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竿作りのエキスパートが目指した至高のロックショアロッド!【フィッシングショーOSAKA2025見聞記】

2025年02月08日公開

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ソルトルアーシーンの中でも、ある意味究極のジャンルともいえる「ロックショア」。がまかつブースでは、そのロックショアロッドのフラッグシップモデル「アークフレックスRS(ラグゼ)」を発表! 磯竿の名竿「がま磯アテンダー(がまかつ)」のノウハウを注ぎ込んだといわれるそのポテンシャルは? 開発者である松本太郎さんに、その全貌を聞いてみた!

磯の大魚の疾走を止めて、浮かせる、ロックショアの聖剣

ラグゼのロックショアロッドといえば、強靭な張りと腰を誇る「ジェットブル」と、軽量モデルの「ショアゴリラR」が代表的なシリーズ。その軽さにおいてはショアゴリラRを、強靭さではジェットブルをそれぞれを上回り、更に青物とのスリリングなファイトも有利に進める粘り強さを持つ点が、「アークフレックスRS」のストロングポイントだ。

松本「近海の青物釣りは、皆さん狙われるのが3~10kgくらいのサイズなんですけど、最近は地磯から20~30kgのヒラマサなども狙うようになってきました。張りが強く、レギュラーファースト気味のロッドは、そんな大きな魚とのやり取りになると、かなりしんどいんですね。その点このアークフレックスRSは、そんな大魚と対峙しても、止める、そして浮かせる。それを竿の硬さではなくて、強さの質でやり取りをしようというのが、アークフレックスの考え方です」

その能力の源は、ブランクスにある。素材は近年様々なロッドにもよく使われているトレカ®T1100 G。それを縦方向だけではなく横方向にも使用することで、無双ともいえる強靭さと復元力を身につけた。それに素材だけではなく、グレ釣りの名竿として知られる「がま磯アテンダー(がまかつ)」の設計陣がそのノウハウを注入してブランクスをデザイン。先端素材と伝統のロッド作りを融合させ、幾多の過酷なテストを乗り越えた末に、到達したのがこのブランクスだった。もちろん、ガイドやグリップなどのパーツにも妥協はしていない。ただ、過度な装飾を凝らしたりすることはせず、質実剛健、スパルタンな意匠となっている。

松本「こういう釣りのアイテムはスポーツ用品と一緒で、使う人の体格によっても発揮されるパフォーマンスが結構変わってくると思うんですね。体重60kgくらいの人と80kgくらいの人とでは、設定するドラグ値も変わってくると思います。そう言った部分も意識して、ある程度幅をプラスしながら仕上げていきました。ガイドに関しては、フルチタンフレームのSiCになっています。ライントラブルは、ラインブレイクやガイドの変形につながるので、それを軽減するために、ガイドは最適な位置、個数、形状にセッティングしています」

こんな、やり取りを最重要視して開発した「アークフレックスRS」だが、もちろんキャスタビリティーにも優れている。トレカ®T1100Gの誇る高い反発力を生かしたキャストはよく飛ぶだけではなく、非常に楽だ。それに自重が軽いので一日を通しての疲労度もかなり軽減されるだろう。

松本「今回リリースするのは5機種です。S100HとS100XHは、近海の磯でブリやヒラマサとか、割とポピュラーな青物をジグでもプラグでも狙いやすいようになっています。S98XH+は磯から重めのジグを投げて、カンパチやヒラマサを狙うセッティング。S106XHは、大型のヒラマサやGTなどを、大型プラグで釣る場合のロングレングスモデルです。あと96XXHは、よく曲がり込み、より粘りに特化したモデルになっています。GTや南方系のイゾマグロなど、よりハイドラグでのやり取りが想定される場合のロッドですね。これだけトレカ®T1100Gを使用していません」

ロックショアロッドのフラッグシップモデルとして新たに君臨することになったアークフレックスRS。その高い能力と渋みのあるデザインは、フィッシングショー会場に足を運んだ、本物志向のアングラーたちから、熱い視線を浴びていた。


 

施設等情報

フィッシングショーOSAKA2025(終了しました)
■会場
インテックス大阪 6号館A・Bゾーン、3号館および4号館
大阪府大阪市住之江区南港北1丁目5-102

施設等関連情報

株式会社がまかつhttps://www.gamakatsu.co.jp/
     
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この記事を書いたライター

横沢 鉄平
フリーライター。ライフワークはバスフィッシングだが、ワカサギから世界の怪魚まで、すべての釣りを愛する男。ロッド&リールの「三匹が行く」、ルアーマガジンの「ドラマチックハンター」など、長期連載企画での出演経験も多数。キャンプ用品の「ヨコザワテッパン」考案者でもある。
YouTubeチャンネル「ヨコテツ」も、ささやかに継続中だ。
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