004 千葉県いすみ市大原10082-12 TEL:090-8686-1200 (定休日:第1・3月曜日) 詳細情報(釣りビジョン) あままさ丸ホームページ あままさ丸ブログ |
出船データ |
料金=1万1500円、エビ・氷付 女性・学生割引あり レンタルタックル無料 午前船:3時45分集合、4時15分出船 午後船:11時30分集合、12時15分出船 (季節により変動あり、予約時に確認を要す) |