2014.3.1号
栃木丸・神奈川県長井新宿港
神奈川県・長井新宿港からヤリイカを狙う!
相模湾のヤリイカが本格的に釣れ出した。関東地方では、2週連続で何十年ぶりという大雪に見舞われたが、大雪明けの2月17日、長井新宿港『栃木丸』で36~61杯(マルイカ、スルメイカ交じり)の好成績も記録された。「“本番”確実!」を思わせる釣果に1週間後の24日、友人を誘って出掛けた。
「イカの長井」、健在!
長井新宿港は、三浦半島の相模湾側の付け根に位置し、横浜横須賀道路・衣笠ICから三浦縦貫道路の終点を出て左折、荒崎の交差点を右折、最初にある船宿が『栃木丸』である。その昔、長井港は、「イカの長井」と言われたイカ釣りの聖地のような港だったが、近年、少々イメージが薄れつつある。そこで長井周辺の若手船長達が奮起、往年の活気を取り戻すべく色々な取り組みに挑戦している。『栃木丸』でも人数限定ではあるが、船長が沖で直接指導する“釣り教室”を開催している。ビギナーには嬉しい企画である。そんな取り組みの効果もあってか、当日は平日にも関わらず、同行の友人・西條和夫さん(横須賀市)も含め11人の乗船者があった。
出船前、『栃木丸』の大船長、栃木念宏さんに様子を聞くと、「好不調の波はあるけど、寒さが緩んでくれば期待出来そうだよ」と、明るい見通しを語ってくれた。しかし、この日はかなり寒く、少し不安を感じながら6時30分に出船。
まずまずのスタートだったが…
風速4、5mの北風の中、30分程で釣り場の城ヶ島沖に到着した。前日に釣れた場所との事で、「水深103m」のアナウンスでスタートした。ウネリの中、時々波しぶきを被りながらも間もなく、右舷胴の間(中央)の松沢発さん(柏市)が、船中第1号のヤリイカを釣り上げた。続いて右舷トモ(船尾)の永野隆之さん(港南区)が、ヤリイカ2点掛けしたが、「型が小さいな」と声が出る。更に右舷ミヨシ(船首)の依田誠仁さん(羽村市)にもヤリイカ、右舷2番の西條さんはヤリイカとマルイカの2点掛けと、何故か右舷ばかりに乗りが片寄った。その後、マルイカも交じるようになったが、どうも今一つの乗り具合だ。
“直結仕掛け”を使っていた永野さんに話を聞くと、「サワリがあっても乗りが悪く、巻き上げ途中で外れる事が多いね」と言う。
「今日は、群れが小さいようで乗りが渋いね。寒さも影響しているようだね」と言いながら、大船長も舳先で竿を出した。更に、「5月まではヤリイカ中心、6月からはスルメイカになると思う。当分は同じ層にいるマルイカ交じりで釣れるんじゃないかな」と話す。すると、左舷ミヨシの設楽恭一さん(調布市)にマルイカが上がったが、全体的に乗りが渋い。ここで、舵を握る栃木拓船長は城ヶ島沖に見切りを付けて洲崎沖に向かった。
水深160mラインで再スタート!
10時30分頃、洲崎沖水深160mで再スタート。周辺に何隻か釣り船が見える中、良型ヤリイカが乗り出した。右舷胴の間の渡邉智嘉さん(川崎市)が良型を4点掛け。直ぐに設楽さんも2点掛け。エキサイトシーン到来!と期待したが後が続かない。それでも依田さんがヤリイカを追加し、松沢さんの竿が大きくしなっている。上がって来たのはスルメイカ。しかし、その後は再びポツリポツリの状態になり終了時間となった。
“釣り教室”に参加して、多点掛けに挑戦!
結局、この日のトップは永野さんの8杯。前週の好調を再現することは出来なかったが、乗船者の全員が、「“サワリ”とバラシが多かった。カンナ部分や枝スの付け根に墨が付いていた事が何回もあった」と言う。船長も「魚探反応は確実にあった」との事。天候が安定し、気温が上昇してくれば、十分に好成績が期待出来るだろう。次回は、私も“釣り教室”に参加して、多点掛けに挑戦するつもりだ。
(釣りビジョンAPC・野口 壮一)
今回利用した釣り船 |
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神奈川県長井新宿港『栃木丸』 〒238-0316 神奈川県横須賀市長井5-3-9 TEL:046-856-2446 詳細情報(釣りビジョン) 栃木丸ホームページ |
出船データ |
乗合料金:8,500円 出船時間:確認の事(月により変更する) 定 休 日:毎月第1、第3金曜日 貸 道 具:竿セットで2,000円 |