2022年02月28日公開
冬の北海道の釣りは、ターゲットが限られる。さらに今シーズンは、“海サクラマス”が不発な上にコロナ感染症対策での釣り場閉鎖が相次いでおり、他の魚種を狙うにもどこも芳しくない状況が続いている。そこで今回は、投げ釣りで“宗八ガレイ”を狙おうと岩内郡岩内町の岩内港に出掛けてみたのだが…。
大雪でポイント確保が難しい
2月15日、道具を車に詰め込み岩内港を目指した。午前9時に岩内港東防波堤に到着したが、大雪のため釣り場入口の起伏が激しく4輪駆動車でなければスタック確実な状況。そこを何とか抜けた釣り場は、既に大勢の釣り人で隙間が無いほど。今年は雪が多いため、エントリーできるポイントが限られており、人気ポイントは争奪戦なのだ。
先行者は投げ竿を出して車で待機しているか、コマセを打ちながらホッケのサビキ釣りをしている人が多かったが、釣果は芳しくないようだ。そこで反対側の西防波堤に向かった。
餌でも反応が全く無い?
西防波堤に着くと釣り人は2組ほど。車からポイントまで距離があるので敬遠されがちな場所だが、投げ竿2本、ルアーロッド1本を用意して防波堤先端を目指す。餌は青イソメと昨夏に釣って塩で締めておいたサバ。丸セイゴ14号の胴付き仕掛けと13号カレイバリを使用した遊動式の仕掛けを使用。
漁港先端のポイントから船道を目掛けて2本の仕掛けを投入。三脚を立てたすぐ横でルアーロッドに甲殻系ソフトルアーをセットして根魚を狙ってみた。20分おきに投げ竿を投げ直しながら1時間半ほど粘るがアタリがない。少しずつ釣り座を移動しながら様子を見るが反応なし。ルアーロッドの方にはメタルジグをセットして広範囲に探ってみる。すると釣り開始から2時間半、ここでメタルジグにこの日の初アタリ。ボトム付近をリフト&フォールしているとリフトした瞬間に喰いついた。巻き上げると30cmほどのホッケ。しかし、そのあとは全く反応が無い。投げ竿の方は仕掛けを回収しても餌はキレイなまま。結局9時半から15時まで粘ったがホッケ1匹のみ、狙いの“宗八ガレイ”の気配は感じられないまま帰り支度。釣れない状況も相まってか、寒さが増して15分ほど車内で体を暖めた。
元気なアメマスに癒される
帰りの道中、蘭越町の精進川河口サーフに寄り道してみた。遠浅のサーフだが、ヒラメ、サクラマスやアメマスが狙えるポイントだ。釣り人は誰もおらず、ダメ元でメタルジグを投げてみる。波打ち際には打ち上げられたゴミが点々としているが、そのゴミが無い場所、離岸流が発生しているポイントに狙いを絞ってキャストしていく。
サーフでは少し変化のあるポイントを見つけると好釣果が期待できる。ジグは後方重心の細身のものを使用。暫くキャストしているとガツン!とアタリ。緩めにしていたドラグが唸り、竿が高い風切り音を鳴らす。時間をかけて引き寄せると50cm級のアメマス。釣り上げた後もローリングして雪まみれになっている姿を見て寒さが吹き飛んだ。その後30分ほど竿を振り、暗くなってきたので帰路に着いた。釣果はホッケ1匹とアメマス1匹。狙った“宗八ガレイ”は残念だったが、釣れてくれた魚に感謝。
毎年2月は魚が釣れない状況が続くため、私は「魔の2月」と呼んでいるが、そんな中でもしっかりと釣果を残せる技術と工夫を身につけていきたいと改めて思う。