2023年03月16日公開
「ベビーフェイス」、特にソルトアングラーたちにとっては、最近気になるブランドではなかろうか? 「これ使ってみようかな?」と思わせる、魅力的なシルエットを持ったルアー。それなのに、あんまり派手な広告などを打っているイメージはない。キープキャストのブースにて、プロデューサー&コンセプターを務める林龍介さんにお話を聞いてみた。(執筆:横沢鉄平)
ベビーフェイスの誕生
「ベビーフェイスを立ち上げたのは4年前ですね。僕が、長年住んだフランスから日本に帰ってきたタイミングで、この話をいただいたんです」。
話を持ち掛けたのは日本の釣り具を正規代理店として海外に供給する商社。そんなルアーを自社でも出したいという申し出だった。つまり、あくまでも海外向けとして生産していたので、当初は日本の釣具店に商品が並ぶことはなかったようだ。
実は「逆輸入」ブランドだったベビーフェイス
しかし、そこにコロナが襲ってきて、状況が変わったのだ。林さん自身が海外へ行くことが難しくなり、ビジネスも円滑には進まなくなった。すると、ネットなどでベビーフェイスのルアーを知ったエンドユーザーたちから、「日本でも売ってほしい」という声が届き始めたのだ。最初は断り続けたけれど、ユーザーからの熱望に負けて日本でも販売に踏み切った。
「うちには『何用のルアー』というのはないんです。ただ、この2年ばかりは日本のユーザーのためにシーバスを意識して作っている面はありますね」
この対象魚を限定しないデザインとコンセプトが魅力の源かもしれない。そして、もう一つの魅力はその美しさだろう。フランスで第一線のフォトグラファーとして活躍していた林さんには、洗練された審美眼がある。
「釣れる、とか泳ぐだけではなく、顔つきや形状にはアート的な美しさを意識して作っています」
世界で戦える強靭さを備えたルアー
怪魚釣りの世界でもその名を知られる林さんは、ルアーの『強度』も重要視している。
それがたとえ小さなサイズのルアーであろうと、彼は妥協しない。それは今年の新製品であるシャッドプラグ、SH-60SPにも当てはまる。このルアーはキレキレでメリハリのあるアクションと、シャッドとは思えない飛距離を出す遠投性能が自慢。なおかつ、強度面においても盤石なのだ。
「小さなバス用のシャッドは、ソルトで使うとすぐにフックが開いてしまう。だからと言って、個人的にフックを頑丈なものにしても、今度はジャストサスペンドしなくなりますよね。今年、うちが出したシャッド、SH-60SPは頑丈でなおかつジャストサスペンドする。泳いで、綺麗で、なおかつストロングじゃないとね、ルアーは」
林さんは、そう言って、人懐っこく微笑んだ。でも、その眼光には揺るぎなき自信が見て取れた。
施設等情報
施設等関連情報
■会期
2023年3月11日(土) 9:00~17:00
2023年3月12日(日) 9:00~17:00
■会場
ボートメッセなごや 第3展示館
愛知県名古屋市港区金城ふ頭2-2
この記事を書いたライター
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