今回の舞台は、山口県長門市の北に位置する青海島。断崖絶壁や洞門が点在する特殊な地形に加えて、九州から流れてくる対馬暖流によって豊かな海域を育んでいる。アオリイカはもちろん、青物やロックフィッシュなど狙える魚種も幅広く、釣り人なら誰しも一度は行ってみたいポイントだろう。

春には大型アオリイカの実績も多い青海島だが、夏はどうなのだろうか？
川上「早生まれの小型～中型、遅生まれの大型。1年のうちで最も色々なサイズが狙える時期ですね」
潮のタイミング、光量変化、エギのセレクト。サイズにバラつきがあるこの季節だからこそ、これら全ての条件を上手く見極めることが重要になるようだ。

釣行初日の夕マヅメに差し掛かるタイミング、「龍の門」と呼ばれる一級磯へやって来た川上。二つのワンドに挟まれるように沖に向かって飛び出している磯で、雰囲気は抜群。しかし、北西風の影響でうねりを伴うやり辛い状況。さすがの川上でも厳しいか…と思ったその時！
「OK！来たよ！」という声と共にロッドが大きくしなり、周囲にドラグ音が鳴り響く。上がってきたのは1.1kgの立派な夏イカ。
川上「水面近くまで上げちゃうと潮に持っていかれるので、ボトムに向かって沈めてる最中にきましたね」と川上。厳しい状況下でも最適なアプローチでしっかり釣り上げるあたり、さすがはエギングマイスターである。

迎えた釣行二日目。朝のマヅメは「双子東」と呼ばれる磯からスタート。
「無意識に打ち続けるんじゃなく、チャンスタイムに集中する」と川上が言うように、夏の釣りはこまめに休憩を入れることが大事だ。特に磯場は日光を遮るものがほとんどなく、熱中症になるリスクも高い。潮の具合を見て、休める時間帯はしっかり休むことを意識しよう。
こまめに休憩を挟みつつ潮止まり前後を中心に狙うが、次第に青物の活性が高まり、エギにバイトする魚まで現れ始めた。この状況にはさすがの川上もお手上げ、ということで磯を変えることに。

夕マヅメ、川上が向かったのは昨日釣果を上げたポイント。自ずと期待が高まる。夕暮れから夜にかけて光量変化が大きいこの時間帯は、細かいエギのカラーセレクトが肝になるようだ。着底はさせず、ダートを活かしたシャクりでテンポ良く探っていくことに。日が沈み、あたり一面暗くなってきたタイミングで、川上のロッドが大きく弧を描いた！緊迫したやり取りを制し、姿を現したのは1.2kgのアオリイカ。「今日苦しかったからホントに嬉しいです…」と思わず笑みがこぼれる川上だった。

「夏エギングの攻略法が知りたい！」そんな方は、一度、川上さん出演の番組「SOUL JERKER」を観てエギングマイスターの考え方や技術を学んでみてはイカがだろうか。

理論派エギンガー・川上さんのノウハウが学べる動画はこちら！『SOUL JERKER』山口県長門エリア×夏エギング