2024年01月21日公開
1月19日~21日にパシフィコ横浜で開催した「釣りフェスティバル2024」。シマノブースでは黒光りするカルカッタコンクエストが異彩を放っていた。めちゃくちゃカッコイイけれど、「シャローエディション」の意味とは?BFSとは違うのか? テスターの黒田健史さんに聞いてみた。
圧倒的存在感のブラックボディ
黒いカルカッタコンクエストは強烈なオーラを放っていた。まるで、黒真珠のような輝きだ。これは文句なしにかっこいい。その特性を知る前に、ナチュラルに「欲しい」という欲求が湧きだした。これは写真ではとても伝えきれないので、是非実物を手に取って見て頂きたい。多くのカルカッタユーザーが同様な感覚を覚えるだろう。個人的にはややクラシカルなトップウォーター用ロッドにセットしたい。絶対に似合うはずだ。
黒田「カルカッタコンクエストとしては、初のブラックボディですね。厳密にいうとオシアやオシアジガーなど、ソルトのジギング用丸型リールにはブラックがあったんですけど、カルカッタコンクエストとしては、初です」
そう教えてくれたのはテスターの黒田健史さん。もちろん、このリールの個性はそのカラーリングだけではない。「シャローエディション」と名付けられた、その意味も彼が教えてくれた。
黒田「33ミリ径のシャロースプールを搭載している点ですね。これは過去にはない設定です」
スプール径はメタニウムが34ミリ、アルデバランMGLが32ミリ、その中間である33ミリ自体、カルカッタコンクエストの100番台などに搭載されているがどちらかというと少数派だ。そのシャロースプールとなると過去に例がない。一体このスプールはどんな能力を発揮してくれるのだろう?
投げにくかった、あのルアーカテゴリーをカバー
黒田「シャロースプールのメリットは、下巻きが必要ないので、スプールのトータルウエイトがめちゃくちゃ軽くなります。ラインキャパシティーは8ポンドが100mですが、近年はバス用にラインを100m巻くことはあまりないですよね。このスプールは12ポンドにすると65~70m程巻けるので、実は12ポンドや10ポンドがちょうどいいんです。下巻きなしで12ポンドをフルに巻ける感じですね。下巻きがない分スプールが軽くなるので、軽いルアーや空気抵抗の大きなルアーを投げやすくなる」
ブレーキシステム「SVSインフィニティ」との相性もかなりいいようだ。では、渓流ベイトフィネスとかにも使えるかというと、それはまた別の話らしい。
黒田「このリールはBFS(ベイトフィネス用)ではないんです。正直、渓流で使うなら昨年リリースされた『カルカッタコンクエストBFS』をお勧めします。ギアもスプールも違いますから。誤解している人がいると思いますが、このシャローエディションはベイトフィネスではないんです」
これは衝撃的な事実、勝手にベイトフィネス的なイメージを抱いていたけれど、確かに名前にBFSとは書かれていない。では、このリールに合う具体的なルアーカテゴリーを黒田さんに教えてもらおう。
黒田「バスだったら、7~10gで空気抵抗の大きな投げにくいルアーですね。例えばフラットサイドクランクやバルサ製のクランク。重心移動が入ってないタイプのクランクですね。あとは飛ばしにくいジャークベイトなどが、投げやすくなります」
どれもが、確かにバスフィッシングには欠かせないカテゴリーだ。また、ソルトだったら、PE1号前後を巻いて、シーバスのミノーゲームやチニングに使うのがオススメらしい。
BFSではラインキャパが足りない……と感じる人に!
スプールと色以外は、内部構造も形状もカルカッタコンクエスト100HG、101HGと同じなので、インフィニティドライブ、マイクロモジュールギアなど、シマノの誇る頂点のテクノロジーが結集されている。基本性能には絶対の信頼感を持って使えるというわけだ。実際に会場でハンドルを回した印象は、違和感や異物感が全く認められない均一な巻き感。そして、この締まった黒というカラーの効果なのか、よりコンパクトに見えた。標準的なベイトリールでは投げにくくて、ベイトフィネスリールでは糸巻量が足りないと感じるルアーは意外に多い。そんなルアーをスイートスポットに設定したのがこのシャローエディションだと理解した。もちろん、フラットサイドクランクにも使いたいけれど、個人的には第一印象通り、中~小型トップウォーター用にも使ってみたい1台だ。
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この記事を書いたライター
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