仁徳丸・茨城県波崎港
高級魚満載、中深場の五目釣り!
利根川沿い・波崎港より出船!
波崎港は、千葉県・銚子の北、利根川沿いにある港。『仁徳丸』は、銚子大橋の下流、茨城県側にある。午前4時集合、午前4時半出船。詰め所につけられた電光掲示板が集合場所の目印となる。東京近郊から向かう場合は、東関東自動車道から平成21年に無料化された“水郷道路”を抜けて行くのが早い。夜中ということもあり、私の住んでいる足立区からでも2時間ほどで到着した。
初めての人も安心。貸し道具はバッチリ
出掛けたのは5月21日。港へ着くと貸し切りのマイクロバスで到着した10人程の人が降りて来た。埼玉県にある寿司屋の常連飲み仲間で約半数が船釣り初心者とのこと。勿論、釣り道具も持っていない人がほとんど。そんな人達も心配無用!『仁徳丸』では、釣り道具一式をレンタルしてくれる。電動リール、竿、ロッドキーパー、天ビン、オモリ、仕掛け。餌以外の釣り道具は全て船宿で揃えてくれる。つまり、用意するものは魚を持ち帰るためのクーラーボックス・雨具・餌さえあればいい。
三橋正幸船長と女将さんが、各釣り座にロッドキーパーと竿をセット、至れり尽くせりである。全員の準備が整ったところで、定刻4時半に河岸払い。“坂東太郎”の別名で知られる関東の大河・利根川の河口を出て犬吠埼沖へ向かった。航程は約1時間30分。キャビンにはリラックスできるシートもあり、10人程がゆったりとくつろげる。
出船時には霧がかかっていたが、釣り場到着する頃にはすっかり晴れわたり、絶好の釣り日和になった。「はい、そろそろポイントへ着きますから準備してくださいねー。オモリは150号でお願いしまーす」。船長からアナウンスがあり、いよいよ“戦闘開始”。
前半は、高級魚狙いのポイントを狙う!
今回のターゲットとなる沖カサゴは、中深場釣りの入門ターゲットにはもってこいだと船長。「沖カサゴ五目は、中深場釣りの中でもアタリが多く、特に沖カサゴのアタリは明確で、初めての人にでも数が釣れる可能性が高い」と言う。中深場の釣りは、アタリが竿先に出にくい繊細なイメージがあったが、アタリが明確にでると聞いてひと安心。
「はい。やって~、水深145m!」。船長からアナウンスが流れ、まずは超高級魚アラや鬼カサゴが狙えるというポイントに入った。
間もなく、右舷胴の間(中央)の釣り人の竿がググン!と曲がった。「たぶん、なんか来たヨ!」と言いながら、釣れて来たのはオレンジ色の良型沖メバル。暫くして同じ人の竿が曲がった。釣れて来たのは40cmを超えるホウボウ。日本料理の高級食材(主に椀種)として知られる魚だ。「なんですか、このデッカイ魚!」と大騒ぎ。写真を撮ると、にんまりエビス顔になった。ここで、私の竿にも明確なアタリが来た。釣れて来たのは30cm級の沖メバルだった。
イカとカサゴが同じ場所で釣れる!?
今シーズン、船長もあまり経験がない現象が起きているという。それはスルメイカと沖カサゴが同じポイントで釣れるという事。たまたま同じポイントにスルメイカの群れがついたらしいが、「滅多にないことだ」と船長。大ドモ(船尾)に陣取った常連の石川さんは、事前に船長に聞いていたらしく、一人黙々と直結プラヅノ仕掛けでスルメイカを釣っていた。どうやら仲間の“お土産”担当のようだ。アタリがあったら竿先を送り込む
さて、本命の沖カサゴだが、ポツリポツリの釣れ方でパッとしない。また、船長の狙いであるアラや鬼カサゴの顔も見えない。船長は、アラと鬼カサゴのポイントを諦め、沖カサゴの魚影が濃い125mラインへ移動した。
移動後の第一投目、両舷ミヨシ(船首)の釣り人の竿が立て続けに曲がった。どちらも沖カサゴのダブル。これを皮切りにアタリが連発、次々に沖カサゴが釣り上げられた。
私も再び竿を出した。オモリの着底を確認したら糸フケを取り、フワッと仕掛けを2m程度持ち上げアタリを待つ。すると、プルンプルンとアタリ。しかし、ここで合わせてはダメ。少し竿先を送ってあげると、次の瞬間、ガ、ガ、ガ、ガッと強烈なアタリがあり、確実にハリ掛かり。ここで追い食いを待つとググ~ンと来た。2尾目が掛かったはず。ここで巻き上げ開始。さて、2尾ちゃんといるかとワクワクしながらリールを巻いていくと…やりました。思惑通りダブルでゲット!
最後は30cmクラスの大型連チャン!?
その後もコンスタントに釣れ続き、「ラスト1投!」と船長からアナウンスがあったところで、左舷大ドモで歓声が上がった。飛んでいくとデップリと太った沖カサゴが海面に浮き、続いて左舷胴の間では、この日最大(33cm)の沖カサゴがダブルで上がったところで納竿になった。また、スルメイカを専門に狙っていた石川さんの釣果はスルメイカ45尾だった。
中深場カサゴ五目釣りは5月~7月半ばまで
『仁徳丸』では、5月から7月の半ばまで中深場のカサゴ五目釣りの船を出している。この釣りは、ビシアジのタックルや、スルメイカ狙いのタックルで十分。条件さえ良ければ20cm~35cm級の沖カサゴを20~30尾は期待出来る。中深場釣り初心者の私も3時間程の“参加”で、沖カサゴを8尾釣ることが出来た。
沖カサゴの旬は今。スーパーや鮮魚店にはなかなか出回ることが少ない魚でもある。食べ方としては、大型の魚は皮霜降りに中・小型の魚は煮つけにすると絶品だ。
なお、『仁徳丸』は予約乗合のため、電話予約を忘れずに!
(吉田 洋一郎)
今回利用した釣り船 |
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茨城県 茨城 波崎港『仁徳丸』 〒314-0408 茨城県神栖市波崎8573-5 TEL:0479-44-3651(定休日:毎月第3月曜日) 詳細情報(釣りビジョン) 仁徳丸ホームページ |
出船データ |
4時集合 4時半出船 12時沖上がり 乗船料金:12,000円(氷付・餌別) 貸道具一式: 2000円 オモリ500円 天秤500円 仕掛け500円 |