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灼熱のモンスターハント!釣り倶楽部メンバーと西伊豆の磯釣り大会に参加!

2024年07月06日公開

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今回は私が所属する「湘南爆釣族 まるやま倶楽部」の第15回磯釣り大会の様子をレポートする。場所は西伊豆の雲見。今年はアオリイカが絶好調のためか、梅雨シーズンの対象魚となるイサキや尾長グレの釣果があまり聞こえてこないが、雲見はイサキを筆頭にマダイ、根魚は伊豆半島随一の魚影を誇る場所であるため、釣果に期待がかかる。大会のルールは「お持ち帰りする最大魚の重量」にて勝負を決する。ウキフカセ釣りが基本となるが、ルアー・スルルー・カゴ釣りなど釣法は問わず「楽しく釣る」をモットーに大会がスタートした!

【この記事を書いたライター】磯部 哲

磯際でかけた大物は!?

大会当日はベタ凪ぎの晴天に恵まれたため、メンバー全員が希望の磯に渡礁できることとなった。私は倶楽部の会長とペアを組んで「長ッ崎」という磯に渡礁し、会長は船付け場に、私は伊浜向きの釣り座に構えることにした。私の釣り座は下り潮(伊浜向きの潮)が入れば、あぶれることなくイサキが釣れる場所である。タックルは大型真鯛を期待して強めのものを組んだ。

【タックル】
■磯竿1.5号
■リール3000番
■道糸PE0.8号
■ナイロンリーダー2.5号を5ヒロ(1ヒロは約1.5m)
■フロロカーボンハリス2.5号を2ヒロ強
■尾長針7号

雲見の磯は全体的に水深が深いため、深棚狙いが基本となるが、パイロットウキは自作の「ウキくん00」を選択し、様子を見ながら変更することとした。サルカンから半ヒロ上に1.5号のハリスを「なるほどウキ止め」の要領で留めた半誘導仕掛けとし、完全フカセでスタートした。コマセはオキアミ6kg、パン粉2kg、配合材3kg。浅棚から深棚まで幅広く対応できるように、アピール力の強い押し麦も追加した。この時期は気温が高く、付けエサが傷みやすいため、事前にオキアミに添加剤を混ぜたものを準備した。

足元のサラシにコマセを撒くとゆっくりと沖に出払っていくので、第1投目はコマセが流れつきそうな10m沖に狙いを定めた。ウキくんが馴染み始めてゆっくりと棚3ヒロくらいまで沈んだところで「スススーッ」と道糸に明確なアタリ。心地よい引きで上がってきたのは30cm超えのイサキだった。潮はそれほど走ってはいないがイサキが好む下り潮なので、期待を込めて連投すると2匹目・3匹目と順調にイサキを追加することができ、中には35cm級の良型イサキも混じった。

ある程度イサキを釣ったので、今度は磯際の大物に期待をして足元を重点的に調査することにした。ゆっくりと道糸を出しながらウキを沈めていくと、竿2本(約10m)の棚で道糸が少し引っ張られた。すかさずアワセを入れるが、上がってきたのは磯際の定番ゲストである「オジサン」。しつこく磯際を攻めていると、今度はウキが「スパッ」と勢いよく消し込んだ!1.5号の竿が胴まで曲がり、癖のない引きを見せるので、「良型の尾長グレかな!?」と期待をしていたが、やり取りの途中で青い尾ビレを確認できた。これまた磯際の定番ゲストである40cm級のアオブダイだった。次の1投もブダイが釣れたところで磯際を見切ろうかと思ったが、やはり大物釣りに磯際は外せない。エサ取りの気配も少ないので、付けエサのオキアミを2匹の「腹合わせ」とし、魚に目立つようにした。

道糸を張り気味に竿2本程度まで送り込んでいると、竿先にアタリが出るほど勢いよく道糸が走った!アワセを入れると、「ジージージーッ」とものすごい勢いでスプールから道糸が出される。竿とドラグの性能を信じて魚が止まるのを待つと、間もなく反撃のチャンスがやってきた。ハリスは2.5号を結んでいるので弱気は禁物と、思いっきり竿を曲げて魚の体力を奪う。かなりの重量感であるが、魚の走る速度が遅いためマダイではないようだ。時間をかけてようやくウキが見えたところで、海中から青い魚体が見えた。「ダメです!アオブーです!!」と会長に報告してタモ入れに成功したのは、55cmのアオブダイ。すっかり体力を奪われてしまった…。

磯際狙いで会長が本領を発揮!

午前10時30分に早めの昼食を兼ねてひと休憩。一息ついて釣りを再開すると、潮が早い下り潮に変わった。船付け場の釣り座からは釣り辛い状況なので、ここで会長は私の左手に移動。磯際のカケアガリを竿1本強の棚で狙っていた会長の竿が大きく曲がった。魚は磯際に突っ込むが、絶妙なドラグ調整と竿さばきで、仕掛けに無理なテンションをかけずに糸切れを防止している。流石のやり取りで上げてきたのは綺麗な魚体のヘダイだった。「会長、これで優勝候補ですね!」と二人でニンマリの笑顔となった。

潮が緩い上り潮に変わったところで元の釣り座に戻った会長は、再開後間もなく磯際狙いで魚をかけた。ドラグ音が何度も聞こえてくるので、良型の尾長グレかと期待してタモを構えた。期待を胸に待ち構えていると、海中から茶褐色の魚体が見えてきた。「イサキだ!デカい!」と慎重にタモ入れしたのは、ジャスト40cmのジャンボイサキだった。昼間の磯釣りではなかなかお目にかかれないナイスサイズだ!

 

ドラグ音が鳴りやまない大物の招待は?

会長は終始磯際狙いを徹底していたので、私も再度磯際に狙いを定めた。前半戦ではオキアミでアオブダイが連発したことから、付けエサを「丸エビ」に変更してみた。竿2本程度まで仕掛けを入れていくと、道糸を弾く鋭いアタリ。アワセと同時に凄まじい勢いで道糸が出てドラグ音が止まない。何とか止めることに成功したので反撃を開始するも、重くて中々上がってこない。「マダイだったら70cmクラスだな!」と思う反面、嫌な予感もしている。途中で何度も突っ込まれながらも、ようやく海面に顔を見せたのは62cmのアオブダイだった。「5kgくらいありそうだね!」と会長から労いの言葉をもらった。

残り時間が30分となったところで、磯際に川の流れのような上り潮が入ってきた。海中を観察すると茶色い魚体が群れているのが確認できた。どうやらイサキの大群がこの潮に付いているようだ。中には大型も混ざっているようなので狙ってみることにした。「ウキくん00」に5Bの錘を背負わせ、さらにハリスにジンタンのG3を2つ追加。潮上にコマセを打って、竿2本分道糸を出したとことろで仕掛けを止めて待った。

ほどなくして「コンコンッ」と竿先にアタリが出るが、ここではアワセを入れずに待っていると、「コンコンッ、ギューン」と竿先が絞り込まれて魚の重さが伝わってくる。早い潮の中なので魚の引きも増して竿がよく曲がる。結局大型のイサキはかからなかったが、10匹程度のイサキを追加したところでタイムアップとなった。

大会の結果は如何に!?

この日はメンバー全員にイサキが釣れたほか、メジナ・イシダイ・オオモンハタ・アカハタなど、多種多様な魚釣りを楽しむことができた。計量の結果、優勝者は1.3kgのヘダイを釣った丸山会長。第二位はラスト1投でイシダイを釣った久田さん、第三位は芝エビの沈め釣りでオオモンハタを釣った竹名さんであった。大会後の反省会も大いに盛り上がり、仲間と楽しい一日を過ごすことができた。

季節は梅雨から夏へと移り変わり、昼釣りは体力的に厳しいシーズンを迎える。これからは涼しい夜釣りに切り替えて、真夏の夜のモンスターハンティングを楽しみたい!

施設等情報

渡船:恵比須丸
静岡県賀茂郡松崎町雲見423-1
TEL:0558-45-0857
(雲見シーサイドハウス前より出船)

施設等関連情報

出船時間:季節による(要確認)
磯上り時間:14:30
料金:5,000円
車:新東名高速道路・長泉沼津ICから約1時間45分
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

磯部 哲
伊豆半島・真鶴半島をメインに活動する磯釣りクラブ「湘南爆釣族 まるやま倶楽部」の斬り込み隊長 兼 小物釣り師 兼 週末アングラー。磯釣り歴は約15年で絶賛修行中。釣った魚を料理するのも大好き。クラブメンバーで釣行を共にする杉崎さん、竹中さん、高橋名人、磯部の「釣れないカルテット」が繰り出す珍釣行に、乞うご期待!!
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