2023年09月17日公開
僕のホームでもあり、普段バスフィッシングガイドをしている山梨県河口湖。夏の河口湖は日中の気温が30℃超えの日が続き、水温も30℃前後になる。水温が高くなると酸欠気味になり、タフレイクに豹変する事もしばしばだ。しかし、酸欠状態だから起こるパターンもある。それが今回ご紹介する“ワカサギ酸欠パターン”だ。ほかにも、最近のガイド釣行を踏まえて、ハードベイトオンリーで、ライブスコープ(前方ソナー)を使わない河口湖の攻略法を紹介したい。
高水温の河口湖攻略方法とは!?
攻略には幾つかのキーワードがあるが、まずはライブスコープ(前方ソナー)を使わない“ワカサギ酸欠パターン”を紹介したいと思う。
注目するのは水通しの良い岬エリアだ。更にウィードがあると狙う場所も絞れるのでお薦めだ。夏の河口湖では、水温が30℃近くなるとワカサギが酸欠状態になり、少しでも溶存酸素量が多いエリアを求めて、表層近くに上がってくる。バスもその瞬間を狙い、表層ではボイルが起きる。そのため、朝マズメと夕マズメは特にトップウォーターに反応が集中する事が多い。
しかし、日が昇るとバスも日差しを避けてレンジを下げてしまう。そんな時は小型のミノー、シャッドなどを使うことで、1段、または2段下を効率良くサーチできる。是非試してほしい。
またライトリグのスローアクションよりも、プラグでのワカサギのエスケープアクションの方が釣れるサイズが良い時が多い。エリアが見つかれば、バスが固まっている事も多いので連日の二桁釣果も…。
サイズを狙うにはトップウォーターでストロングに!
ワカサギ酸欠パターンの数釣りも楽しいが、“サイズも取りたい!”。そんな時はポッパーや大きい羽根物なども考えられるが、スピードでバスをだますのもおすすめ。
ペンシルベイトのドッグウォークや、バズベイトなどの速い動きで、夏バテ気味のデカバスが、思わずリアクションで口を使ってしまうようなパターンが有効だ。博打要素が強めだが、夏の短い時合いを捉えるには有効な手段と言える。広大で濃い目のウィードエリアを素速いアクションでテンポよく狙うのがコツだ。
夕立や台風後の濁りには巻物も効果が!
ゲリラ豪雨や夕立、台風などで水温低下や濁りが入り活性が上がった時、トップウォーターも楽しい。しかし、風があると水面が波立ち、トップウォーターパターンがハマらない事がある。
そんな時はスピナーベイトを使うとよい。ウィードをかわしやすく、リズムよくエリアを周れるので、夏の短い時合いをとらえやすい。エリアにもよるが3/8oz(10g前後)でウィードの切れ目や、水中に生えているウィードの上などを、絡まないように引いてくるだけなので初心者も使いやすい。
この時期用意したいタックル
表層タックルは6.8~7ftクラスのLパワーのスピニングロッドに、メインラインPE0.6号、リーダーはフロロカーボン6ポンドがお薦めだ。PEラインはトラブルが少なく軽いルアーを遠くに飛ばせ、性質上伸びが少ないので遠くのフッキングを決めることができる。ラインはPEがマストだ。
リーダーはフロロカーボンの6ポンド。いろいろと使った結果、このタックルバランスにちょうどよい。
なお、このタックルは春の表層パターンでも使う。河口湖通いには使用頻度が高いタックルなのだ。また、表層タックルでミノーやシャッドも…。
ペンシルベイトは、6.6ft前後の短めの張りがあるM~MHのベイトロッドとナイロンの14~20ポンドがお薦め。フロロカーボンラインだと、アクション中に沈んでしまうし、ナイロンの方が飛距離も出るのでナイロンがマストだ。
スピナベとバズのタックルは6.10ft前後のベイトロッドにハイギアのリールで。ラインはフロロカーボンの14~20ポンドがよい。バズベイトはウィードにからむことも多いので、出来れば、スピナベよりも太めのラインを巻いておくとキャッチ率が上げられる。
今後の河口湖の展望は?
お盆を過ぎると夜間は涼しくなって、最高水温まで上がっていた河口湖も、徐々に水温が下がり始める。バスも夏に良かったポイントから離れ、シャロー~ディープまで散る傾向が強くなり、苦手意識が出てしまうアングラーも多いのでは?
この時期は台風や秋雨などもあるので、湖はターンオーバーが起こり、濁りも出てくる。散っているバスを素早く見つけつつ、濁りに強い巻物がお薦めだ。具体的にはクランクベイトやスピナーベイトは外せない。ただし、ワカサギとリンクしているポイントでは、ダウンショットリグで数釣りも出来るので、巻物がダメな時に試したい。
因みに、11月までは巻物でデカバスが釣れるのでシーズンオフにはまだ早い。これから紅葉も見頃になる河口湖に、是非とも遊びに来てもらいたい。
施設等情報
施設等関連情報
公共交通機関:河口湖駅発のバスで約10分
自動車:中央高速道路「河口湖IC」を降りて約7分