成銀丸・神奈川県松輪江奈港
船長が指南!旬の“肝パン・カワハギ”攻略法!!
船長らと贅沢釣行!
「実際に釣りをしながらビギナー向けに基本的な釣り方を説明して欲しい」という私のリクエストに、『成銀丸』山田正美船長が応じてくれた。この日は仕立て船が入っていなかったので、『成銀丸』代表で正美船長の兄さん、山田真一船長が舵を握り、正美船長と真一さんの息子さん、真成さんも助っ人に加わって終日一緒に竿を出すという何とも贅沢な釣行となった。
取材前日に松輪瀬での今季最高釣果をマーク!
出船時間は朝7時半。港の護岸に船を係留していない松輪江奈港では、現在7時に出船するマダイ船が出てからカワハギ船が入れ替わりで着岸し乗船する。間違ってマダイ船に乗ってしまわぬようご注意を。この日は総員14人が乗船して定刻通り出船した。釣り場は航程10分弱の剣崎沖の“松輪瀬”。水深39mラインの根周りで釣り始めた。実は前日にトップで52尾、スソ(最低)でも31尾、平均40尾前後という今季最高釣果が記録されたと聞き、期待に胸を膨らませて出掛けたのだが…どうやらこの日は潮が速く、根掛かりも頻繁にあり釣りにくい状況のようだ。しかし、そんな中、左舷胴の間(中央)で竿を出した正美船長は、すぐに“本命”をゲット。前日とは打って変わって渋い状況だったようだが、これを皮切りに船中ポツリポツリとカワハギが釣れ出した。
カワハギ基本タックルと餌の付け方!
基本的な道具立ては、仕掛け図通り。また、正美船長が道具の説明や餌(アサリ)の付け方を動画で実演しているので是非ご覧頂きたい。特に餌の付け方は完璧にマスターしておこう。使うオモリは、潮の流れや釣り場によって25号と30号を使い分けるので必ず2種類用意したい。また、カワハギの仕掛けで特徴的なのが“集魚板(集器)”や“タコベイト”などのアクセサリー類。これは好奇心の強いカワハギを寄せるためのアピールグッズ。正美船長も「何を使うかは好みの問題かな?」という。いくつかの種類を用意したい。
出ればデカイぞ!平均サイズ20~25cm!
その後、松輪瀬を小移動しながら、バタバタと数尾が上がったと思ったらすぐに沈黙してしまう-という状況が続いた。しかし、平均サイズは20~25cmの良型揃いで迫力満点。途中から竿を出した私も、竿を叩いて仕掛けを躍らせ30cm程上げて待つ‐の動作を繰り返したが、なかなか“本命”のアタリはない。オモリを底に着けるとトラギスやベラが喰ってしまう。そのため、少し底を切った状態を基本に最大で2、3m上げる“宙の釣り”も試みたが不発。アタリが全く無いので仕掛けを上げると餌が全て残っていることが何度もあった。やはりこの日はだいぶ喰いが渋いと実感。そこで、通常より激しく長めに竿を叩き大きくアピール、食わせのタイミングを長く取る作戦で待望のアタリが来た。カンカンカン!と金属的な引きで途中フッと軽くなって上がって来るのは“本命”が掛かった証拠。ようやく20cm級のカワハギをゲットした。その後はこのパターンをメインに色々な釣り方を試して何とか数尾を追加した。
必見動画!正美船長のカワハギ釣り講座!!
この日のカワハギ釣りには、もう一つ特徴があった。“本命”のアタリを捉えても途中でバレてしまう事が多かったのだ。その原因は様々あると思うが、腕達者な常連さんらは柔らかい竿に変えたり、アタリから食い込みまでワンテンポ遅らせて合わせたり、慎重に巻き上げてきたりと色々対応していたが、根本的な問題としてハリ先が鈍くなっていてはどうにもならない。最近では、仕掛けに自動ハリス止めが付いていて、手早くハリス付きハリを交換出来るので、是非それを使いハリを頻繁に交換して欲しい。「効果は絶大!」と船長も唸る違いがある。
トップは22尾・最大30cm!
この日は終日、松輪瀬の水深35~45mの各スポットを攻め続け、定刻14時半に沖上がり。トップは22尾、スソで5尾。サイズは18~30cm。前日の釣果には遠く及ばなかったが、30㎝近い大型カワハギが所々で顔を出し、「次は自分に…」という期待感やドキドキ感を味わいながらとても楽しく釣りが出来た。正美船長の教えてくれた基本を忠実に今度はプライベートで挑戦しようと思っている。『成銀丸』では、当分の間はカワハギ乗合船を出すとの事。潮具合や風向きによって“松輪瀬”の他にも“城ヶ島沖”、“下浦沖”など釣り場も豊富だ。
(鈴木 恭介)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県松輪江奈港『成銀丸』 〒238-0225 神奈川県三浦市南下浦町松輪289-1 TEL:046-886-1719 定休日:第2・4・5月曜日 詳細情報(釣りビジョン) 成銀丸ホームページ |
出船データ |
乗船料金:7500円(餌持参)、8500円(アサリ殻付)、9000円(アサリ剥き身付) 出船時間:朝7時半 / 沖上がり:14時半 |